国際会議

 

 

 

 

2012年の621-23日にパリ第7大学ディドロで行われる国際会議に招待されました。

 

 

 

 

初期近代の魔術と科学の交錯点にある空間、つなぎ目、結束点

 

“Space, Knots and Bonds: At the Crossroads between Early Modern Magic and Science”

 

 

プログラム

 

Day 1

14h00 – 15h15

Michel Blay: De l'espace de Bruno aux enjeux philosophiques de l'infini au XVIIe siècle

ブルーノの空間から17世紀の無限についての哲学論争

 

15h45 – 17h00

Brian Copenhaver: Vico on God, Space and Air: Not the New Science

ヴィーコにおける神、空間、空気:新科学ではないもの

 

Day 2

10h00 – 12h30

Ofer Gal: Two Bohemian Journeys: Motion in New Spaces at the turn of the 17th century

17世紀末の新空間における運動

 

Thibaut Maus de Rolley: Le diable en mouvement: conceptions et représentations de l’espace dans le discours démonologique (XVIe-XVIIe siècles)

動く悪魔:16-18世紀の悪魔論における空間の概念と表象

 

14h00 – 15h15

Roger Ariew: Leibniz and the Petrifying Virtue of the Place

ライプニッツと場所の石化力

 

15h30 – 18h00

Luc Peterschmitt: L’organisation circulatoire de l’espace dans la tradition chimique

化学の伝統における空間の循環

 

Hiro Hirai: Celestial Influences and Cosmic Bonds in Renaissance Embryology after Pico

ピコ以後のルネサンス発生論における星辰の影響とコズミックな結節点

 

Day 3

10h00 – 12h30

Tristan Dagron: La spatialité de la représentation et les arts de la mémoire selon G. Bruno

ブルーノにおける表象の空間性と記憶術

 

Delphine Bellis: The mental perception of space in Descartes’ and Kepler’s theories of vision

デカルトとケプラーの視覚理論における空間の知的把握

 

14h00 – 15h15

Vincenzo de Risi: The Birth of Space in the Renaissance: from Metaphysics to Geometry

ルネサンスにおける空間の誕生:形而上学から幾何学へ

 

15h30 – 18h00

Jean-Marc Besse: Schématisations de l’espace et formes de l’écriture géographique au tournant des XVIe et XVIIe siècles en Europe

16世紀末の西欧における空間の図式化と地理的記述の諸形態

 

Jean Seidengart: La structure de l’espace physique infini dans la cosmologie de Giordano Bruno

ブルーノの宇宙論における物理的無限空間の構造

 

 

 

 

 

メイキング風景

 

2012. 6. 10

  今日は残りの2本をやっつけます!> お昼前に5本目を先に終えました。残るは、3本目です。それも、午後の初めには終わりました。ふう。自分にお疲れさまでした!といいたいところです。パリの国際会議での発表原稿の執筆から、ここまでほぼ1か月のあいだまったく息をつくヒマがなかったので、やれやれという感じです。

 

 

2012. 6. 9

  そのあいだにクレアにパリ国際会議用の原稿のプルーフ・リーディングをしてもらいました。これで完成です。題して、「ピコ以後のルネサンス発生論における星辰の影響と宇宙的な結び目」 “Celestial Influences and Cosmic Bonds in Renaissance Embryology after Pico” というもので、内容はいかのようになっています。もうすぐイタリアで出版されるジェルマーナの論集に寄稿した論考の一部を2〜5節に取りこんでいて、この部分については、BH ファンはメルマガをとおして読んでいると思います。今回のまったく新しいマテリアルは、1560年代にトスカナ地方で活躍した謎の人物セバスティアーノ・パパレラに関する第6節となります。

 

              1. はじめに Introduction

              2. フィチーノとピコ Ficino and Pico

              3. レオニチェノの自然主義的な解釈 Leoniceno’s Naturalistic Interpretation

              4. フェルネルと彼の星辰的医学 Jean Fernel and His Astral Medicine

              5. フェルネルの後継者たち、ミゾーとゲマ Fernel’s Followers, Mizauld and Gemma

              6. パパレラと彼のプラトン主義的発生論 Paparella and His Platonic Embryology

 

 

2012. 6. 8

  昨日は、いま執筆している発表原稿にだいたいのカタチをつけることができたので、今日は気が緩んでしまって集中できませんでした。反省します。

 

