ごくごく個人的な「本」日記
2014年2月
2014. 2. 28 金
パリでの講演用の原稿も、分量的には十分なところにきました。ひさびさにこんなに長いものをフランス語で書きました。このエアには仏語の辞書は入っていないので、文法チェックはかけられません。これをこのまま読むのは無理なので、パワーポイントをつくって、それをもとに話をしていくようにしたいと思っています。
午後にはリェージュに帰るために電車に乗っていたのですが、すごいニュースが入ってきました。今度のルネサンス学会のプログラムをみたブリル書店の歴史部の編集長からじきじきに長文のメールをもらい、ぜひとも論集をつくりたいという依頼を受けました。4年後ぐらいの出版をめどに、最大で500頁くらいの必携版にしたいそうです。10人から20人の寄稿者を集め、すべて英語の内容となります。科学史とか医学史、あるいは思想史ではなく、歴史部からの依頼というのはインパクトが大きく、今日はちょっと興奮気味です。
2014. 2. 27 木
昨日からパリ講演の内容を練っております。とりあえず、メモ的に原稿をフランス語にかえています。基本的には、パワーポイントを土台に話をしていこうと思っています。
学習院女子大学紀要に寄稿した原稿「ルネサンスの星辰医学」も、準備が整いつつあります。19日には生徒さんたちに配られるそうです。
にわかに、BH 叢書の第3弾になる『テクストの擁護者たち』の出版に向けての準備が立ち上がろうとしています。
2014. 2. 26 水
さあ、つぎは3月4日のパリの天文台における講演の準備をしないといけません。論題は「科学革命の医学的コンテクスト」というもので、基本的には僕の第2著作のスピリットを話すものです。90分の講演の前半は、概説として本のイントロをもとに医学人文主義とルネサンス後期の自然哲学の関係を、後半ではすこし踏みこんで幾つかのテーマに絞った各論をあつかおうと思っています。
2014. 2. 25 火
月末も押しせまってきたので、メルマガの準備をしたいと思います。結局のところ、ニューヨークで発表する予定の原稿「カルダーノの『わが人生の書』における占星術、夢解釈、守護霊」を訳出しました。BH 叢書の第1弾となったエミーさんの『天才カルダーノの肖像』のナイスな紹介にもなっていると思います。
トニー計画と称して、ひっそりと3年越しでつづけていたトニーの『テクストの擁護者たち』の下訳づくりを終らせたという知らせを福西さんから受けました。本当に、ご苦労さまでした。これから脚注および訳文の調整を、ふたりがかりでなんとか夏前までに終わらせて年内の出版を目指したいと思います。上手くいけば、BH 叢書の待望の第3弾はトニーですよ!ということで、どういう本なのか、こちらで構成をご覧ください。
2014. 2. 24 月
今日は、エミーさんからもらったコメントをもとにニューヨーク用の原稿を微調整して、最後の仕上げとしてプルーフ・リーディングしてもらうためにクレアに渡しました。できあがったら、当日にコメントしてもらうためにトニー(グラフトン)に送ります。この月末が締め切りです。われわれのパネルは金曜日の午後イチで、ダレルのフィチーノについての発表の後に、僕とエミーさんのカルダーノについての発表、そして最後にトニーによるコメントがあります。それぞれ30分(発表が20分、質疑が10分)です。
クレアのプルーフ・リーディングが終わりました。僕が思っていたほど直されませんでした。本格的に英語で書くようになってから、はや5年、僕もそれなりになったということでしょうか?ダレルにみせてコメントをもらってから、トニーに送りだしたいと思います。
ニューヨークのホテルの目星をつけました。学会が開かれる会場のすぐ近くなのに、一晩平均して170ドル(税抜)です。驚くほど物価の高いマンハッタンですが、この立地でこの値段というのはリーズナブルではないかと思います。急いで予約した方が良いでしょう。ということで、根占先生と平岡君にも伝えました。早い者勝ちみたいなところはあるので、上手くいくことを祈ります。
