ごくごく個人的な「本」日記
2013年6月
2013. 6. 30 日
一日目です。会場は海辺の高台にある見晴らしの良いヴィラで、最高のロケーションです。しかし、いきなり人類学と現代哲学という視点から人工生命の問題をあつかう授業とセミナーで面食らっています。話についていけません!>
ということで、あっという間に一日が終わりました。
2013. 6. 29 土
今日は移動日です。まずは、12時発のナポリ行きの電車に乗って、13時にナポリに到着、駅でカズ君と落ち合います。そして、港へ行って最初の高速船でナポリ湾に浮かぶ島イスキアに向かいます。だいたい45分の船旅でつくようです。16時くらいには宿舎に到着してチェックインし、夕方のレセプションに参加したいと思います。
2013. 6. 28 金
ご存じのとおり、学習院女子大学の招聘プログラムで一時帰国します。やっと、フライトが確定しました。ということで、クレアの航空券も予約することができました。われわれのフライトは以下のようになります。
7月15日
ブリュッセル南駅 10:20―パリ 11:35
パリ 13:30―成田 翌8:00
8月21日
成田 11:10―パリ 16:45
パリ 19:10―ブリュッセル南駅 20:45
2013. 6. 27 木
今日は、鉄道の運行の一部でストがあるかもしれないので、早目に家をでて電車に乗りました。ちゃんと動いているので、いいじゃない?と油断していると、リェージュと空港のあるシャルルロワの中間地点であるナミュールで電車が止まってしまい。12時までストだから電車を降りてといわれました。そのとき10時でした。われわれのフライトは14時半だったのですが、12時まで待ってから動き出した電車に乗っても、どうも間にあう保証はありません。仕方なく、途方に暮れている空港にいく予定の女性もう一人と3人でタクシーに相乗りして空港に向かいました。30分乗って、7千円も取られました。とほほ。その後のフライトは順調で、18時には無事にホテルにも着きました。20時にローマの大橋さんと待ち合わせして、食事をしながら楽しい夕べを過ごしました。
2013. 6. 26 水
まだまだ記述が一日分先行しています。ご容赦を!
エミーさんの『天才カルダーノの肖像』は、オビなどに文字が入ったカバー案の第2弾を見せていただきました。デザイン自体は変わっていないので、最終案が決まったら紹介します。また、出版&叢書発刊の記念イヴェントの日程と場所の調整を進めています。こちらも正式に決まり次第、ここで告知します。おそらく40名限定なので、これは早い者勝ちです。ファンの皆さま、準備していてください!
じつはクレアがパソコンをフィラデルフィアの空港に忘れてきてしまいました。幸いにもパソコンは見つかったのですが、それが届くまでのあいだ何の作業もできません。もっとも困ったのが、7月20日の国際シンポのためのポスターの制作です。ほぼ完成しているのですが、文字情報を少し減らしてスッキリさせるなどの最終的な微調整の作業が残っています。困りました。元ファイルはありますので、アドビのイラストレーター使いの助っ人が必要です。バイト代は出ます。どなたか、よろしくお願いします!
