ネーデルランド(低地地方)
低地地方の気になる人物
BH的セレクションでおくるリスト(建設中)。「低地地方」の
出身者だけでなく、そこで活動した人間も含みます。
Christoph Plantin (1520-1589)。
1555-1589年の間、アントワープで数多くの科学書を出版したフランス出身の偉大なる出版業者。彼が、ライデンに出した支店が、後に1620年に大学出版局担当 Isaac Elzeiver の活動へとつながっていきます。彼の出版活動は、フランス語圏とオランダ語圏の科学文化の橋渡し的な役割も果たします。Simon Stevin の著作なども彼の手によって出版されています。初期近代の「低地地方」の科学的な活動のキー・パーソンです。
Gerard Mercator
(1512-1594) 。
言わずと知れたメルカトル図法の考案者&数学者。ベルギーの人で、16世紀のアントワープで活躍した地図学者&数学者です。彼は、ジオ・グラファー(地理学者)だけでなくコスモ・グラファー(宇宙誌学者)でもあり、アストロラーベ(宇宙儀)も製作しています。一種のルネサンス万能人です。
Gerard Dorn (?-1583以後)
南ネーデルランド出身のパラケルスス主義者。多くのパラケルススの著作のラテン語訳を作成して、その思想の汎欧的普及に貢献。
Pierre Hassard (?-?)
パラケルススの『大外科学』を仏訳する(アントワープ、1567年)。
Theobald Van Hoghelande (c. 1560-1608) 。
キミスト。
Cornelis Van Hoghelande (c. 1590-after 1653)。
Theobald の甥で、オランダ時代のデカルトと交流があったといわれています。
Willem Mennes (1525-1608)。
De aureo vellere (1604) という Theatrum Chemicum にも収録された著作をものにしているパラケルスス主義系の錬金術師です。Van Helmont の関係が示唆されています。まだまだ、謎の多い(殆ど研究されていない)人物です。
Just Lipsius (1547-1606) 。
ルーヴァンの大哲学者。ルネサンスの新ストア主義の動きを決定づけた人。影響大です。画家ルーベンスと交流を持っています。
Anselmus Boetius de Boodt (1550-1632) 。
ルドルフ宮廷付き、鉱物学者&医学者。
Martin Del Rio (1551-1608)。
スペイン系。イエズス会士となりルーヴァン大学で魔術について講義。若きヘルモントも学びます。
Henri de Heer (-) 。
スパ鉱泉について書いた書が19世紀まで続くベスト・セラーになります。ファン・ヘルモントと敵対します。
Jan-Baptista Van Helmont (1577-1644) 。
ブリュッセル近郊に居を構えたキミストであるファン・ヘルモント(父)。
Francois Mercrius Van Helmont (1614-1698) 。
息子は、キリスト教カバラ主義者として有名で、ライプニッツと親交を深めます。最近決定版的な研究が出されました。
Francis Sylvius de la Boe (1614-1672) 。
ヘルモントの医学の影響を強く受けたライデン大学の医学教授。
Rene Descartes (1596-1650)
デカルトがオランダ活動した期間は、1629年-1648年です。
Johann Rudolf Glauber (1603-1670) 。
キミスト・グラウバーは、その活動の大半をネーデルランドで行います。
Johann Joachim Becher (1635-1682) 。
キミスト・ベッヒャーもアムステルダムで活動します。
Spinoza (1632-1677) 。
言わずと知れたスピノザ。
Olaus Borrichius (1626-1690)。
デンマーク人博学者&キミア愛好家、低地地方旅行でいろいろな人物と交流します。
Antoni van Leeuwenhoek (1632-1723) 。
デルフトの顕微鏡観察者。
Jan Swammerdam (1637-1680) 。
顕微鏡観察と生物学研究で有名です。
Wilhelm Homberg (1652-1715)。
アムステルダムで育った彼は、ボイルの弟子(1677年頃)になり、後にパリの科学アカデミーの化学部門の会員。
Hermann Boerhaave (1668-1738) 。
18世紀前半のライデン大学での医学・化学教育の実験を握っていた人。ヨーロッパ中から学生が押し寄せたと言われています。
ネーデルランド(低地地方)
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登場人物
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『オランダ科学史』