2014. 2. 23 日
ブリュッセルからウォーリックへの旅程をチェックしています。ロンドンから、けっこう遠いですね。バーミンガムから飛行機で入るのが便利かもしれません。しかし、帰りの土曜は、なぜか超朝早いのが一便だけです。土曜日はロンドンですごして、日曜日に帰りますか。コージ君のところに泊まれないか聞いてみようと思います。
しかし、ブリュッセルからアフリカに行くのは便利かもしれませんが、それ以外の場所にいくのは不便です。アムスやパリのほうが断然に利便性が高い。皆さんも、まがりなりにも立派な準国営の航空会社が生き残ってるありがたさを理解してくださいね。
とある専門雑誌の有名な賞の審査員として、応募論文の審査評を書きました。優秀な作品なので、これといった文句のつけようはありません。かといって長々とそのメリットを書きつらねる時間もありませんので、これで許してもらいましょう。
2014. 2. 22 土
まだ一日分ほど記述が先行しています。
ベルリンから若い研究者がきて、博論のプロジェクトについて発表しました。「初期近代における磁石の諸理論」というものです。まだ博論をはじめていない段階で、ここまで発表のスキルを身につけているなんでスゴイですね。やはり、日本の教育システムに欠けているのは、こうしたプレゼン能力のトレーニングでしょう。この段階では、知識の量などは問題ではないのです。自分のプロジェクトの独創性と可能性をどうどうと説明して、いかに人々に理解させるか?そういう技術(アルス)なのです。とくに優れた早熟な人だとは思いますが、こういう人が出世していくのでしょう。
これからしないといけないことを自分用にメモしておきます。
審査評の提出 (24日まで)
メルマガ (月末まで)
パリでの講演会の準備 (3月4日まで)
2014. 2. 21 金
ニューヨークのための読み原稿の執筆は苦労したのですが、なんども推敲を重ねたおかげで全体的にもメイクセンスするようになったと思います。自分としては、なかなか気に入ってます。クレアによるプルーフ・リーディングはまだですが、研究所の若手に原稿を渡して、週明けまでにコメントをしてくれと頼みました。>
最初にお見せしたエミーさんからも、良かったといってもらえました。おそらく、これで大丈夫でしょう。
発表は、題して「カルダーノの『わが人生の書』における占星術、夢解釈、守護霊」というものです。基本的には、BH 叢書の第1弾となったエミーさんの本の内容を下敷きにしています。カルダーノのなかで占星術と夢解釈が、守護霊との対話とどう関係しているのかを僕なりに解釈して、専門知識のない(ルネサンスに興味ある人)人でも聞いて分かるような20分の発表にまとめてみました。錯綜した話をクリアにみせるストーリー・テリングの技の見せどころです。読んでみたい人がいたら、お見せしますので、遠慮なくいってください。
ついに来ました!『知のミクロコスモス』のための中央公論新社の公式ページです。
2014. 2. 20 木
すいません、皆さん、20日に予定してた桑木野君を迎えてのネット対談は、残念ながら『知のミクロコスモス』のための嵐のような最終作業と重なってしまったため準備できませんでした。延期いたします。新しい日程は、おってお知らせします。
『知のミクロコスモス』のマテリアル一式は、ぶじに印刷所に入ったようです。見本が出来あがるのが、3月初めだそうです。楽しみですね。
海外のとある学術雑誌の若手賞のための審査委員を頼まれていますが、やっとのことで審査対象の論文を読むことができました。24日までに、雑誌の編集部まで審査評をかいて送らないといけません。ニューヨーク用の原稿がかたづいたら、やりたいと思います。
2014. 2. 19 水
記述が一日分ほど先行していますが、ご容赦を。
今日は、『知のミクロコスモス』の念校が出るはずなのですが、午前9時の段階ではまだ出ていません。12時前に朱字をあつめて14時までにフィードし、夕方便で印刷所に送りだすことになっているようですが。苦労した索引は、おかげさまでなんとか良いカタチになりました。あとは図版一覧と目次の直しをやってもらい、念校のチェックで終わりです。>
