Physica Subterranea 『地下世界の自然学』
 
 
 
地下世界にまつわる独り言
 
 
Conrad Gesner, De rerum fossilium. Zurich, 1565. から
 
 
 
  
オーム貝
 
ごくごく個人的な「本」日記(2001年2月1日付け記述から)
 
   ただ今、一昨日から始めた『地質学史懇話会』のHP作りに没頭しております。ジオ・ジオっていう感じです。その中の一コーナー用に、ルネサンス期の大博物学者スイスのコンラッド・ゲスナーの鉱物書 『発掘物について』 (De rerum fossilium. Zurich, 1565) から取ったオーム貝の化石の図版を取りこみました。やっぱり良いですねぇ、オーム貝のフォルムは。ゲスナーについてもっと知りたい人には、邦訳の良い本があります。ハンス・フィッシャー著、『ゲスナー:生涯と著作』 (博品社、1994年)。美しい装丁。おススメです。 
 
 
 
後藤”クサヴァ”加奈子の質問
(2001/02/04) 
「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」

  ひろさん こんにちは 

  HP見ました♪ 
  ということで、質問です。前々から気になっていたことです。オーム貝とアンモナイトの違い。すくなくとも「フォルム」の点でどう違うのでしょう。アンモナイトにはヒゲのような足のようなものが一杯あって、アイスクリームコーンのような貝を背負っていませんでした?あまりにもお馬鹿な質問ですみません。ひろさんが、あきれて椅子から転げ落ちなければいいのですが。 

  Kanako GOTO 
 

いや〜、どうなんでしょう?
 
 
  
 
  
懇話会HP作りに走る
  
ごくごく個人的な「本」日記(2001年1月31日付け記述から)
 
   勢いに乗って『地質学史懇話会』のサイトまで作ってしまいました。う〜ん。午後から夜は、『地質学史懇話会』のサイト作りで明け暮れてしまった。速攻の感はありますが、懇話会のサイトは、渋い壁紙に火山の噴火口が妙に映えて、気に入ってます。あとは、随時気が向いた時に内容の充実を図りましょう。いや、さすがに疲れました。懇話会のサイトの感想聞かせて下さいね、皆さん。  
  
 
ごくごく個人的な「本」日記(2001年2月1日付け記述から)
  
   とても渋い地質学史懇話会のHP用に派手な火山の噴火の写真とかウェブ上にないかと探したのですが、いや簡単には見つかりませんね。しかも、古い地学関係のサイトというかページも殆どありません。やっぱり、キルヒャーかな、こうなってくると。でも、それは、僕の『地下世界の自然学』用に取っておかなくてはね。アンモナイトの化石の絵とかが良いのですがね。オーム貝も美しいな。後は鉱物の結晶とか。う〜ん。アタゴオルの世界に入っていく。とにかく、実質的な作業としては、リンク集用のサイトを確認するのとかが大変ですね。 
  
    
 
 
 
アタゴオルと宮沢賢治
 
ごくごく個人的な「本」日記(2001年1月21日付け記述から)
   
  
   今日、初めてますむらひろし氏自身のサイト 『ごろなお通信』を見てきました。僕は、随分前から、おそらく、1986年頃からの氏の作品のファンです。と言っても、こちらに来てからは、ちゃんと手元に持っていないし、その後のプロダクトをしっかり追えていませんが。『地下世界の自然学』 (Physica subterranea) のコーナーの前口上を見られた方で、するどい方は、気がついていたかもしれませんが、火山とか地下世界とか、鉱物の結晶とか宮沢賢治が好きで猫が好きなら、氏の作品も好きにならざるを得ない訳です。(アドレスを教えてくれた E.Honma さんのHPにリスペクト!)。最近は、賞を取られたり、ヒデヨシがCMに起用されたりと、大きくブレイクしているますむら氏わけですが、僕も、もうちょっと『地下世界の自然学』のコーナーが充実させられたらファンメールでも送ってみたいと思います。こう考えると、僕の作品が、西欧初期近代の文化・思想の文脈での鉱物界をめぐる詩的とも言える科学思想を多く取り扱っているのも、不思議なことではないのかもしれません。日本の地質学史家の中にも宮沢賢治の地学思想に真面目な関心を持っている人が居ても良いのでは?と思って、探りを入れているのですが、まだ鉱脈を探り当ててはいません。あまり詳しく知っている訳ではありませんが、賢治研究でもそろそろ、科学思想史的なアプローチを前面に押し出したものが行われても良いと思います。BHを訪問してくれる学生さんで、そういうことを本気で研究したいと言う人がいたら応援します。  
   
 
 
本間栄男さんのHPの「地獄の読書録」 (その006)から引用
  
   【後記】平井さんがますむら ひろし好きというのはまったくもってありそうなことなので納得.『アタゴオル』シリーズは現在文庫版全10巻にまとめられてメディアファクトリーから発売されています(『ガロ』だったかに載った最初期のものから,『マンガ少年』連載の「物語」,『MOE』から『コミックMOE』を経て『コミックFantasy』に掲載された「玉手箱」が著者の解説付きで).ああ,でも,私はこの文庫本を持っていないのですよ(しくしく). 
  
さらなるリスペクト!
  
 
 
ヘルメス通信」(その56E.Honma さんのから
  
   ちょっと反応が遅れましたが,BHの「つれづれ」1月21日に「宮澤賢治」について科学史家が何か言うべきという主旨のことが言われていました. 

   詳しくは私も知らないのですが,新潟大学の井山弘幸先生が文学と科学の関係について研究をしていて,1998年の夏に先生の研究室を尋ねた時は本棚の1つが賢治関係の文献で埋まっていて,これから論文を書くとか,もう書いたとかそんなことを言っていた記憶があります.井山先生は文学などに現れる科学・科学者のイメージについて興味深い例をたくさん挙げています.ただ,肝心の賢治について何か書いているのかどうかは私には判りません.誰か知っている人がいたら教えてください. 
 

 
   
ヘルメス通信」(その57)から

   どうなんでしょうね。賢治の件。『グスコーブドリの伝記』などを読むと思うのですが、地下世界の学問の伝統を良く知っている人間から見るとまた、ただの国文学部の人がテクストを読んでいるのとは別の角度から切りこめて、面白いものが出てくるはずだと思っているのです。 

   英国の劇作家シェークスピアや詩人ミルトンの自然学的(宇宙論的?)バックグランドを研究したものがあるようにです。フランスの詩人ロンサールについてもいろいろあるのだから、ルネサンス期は、案外そういう例は幾つもあって面白いものも出されています。後は、ドイツ・ロマン主義文学における自然思想史研究などが良くあるパターンなのではないでしょうか?文豪ゲーテの錬金術的ソース研究などです。 

   そういう感じで、宮沢賢治も彼の科学的、特に地球科学というか、地学というか、Geocosmic な思想を形作ったソースを研究しつつ、彼のテクストを分析すると、歴史学的手法で新たな宮沢賢治の作品世界を探ることが出来るはずだと、BH的観点から思っているわけなのです。これも、学術研究のタネとして、良いアイデアなんですよね。誰かやってみません、BH参加の学生さん? 

 
  
 大島丈志さん現る!
その後の展開は、「宮沢賢治と地学思想史」を見て下さい。
  
 
  
 
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