 

2012. 6. 6

  今日も、パリ国際会議のための発表原稿の推敲に専念したいと思います。分量的にはへらす方向で、議論をもっとシャープにしないといけません。今のままでは、まだ不明瞭であると思います。来週はリヨンでのミニ会議で、僕の第2著作お披露目するので、移動を含めて4日ほどつぶれてしまいます。その前までにそれなりのかたちにしたいと思います。> いらないところを削りつつ、結論らしいものをつけて全体で9枚になりました。まだまだ消化不良な感じのところも否めないのですが、時間がなくなってきました。

 

 

2012. 5. 31

  今日も一日、集中してパリ国際会議の発表原稿の作業をしたいと思います。> なんとか9枚まで落としました。まだまだラフな状態なので、議論が散漫な感じでアチコチに向いていて、読者には理解しにくいでしょう。メイクセンスするために、論旨を整えないといけません。お見せするのは、もう少しお待ちください。

 

 

2012. 5. 30

  午後は家に戻って、パリでの国際会議のための発表原稿の執筆に専念したいと思います。> まだまだラフな原稿ですが、いつものフォーマットでカウントするといまのところ全部で12あります。議論を整理してメイクセンスするようにし、要らない枝葉を落として8枚半に減らさないといけません。ま、数日のあいだ集中できれば何とかなるでしょう。なんとなく出口がみえてきました。ふう。

 

   とくに今回はじめて扱うことになった著作家は1560年代にイタリアのピサ大学とペルージャ大学で活躍した人物です。僕のみたかぎりでは、現代の歴史家による研究はほとんどありません。最初はもっとピコよりのスタンスかと予想していましたが、結論的にいえばフィチーノピコから同じくらい引用をしていて、アイデア的にも双方から影響を受けています。

 

 

2012. 5. 29

  連休もあけましたので、気持ちをいれかえてパリ国際会議での発表のための原稿執筆にもどりたいと思います。> なかなか思うようには集中できずに悪戦苦闘しましたが、それでもなんとか今日の作業でだいたいのメドがたった感じです。あと1週間あれば完成できると思います。ふう。

 

 

2012. 5. 26

  僕の方は、突貫作業で進めている作業をいったんとめて、この週末のあいだにメルマガ準備をしないといけません。> いちおうテクストはできました。週明けにプリント・アウトして読み直したいと思います。

 

 

2012. 5. 25

  午前中は昨日の惰性で流れしまいましたが、午後からは心機一転しています。テクストを読みかえしているのですが、僕が第2著作のレオニチェノの章であつかったアリストテレスアレクサンダー(そしてシンプリキオス)、はたまたガレノスが議論した生物の発生における機械仕掛けの人形のアナロジーも、初期近代における機械論の勃興の背景にあるのかな?と思えるようになりました。まだまだ大雑把なアイデアで、証拠となる材料をあつめないといけないのでしょうが、なんとも興味深い側面ではあります。

 

 

2012. 5. 24

  午後はどうも気分を集中できなくて、昨日までやっていた作業にもどれず、むだな時間をすごしてしまいました。

 

 

2012. 5. 23

  朝から晩までテクストの読みに集中しました。何とか昨日と今日かけて通して目をとおしました。ふう。つぎは、必要なところの目星をつけたので、議論を組みたてながら切りだします。

 

   しかし、いま読んでいるテクストからは、いろいろ学ぶことがあります。例えば、セヴェリヌスのもちいた職工的精気の概念のソースではないか?と思えるようなアイデアについての議論があります。とりあつかうべき問題は、天と地のあいだをうめるつなぎの役目をするアイデアについてなので、こういう点まで残念ながら今回の発表では話を進めることはできないのですが、今後に機会をみつけて温めたいと思います。

 

  今日は記述が短いでですが、その分だけ作業に集中しているということでもあります。

 

 

2012. 5. 22

  やはり残り時間も非常にかぎられていることから、すこし作戦変更をよぎなくされそうです。欲ばりをせずにレアリストでいかないと上手くいかないでしょう。具体的には、今回アタックしようとしていたテクストの分析に大半の紙幅をさくのではなく、これまでの過去数年間であつめてきた知見を総合するかたちで、だいたいの枠組みを構成していき、最後のセクションでこのテクストの与える問題点を取りあつかうことにしようと思います。具体的にいえば、フィチーノピコ、そしてカルダーノテレジオについてのセクションも挿入することにします。