結局のところ、ヨシ君に直接に中公の編集部に張りついて、最後の総チェックをやってもらいました。目次は僕も、確認できました。図版一覧の直しは見ることは出来ませんでしたが、残念ながらこれにて校了です。
出版における編集作業とは伝言ゲームであるという印象はいなめません。だいたいのところはそうですが、版組は外注です。そうすると、こちらが送ったはずの修正事項が編集部をとおして版組デザイナーのところに渡り、そこでしっかり反映されるか定かでないことがあります。デザイナーを内部に抱えているところと仕事をするか、究極的には僕自身が版組できるようになってしまえば話はずっと早いのですが。
さあ、これから『知のミクロコスモス』の出版を記念するイベントと、おそらくは関連書をあつめたブックフェアを行うことになると思います。イベントは、発売予定日の3月10日のあとのどこかの土曜日になるかと思います。
2014. 2. 18 火
さあ、今日は本体の念校が出るようです。泣いても笑っても、これが最後です。とくに今回は、出版の世界での経験の浅い人たちと一緒に歩んだところがあったので、各人いろいろ学べたのではないかと思います。まるで、強化合宿でした。
僕の本づくりの哲学をかたると、とにかくワードの段階で完璧にちかい原稿をつくらないといけません。どんなに完璧をきしても、かならず間違いは見つかるものです。版組をしてしまってからの修正は、最小限の誤字脱字の修正にしぼるべきです。版組後にウダウダとやるのは脇が甘い証拠です。校正指示のとり込みは他人の手がからむので、どうしても自分の予期しない新たな間違いが生まれてしまう可能性があるからです。とくに海外では再校正をさせてくれないところが多いので、一発勝負になれておいた方がいいでしょう。もちろん、ワードの段階では編集のかたと話しあって原稿を向上させることは良いことだと思います。とにかく、中途半端な原稿は提出しないにこしたことはありません。
2014. 2. 17 月
朝の5時に、僕のマシンがピコピコと音を出すので目を覚ました。フェイスブックとグーグル・ドキュメントを併用して、『知のミクロコスモス』のための索引を共同でチェックする作業がはじまっていました。今回は聖書の引用索引(約30項目)です。7時には終了。ここは、とくにヨシ君に頑張ってもらいました。このあと、今日中に人名索引もくると思われます。
聖書索引の見直しを送りだしてから2時間くらいして、人名索引(約350項目)がきました。一回だけの人名が多いですが、仕方ないでしょう。半日かけてだいたいの修正点を洗いだしました。夕方にはできあがりという感じのところで、索引全体の第1ゲラがでてきました。聖書引用リストと事項索引は大丈夫でしょう。人名の方は今日の作業で洗いだした点をしっかりと反映させてもらわないといけません。
午後の後半から夜にかけては、ニューヨークでの発表原稿づくりに勤しみました。入れたい3つのテーマを取りこんだところで、4000語と必要な量のほぼ2倍あります。これからは、くり返しや要らない枝葉をそぎ落として半分まで分量を減らしながら、推敲を続けないといけません。まだ1週間くらいかかるかもしれません。
さすがに朝5時からスタートしているので、長丁場となりました。これで作業は終わりかなと安心していたら、夜中過ぎにヨシ君が重大なミスを発見したようです。これは困りました。レイアウトの関係で、文字を追加することは不可能なようです。仕方ないので、担当のかたに直接に電話してルビをふることで問題を回避できるか相談してもらうことにしました。>
可能ということで、一件落着。今回の教訓としては、一部の内輪でしかわからない専門用語でなく、なるべく誰でも理解できる言葉を使いましょう。具体的にいうと、改革派という用語でカルヴァン派をさしていることを僕は理解できませんでした。改革者 reformator といえば、ルター派だって入るではないですか!?
2014. 2. 16 日
今日は午前中に、『知のミクロコスモス』のための事項索引(約170項目)が来たので、ヨシ君とクニ君の3人がかりでチェックをしました。まるで戦場のような状況でした。なお明日17日は、第2ゲラの校正の締め切りです。このあと明日には、人名と聖書の索引がくるようです。こちらも体制を整えておかないと、すぐには対応できません。寄稿者の皆さん、ご協力をお願いします。20日が校了となる感じです。
午後は、昨日からボチボチはじめたニューヨークの発表原稿づくりを続けました。まだ3分の1の話題を扱っただけで必要な分量を越えてしまいました。とりあえず、残りの話題もとりこみながら要らないものを削っていくしかありません。
2014. 2. 15 土
『知のミクロコスモス』の第2ゲラの校正は、つつがなく進んでいます。それと並行して、中公の編集部では索引のための頁数ひろいが行われています。いまの懸念は、締め切りまで時間がほとんどないので、出来あがった索引を落ちついてチェックできないだろうことです。逆説的なのは、そういうときにかぎって索引のためのエントリーが膨大だったりします。分野横断型の論集は扱われるテーマがヴァラエティに富んでいるので、仕方のないことなのですが。ここから月曜日くらいまでが正念場です。
こうして先週から、論集の作業と学生への対応などでワサワサして、腰を落ちつかせて執筆に向かうモードではありません。ニューヨークの方もどんどん締め切りが近づいているので、そろそろ気持ちを転換して臨まないといけません。
来たる3月4日にパリでおこなう講演会のための連絡がきました。なんと、1時半も話さないといけないようです。45分くらいだと思っていたので、ちょっとこれは予想外です。そういう長いものは、テクストを用意してもダメなのですよね。長すぎて原稿を読むのでは、息切れしてしまいます。そうするとパワーポイントを用意しないといけません。しかも、この日はダブルヘッダーで、ジョナサンのセミナーでも同じ話をしないといけません。けっこう大変かもしれません。
2014. 2. 14 金
今日は、レーン・スプルイトを囲む一日です。忙しかったです。
ついにアマゾンにも、『知のミクロコスモス』の頁ができました。コチラです!まだデータが不完全で書影もありませんが、そのうち正式なものに置きかわると思います。すでにこの段階で予約を入れた方もおられるようです。ふかく感謝です!皆さんも、期待していてくださいね!
2014. 2. 13 木
今日は、今週のオランダ滞在の中日です。『知のミクロコスモス』の第2ゲラの後半が来たので、寄稿者の方々に送りだしました。今回は17日に必着ということで、非常に時間が短いです。ここで凡ミスを起こさないようにしないといけません。
午後は、僕自身の寄稿の校正をしました。ま、こんなものでしょう。それが終わったか終らないかのタイミングで、縦書き用の漢数字化が徹底していないことが判明しました。マズイ!急きょ、寄稿者の皆さんと手分けしてチェックしてもらいました。危機一髪、これはアブなかったです。
2014. 2. 12 水
今日は朝6時半に起きて、オランダのオフィスに向かいます。途中のマーストリヒトで乗り換えに失敗して、30分ほど遅れをとりました。前期のセミナーの採点をオンラインで入力する作業をしないといけないのですが、昨晩試してもうまくいきませんでした。すこし心配していたのですが、事務の担当の人に聞いたら、問題を解決してくれました。明日には、入力できると思います。そんなこんなで、今日はワサワサしています。
午後には、ついに『知のミクロコスモス』の第2ゲラの前半が来ました。早速のところ、プリント・アウトしてみていますが、欠けていた図版も入り、レイアウトの問題なども解決して、だいぶ良くなってきています。すこしアクサンとウムラウトに難があるようですので、寄稿者諸君は要注意です。明日には後半が届くようです。校正指示の締め切りは今月17日となりました。なかなかタイトな日程ですが、もう少しです。
いまニューヨークでの発表準備のために、『カルダーノのコスモス:ルネサンスの占星術師』を邦訳版で読みなおしているのですが、なんとか今日中に終わらせたいと思っています。> 終わりました。気がついたことは、トニーはジェルマーナの研究によく言及することです。かなり尊敬している感じです。明日からは、僕も執筆に入りたいと思います。発表は20分ですから、あれもこれもと欲張って入れることはできません。いかにメリハリをつけた分かりやすい話をつくるかです。
2014. 2. 11 火
来たる6月6日(金)に英国のウォーリック大学にあるルネサンス研究所で、占星術・反占星術についてのワークショップがあります。1日がかりで8本の発表が予定されています。数か月前に最初に依頼があったときは誰がくるか分からず、それほど期待していなかったのですが、昨日もらった仮プログラムによると、なんとジェルマーナやダリオ、そして重鎮のバーネット氏もくるようです。これは素晴らしい占星術祭りとなるでしょう。楽しみです!