 

 

2012. 5. 21

   今週からパリでの国際会議の発表の準備に集中したいと思います。どうでしょうか?> ダラダラしても仕方ないので、殴りがきでも良いので、なにが何でも無理矢理かくようにして、なんとか2頁になりました。40ちょい話すためには9枚が必要です。いつもは必要最小限のイントロだけで本論に突入する方法をとっていましたが、どうもそれだと聴衆がついていくのが難しいようなので、今回は本論にはいる前にベーシックなことを説明する長めのイントロをとろうと思います。

 

 

2012. 5. 18

  6月のパリでの国際会議までの準備のための時間が、実質上は3週間ないかもしれないなと思い、すこし焦っております。20分に慣れてしまった自分としては、話をする時間が45と長いことが気になります。

 

 

2012. 5. 16

  考えてみたら、リヨンでの第2著作のお披露目があるので、パリでの国際会議までに準備できる残りの時間は、1ヶ月しかないのですよね。今週中に他の雑事を片付けて、そちらに集中しないといけません。> 会議についてのサイトをみつけました。どうやらプログラムにつかわれている図像は、ロバート・フラッドの著作からとったようです。

 

 

2012. 5. 9

  ちょっと自分用のメモとして、これから6月半ばにかけてしないといけないことを挙げておきます。

 

            ピッツバーグ会議用の1000単語のレジメ

            6月のパリ会議の発表の準備 > とりあえず専用ページをつくりました。

            トニー計画の第1章の最後の部分(あと1日分の作業)

            メルマガ 6月号の準備

            ライプニッツ・セミナーはあと3

 

 

2012. 5. 8

  んんん?昨日もらった仮プログラムをよくよく見直すと、僕のセッションは2名で2時間半ですよ。ということは、ひとりで1時間15ですか?発表が1時間で質疑が15ってのは、ちょっと長すぎません?そんなにながく話せるわけないですよ。45の発表で30のディスカッションということですか?ディスカッションに30分なんて、なんだかそれも長すぎません?ちょっと主催者の真意をつかみかねています。> とりあえず、会議についての専用ページをつくりました。

 

 

2012. 5. 7

  ついに621-23日にパリ第7大学で行われる国際会議『初期近代の魔術と科学の交錯点にある空間、つなぎ目、結束点“Space, Knots and Bonds: At the Crossroads between Early Modern Magic and Science” 仮プログラムがきました。初日は午後から大物による2つの基調講演(そのひとつはコーペンハーヴァ)があり、僕の発表は2日目の最後となりました。スケジュールのつまっている1日の終わりというのは聴衆がみな疲れているので、あまり良い順番とはいえない気がします。ただ最終日でなくて助かりました。最終日の発表だと名前を覚えられたころには、すでに会議は終わりということになりかねません。僕のセッションは1時間半で2名ですから、ひとりの持ち時間は45となり、そのうち30が発表で15がディスカッションという感じでしょうか?予定されていたロジャー・アリュはいますが、ダン・ガーバーはこないようです。全部で12本中の半分にあたる6が英語で、残りの6が仏語という感じです。ただフタを開けてみると実は仏語がもっと多いという展開になるかもしれません。また、さすがに土曜日には多くの発表はなく半日だろうと思っていたのですが、朝から午後までビッシリ!と入っています。これは勘弁して欲しいところです。

 

Day 1

14h00 – 15h15

Michel Blay: De l'espace de Bruno aux enjeux philosophiques de l'infini au XVIIe siècle

ブルーノの空間から17世紀の無限についての哲学論争

15h45 – 17h00

Brian Copenhaver: Vico on God, Space and Air: Not the New Science

ヴィーコにおける神、空間、空気:新科学ではないもの

 

Day 2

10h00 – 12h30

Ofer Gal: Two Bohemian Journeys: Motion in New Spaces at the turn of the 17th century

17世紀末の新空間における運動

Thibaut Maus de Rolley: Le diable en mouvement: conceptions et représentations de l’espace dans le discours démonologique (XVIe-XVIIe siècles)

動く悪魔:16-18世紀の悪魔論における空間の概念と表象

14h00 – 15h15

Roger Ariew: Leibniz and the Petrifying Virtue of the Place

ライプニッツと場所の石化力

15h30 – 18h00

Luc Peterschmitt: L’organisation circulatoire de l’espace dans la tradition chimique

化学の伝統における空間の循環

Hiro Hirai: Celestial Influences and Cosmic Bonds in Renaissance Embryology after Pico

ピコ以後のルネサンス発生論における星辰の影響とコズミックな結節点

 

Day 3

10h00 – 12h30

Tristan Dagron: La spatialité de la représentation et les arts de la mémoire selon G. Bruno

ブルーノにおける表象の空間性と記憶術

Delphine Bellis: The mental perception of space in Descartes’ and Kepler’s theories of vision

デカルトとケプラーの視覚理論における空間の知的把握

14h00 – 15h15

Vincenzo de Risi: The Birth of Space in the Renaissance: from Metaphysics to Geometry

ルネサンスにおける空間の誕生:形而上学から幾何学へ

15h30 – 18h00

Jean-Marc Besse: Schématisations de l’espace et formes de l’écriture géographique au tournant des XVIe et XVIIe siècles en Europe

16世紀末の西欧における空間の図式化と地理的記述の諸形態

Jean Seidengart: La structure de l’espace physique infini dans la cosmologie de Giordano Bruno

ブルーノの宇宙論における物理的無限空間の構造

 

 

2012. 2. 20

  客員教授として5月〜6月にフランスに滞在する Domenico Bertoloni Meli の業績をたたえる?ための1日会議をリヨンで開くので、彼の仕事の一面をとらえた発表をしないか?という依頼が週末にありました。ニコと呼ばれる彼は、科学革命機械論についてや、マルピーギなどに代表される17世紀後半から18世紀の生命の科学において機械論的な側面を追及してるのだと理解していますが、この種(誰かをたたえるため)の発表をしたことがないので、個人的には二の足を踏んでいます。しかも開催予定日が610日か5月後半ということで、その後のパリ会議も近いことからなかなか難しい気がします。僕の出たばかりの第2著作を紹介することなら比較的に簡単だけれども、どうですか?と返事をしました。リアクションを待ちます。なお、ニコは去年の春に『機械論、実験、病気:マルピーギと17世紀の解剖学Domenico Bertoloni Meli, Mechanism, Experiment and Disease: Marcello Malpighi and Seventeenth-Century Anatomy, Baltimore, Johns Hopkins UP, 2011 という本をだしているようです。

 

  天と地のコズミックな絆が断たれていく過程を考察すると、現段階の僕の知見では次のようになります。星辰界の影響がもっとも顕著にあらわれる、と古代より考えられていた自然現象が事物の生成・消滅です。この考えが人間の発生にも適用されたところから、占星術がなりたちます。ラテン中世においては、アヴィセンナアヴェロエスによるアリストテレスの『動物発生論 2.3 の解釈に依拠したアルベルトゥスアーバノのピエトロにみられるような、星辰の影響を積極的にとりいれる見解がメイン・ストリームとなって、この流れそのものが初期近代まで続くのだと思います。形相付与者を認めたアヴィセンナと、それを批判したアヴェロエスの主張していたことの方向性は異なりますが、アルベルトゥスピエトロも、それら2つの方向性を調停しようとしていたことは確かです。一般には、ルネサンスこそが占星術が花開いた時代だと考えられるかもしれませんが、それは中世からの流れの発展と伝播にすぎません。この流れに大きな変化を与えるのが、究極的にはアヴェロエスのもうひとつの立場をもとにしていると思われるピコの批判です。彼は、星辰界の影響は星々の運動、そしてにだけよって月下界に影響を与えるという自然主義的な解釈を全面におしだしました。しかし、この段階では弱められたとはいえ、まだ天と地の絆はしっかりと残っています。次の段階が、スカリゲルを端緒にしてリチェティゼンネルトにまでつづく形相の宗教とも呼ばれる流れのインパクトです。形相の地位が高められるのと相対的に、星辰界の地位が低くなるのです。最終的にゼンネルトにおいては、形相は創造神によって世界の最初にだけ創造され、その後は種子をとおして展開し、次世代に伝播することになり、天界に依存することはほとんどなくなります(この点は、アリストテレスの『動物発生論 2.3 の重要度が下がることでも分かります)。つまり、ゼンネルトにおいて星辰界の影響の地位が極端に小さくなるのは、スカリゲルの形相についての考えが半世紀かけて発展させられた帰結なのだということです。この説明は、まだすこし荒削りでわかりづらいかもしれませんが、とにかくも16世紀には大きく分けて2つの大きな変革があったといえるでしょう。ひとつはピコによる星辰の影響の自然主義化、そしてもうひとつはゼンネルトに代表される星辰の影響の無用化です。今のところの個人的な疑問は、ピコの新理論にたいするスカリゲルの反応です。