今日から本格的に、ニューヨーク会議のための発表原稿づくりに入りたいと思います。世界のトニーの面前で恥をかくわけにはいきません。20分の真剣勝負。自分の持っているベストを出したいと思います。
2014. 2. 10 月
今日は朝から、先週さぼっていたことも含め、いろいろメールのやり取りと細かい作業をしています。
1週間くらい前に、6月30日から7月1日にかけてドイツのヴォルフェンビュッテルで行われる国際会議「初期近代の科学と思想における身体」 The Body in Early Modern
Science and Thought への参加募集が来ました。なんでも、メランヒトンの影響をメインにすえて、初期近代における身体像を多角的に分析するみたいです。告知を拡散してくれということだったので、何人かの知り合いの若手研究者に伝達しました。主催者は複数の人にメールを送ったので、僕宛にはべつだん何もいわれてませんでした。また、旅費も少しは出るとしか書いてありません。去年は本当に忙しかったので、今年は重要な会議だけに絞ることにしようと思っていた矢先でした。
今日になったら、同じ主催者から再度メールが来て、ぜひとも来て欲しいといわれました。でも、その頃は7月の集中講義の準備に専念したいので、ちょっと難しい&他には誰を招待しているのですか?と半分は断りのメールを送りました。そうしたら、すぐに返事が来て、どうしても来てくれ、基調講演をやってくれといわれました。たしかに、国際会議で基調講演とするというのは名誉なことです。個人的にというよりも、日本としても、そういう学者が世に出てくることは良いことではないでしょうか?
ただ、気難しいことはいいたくないのですが、ちょっと妙な話だなとも思いました。普通は、会議の柱となる講演者をしっかり招待して、それにもとづいて参加希望者を募るべきではないでしょうか?名前を聞いたことない主催者ですし、どうも段取りが悪い気がします。メランヒトンだったら、まずはクスカワさんを招待して布陣を固めるべきでしょう。6月末の会議なのに、いまコールをだすのも遅いと思います。
2014. 2. 9 日
ぼんやりとですが、ネットとマスメディアの関係に興味をもっています。ネットでの情報の拡散には限界があり、最後は新聞やテレヴィといったマスメディアに載るか載らないかが、すべてを決めるという問題です。つまり、ネットで盛りあげることで、ある程度のところまで働きかける側が直接に告知を拡散させることはできますが、普段からネットで情報を収集していない人々にたいしてはマスメディアの威力は絶大です。
僕が本づくりをしていて、どうしても越えることができないでいる一線があります。どうしたらマスメディアに作品が取りあげられるのかという疑問です。もっと具体的にいうと、どういう仕組みで大新聞には本の紹介が載るのでしょうか?出版関係者からは、その辺りのことは謎だといわれます。こんど中公から出される『知のミクロコスモス』の場合は、どうでしょうか?しっかりと見守りたいと思います。
2014. 2. 8 土
今日はなにもしていません。
中公から出される『知のミクロコスモス』についての告知は、フェイスブック上だけで1300人の方々が見たことになります。いままででもっとも反響の大きかったのはキルヒャーの新邦訳についてのお知らせですが、それをはるかに凌駕する、これまでにない数字です。
2014. 2. 7 金
7月21日(月)は日本では休日ですので、駒場での集中講義は7月22日(火)から25日(金)までの4日間ということになります。昨日の晩に微調整したシラバスを提出しました。これで、一件落着です。
おかげさまで、『知のミクロコスモス』(中央公論社、3月10日刊行予定)は、各方面で話題となっているようです。この野心的な論集のもとになったのが、2012年に立教大学でおこなわれたメガ・シンポです。主催者の小澤君の手による各発表者の写真入りの報告記が、誰でも自由に読めるようになりました。ココからダウンロードできます。皆さんも、あの感動をもう一度味わってください!