 

  6月のパリでの会議では、ピコのアイデアを発生論で全面的に展開した1560年代のイタリアの医学者のテクストを分析する予定です。この人物はスカリゲルの影響は受けていないようですので、どのようにピコのアイデアが発生論に組みこまれたのかを見るためのケース・スタディにはちょうどよいと思っています。

 

 

2012. 2. 6

   締め切りが近づいていたので、今年6月のパリの国際会議のための発表のタイトルアブストラクトを送りだしました。ふう。最終的には、以下のようになりました。これも Academia.edu にアップしておきます。ええ、みなさんも、なんでもアップしてください。

 

“Celestial Influences and Cosmic Bonds in Renaissance Embryology after Pico”

 

The traditional relationship between medicine and astrology was transformed during the Renaissance. A major factor of this change was the criticism formulated by Giovanni Pico della Mirandola (1463–1494). In his posthumous work Disputations against Judicial Astrology (Bologna, 1496), he rejected the divinatory aspects of astrology while accepting its physical dimensions, which can be qualified as “natural astrology.” According to him, celestial bodies produce their effects only by physical means such as motion, light and heat. The field of embryology received a direct impact from Pico’s new theory. The present paper will take up the case of a lesser-known medico-philosophical treatise published in Italy during the 1560s. Under the strong influence of Pico, its author tried to restore cosmic bonds, which could bridge the gap between heaven and seeds in animal and human generation.

 

 

2012. 1. 31

  今週は、もうひとつのアブストラクトを書いてパリに送りださないといけません。

 

 

2012. 1. 30

    今年6月にパリで予定されている国際会議『空間、結び目、結節点Space, Knots and Bonds” にも招待されています。そろそろ発表の仮タイトルを決めないといけません。前回は流しましたが、今度こそは例のテクストをアタックしたいので、「ピコ以後のルネサンス期の発生論における星辰の影響とコズミックな結び目 Celestial Influences and Cosmic Bonds in Renaissance Embryology after Pico” というのを考えています。2月初旬までに送れといわれています。

 

 

2012. 1. 13

  中世学の人たちにはよく知られている『原因についてLiber de causis ですが、その初期近代における受容についてはそれほど知られていないのではないでしょうか?じつは、今年6月にパリで行われる国際会議で、ピコの宇宙論の影響をルネサンス期の生命の起源についての議論にみるという、何ともぶっ飛びなテーマで発表しようと思っています。そのなかでは、謎の書『原因について』が大きな役割を果たすことになるのです。そもそも、ピコの宇宙論とはなんなのだ?と思われる人も多いのではないでしょうか?ひとくちでは、説明できないですね。すごいなあ、自分でいうのもなんですが、これは壮大なテーマです。ねがわくば、この破格のどあいを感じとっていただける方が多くいればいいのですが、むしろ多くの人が共感できるテーマには興味がわかないというひねた性格なのです、僕は。

 

 

2011. 10. 18

  パリの第7大学にある研究所から、来年6月に行なわれる国際会議への招待がありました。場所時期としては申し分ないのですが、なんとテーマは「中世、初期近代、近代における異端的な空間」です。ありゃりゃ、空間の概念じたいは苦手なもので、前にも断った経験があるのですが、今回は自分のこれまでやってきたことと絡められる切り口が見つかるでしょうか?

 

  ちょっと考えましたが、昨秋に見つけて写経してあり、いつか取り組みたいと思っていたテクストは、星辰の影響がどのように人間の発生に影響を与えるのか?という問題を扱っているもので、ピコの占星術批判と中世の『原因についての書』に深く影響を受けて成立しているものです。星辰の影響がどのように空間を伝わるのか?という問題に絞ればよいのではないでしょうかね?主宰者の取り扱いたい話題リストには、遠隔作用の問題も入っていますのでバッチリだと思います。

 

 

 

 

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