いつ出るのかなと、ずっとヤキモキしていたのですが、やっとのことで『ブリル版ルネサンス占星術必携』の編者から連絡があり、寄稿者用の一冊を送ってくれるようです。ついでに、僕の論考の PDF の送ってくれと依頼しました。いまどき PDF がないと話になりませんからね。
2014. 2. 6 木
今夏の駒場での集中講義のためのシラバスをつくってみました。日本のものは初めてなので不慣れなところがありますが、ご容赦を!せっかくなので、授業とリンクした頁も開設しました。こちらです。おそらくは、7月21日(月)から24日(木)までの4日間、合計で13コマあります。最終コマは一般に開かれた講演会としたいと考えています。博士課程のための集中講義ですが、外部の方も参加できるでしょう。宿泊しない強化合宿、あるいはサマー・スクールとして奮ってご参加ください。
いろいろ考えた挙句に、集中講義のタイトルは、「科学革命の史的コンテクスト:インテレクチュアル・ヒストリーの方法と実践」でいこうと思います。なかなか気に入ってます。講義の参考書として、中公論集『知のミクロコスモス』とBH 叢書を採用したいと思っています。
2014. 2. 5 水
今日は電車でナイメーヘンに移動しています。
最終的な企画会議をへて、中公論集 『知のミクロコスモス』 の価格が決まりました。なんと、3700円(税抜)です!一瞬、僕は担当の方の間違いだと思ってしまいましたが、そうではありません。本当に、この値段です。これだけの内容の本が、この価格で提供できるなんて、なんとも素晴らしいことです。>
今後のタイムラインが見えてきました。
第2ゲラ 12-13日
校正締切 18日
校了 20日
それとは別に、これから2月のあいだにしなければいけないことを自分用にメモしておきます。
集中講義のシラバス提出(14日)
桑木野君のネット対談(20日)
ある賞の審査委員(24日)
ニューヨーク用の読み原稿(28日)
午後には、『学習院女子大学紀要』に寄稿した「ルネサンスの星辰医学」の校正もしました。
2014. 2. 4 火
お馴染みとなりました JARS 主催のネット対談ですが、その第4回として「桑木野幸司、『叡智の建築家』(中公美術出版、2014年)を語る!」を、2月20日(木)の夕方に企画しています。待望の新著を出版したばかりの大阪大学の桑木野君をむかえ、彼のイタリアでの留学生活、博論について、新刊の内容、そして今後の動向など、いろいろ聞きたいと思っています。サブ枠の出演は、クニ君と年末研究会で発表してくれた岡北君を予定しています。もうひとり参加者を募集します。とくに女性研究者は大歓迎です。よろしく!
ナンシーさんの業績をたたえるための記念論集を、ギデオンが企画しています。それに寄稿することになっていますが、4月末が締め切りだと聞かされました。ま、大丈夫でしょう。最大で10000語だそうです。なにか手持ちの原稿を論文として完成させる方向で考えていますが、どれにしたら良いかは分からないままでした。母親の想像力の胎児への影響についてフィエヌスの話にしようかなと、ふと思いました。
2014. 2. 3 月
週末のうちに中公論集の凡例づくり、図版一覧の校正集め、事項索引のための語句リストの集計、第1ゲラ校正の最終段階ということで、編集作業もピークをむかえています。目まぐるしい展開で、まるで戦場のようになっています。おかげで、桑木野君から預かっていたファイルのチェックを見逃し、彼は週末のあいだ僕からのフィードバックを待っていたということで、大ポカをしてしまいました。本当に申し訳ありません。ふかく反省しております。ちょっと作業量が多くてオーバーロード気味かもしれません。
今朝は、中公論集のアマゾンでの紹介文のたたき台のチェックもおこないました。だいたい、以下のような文面になるかと思います。どうです、BHファンのココロをくすぐる魅惑的なものではないですか?全体では約400頁で、予価4500円です。
「学問の伝統と革新」、「神と自然、そして怪物」、「生命と物質」、「西洋と日本 キリシタンの世紀」… 人知の歴史に挑む12本の論考によって、遠大な知のタピストリーが浮かび上がる!
説教書、古物書、神学書、建築書、医学書、記憶術書… 西洋思想の歴史において「正典」からこぼれ落ちてしまったテクスト群に光をあて、哲学と歴史学の方法を自在にあやつることで、中世・ルネサンス期に展開された知のコスモスが再現されていく。
この挑戦的であり、野心的な試みは、哲学・思想、歴史学が交差する新しい学問、インテレクチュアル・ヒストリーそのものをも照らし出すものである。
2014. 2. 2 日
根占先生から連絡があり、僕の寄稿「ルネサンスの星辰医学」が掲載される『学習院女子大学紀要』の最新号は、3月19日には学生に配られるようです。論考の内容は、僕の1冊目からパラケルススとデュシェーヌ、2冊目からフェルネルやカルダーノ、そしてゲマ、そしてその後に扱ったミゾーなどについてまとめています。しかし、ここにはテレジオは入っていません。先ごろ発売となったばかりの『ブリル版ルネサンス占星術必携』に寄稿したものと基本的には同じ内容です。
2014. 2. 1 土
週末ですが、中公論集の作業をつづけています。今日は、自分の論考の校正指示をリスト化しました。そのあとは、寄稿者の諸君に手伝ってもらって、論集の巻頭におく凡例を作成しました。