2013. 6. 25 火
さあ、いよいよエミーさんの『天才カルダーノの肖像』は、念校・索引の校正指示も送り出しました。オビの文面や広告用の推薦文の執筆者(なんとゴージャスにも2人のスター)も決まり、するべきことはほぼすべて終わった感じです。この計画をはじめてからの3年半は長いようでいて、あっという間でもありました。
今日はイスキアの授業のパワー・ポイントの作成に集中します。ガイダンスをよく読んだら、セミナーの方は30分ではなく、最初の5分でテーマの説明などのイントロをすれば良いということなので助かりました。ということで、授業の準備に集中します。> なんとかパワー・ポイントの大半ができました。これを見ながら即興(そう呼んでいいのか分かりません)で話していくわけですが、おおまかな原稿も用意した台湾講演とくらべてみても、ここまですべてを英語でやるのは初めてです。
2013. 6. 24 月
まだまだ一日分先行しています。ご容赦を。
昨日はパワー・ポイントをつくるために講義の構成と話すことがらを書き出してみました。分量的にこれで良いのか、まだ迷いがあります。それから、セミナーの課題として出しているビルの論文を読み直しました。10年近く前に読んでいるのですが、まったく別物のような印象を受けました。でも、セミナーの話題「人造人間」(ホムンクルス)とは、ピッタリとあっています。
今日は、書類の制作に集中しようと思います。こう書いておいて、自分にノルマをかけます。> 書かなければいけない書類は4部構成なのですが、なんとか午後の終わりの時点で3つができました。あとは最初のひとつです。がんばれ。>
なんとか、できました。ふう。
木曜日にローマに旅立ち、2晩ほどローマに滞在(当初は1晩を希望していたのですが金曜日のフライトがとれませんでした)し、土曜日にナポリに電車で移動し、土曜の午後はフェリーにのってイスキア島につくという予定です。
2013. 6. 23 日
BH 叢書では、新しい人材の発掘をアグレッシヴに進めていきます。昨夜も博論を終えたばかりの方に出版を打診しました。水曜日の第2回ネット対談に出演してくれるヨシ君の博論の邦語版も、とり込みたいと思っています。カネなしコネなしの方も、世に問いたい作品をお持ちであれば遠慮なく応募ください。バリアー・フリーのオープン・マインドで受けつけ、公平な審査をモットーとしています。企画会議をとおった後、書式・文体・図版の調整が終わった完成原稿を提出してから、6ヶ月後には本が出ます。
次号のメルマガをドロップしました。7月2日の配信です。BH 叢書の発刊を間近に向かえ、メガ・シンポ論集も最終段階に入ってきた今夏、この両者にかかわるキー・パーソンにも触れています。ここではこれまで書けなかったことです。乞う、ご期待!
さあ、残るは書類の作成とイスキアの授業の準備です。あと4日で、なんとかなるでしょうか?授業では、パワー・ポイントにそって話をしていこうと思っています。30分ものを2本です。ひとつは、ルネサンス・初期近代における生命の概念と、生命の創造の可能性について自然哲学・医学・錬金術の3つの分野で、どのような理論的な背景があったのか、どのような実践がありえたのかについてまとめます。もうひとつは、錬金術の枠組で語られる「人造人間」(ホムンクルス)について、ビルの論文を水先案内人にしてまとめます。
2013. 6. 22 土
エミーさんの『天才カルダーノの肖像』の念校と(これが最後です)と索引のゲラが来ました。こんどは、BH 叢書の発刊の辞も入っています。25日(火)までに返さないといけません。本当に最終的な段階に入ってきました。今日の午前中は、このチェック作業で終わりました。帯とか推薦文の手配とか、いろいろやることは続きますね。
午後は、昨日書いて小澤君に送ってあるメガ・シンポ論集の序章を、クニ君をはじめ幾人かの人にも見てもらい、気がついた点をフィードバックしてもらいました。
結局のところイスキアの授業の準備はできませんでした。しかし、メルマガはアイデアをみつけました。良かった!これが片付けば、イスキアに向けて出発する木曜日までに授業とセミナーの準備に集中できます。
阪大と立教で行われるダレルによる西洋占星術の歴史についての公開講演会のポスターができたので、ひろく告知をするために専用頁を開設しました。入場無料で予約もいりません。僕も司会と解説で出演いたします。皆さん、ふるってご参加ください。
2013. 6. 21 金
来週の木曜までにしないといけないことを、メモとして書いておきます。イスキア島で行われるサマー・スクールでの授業のための原稿とパワー・ポイント(30分)、同じくセミナー用の原稿とパワー・ポイント(30分)、メガ・シンポ論集の序章、メルマガの原稿。う〜ん、なんだか1週間でこなせるのか分からない分量ですな。これから火曜日までは缶詰状態になるかもしれません。
あまりダラダラと延ばすのも寄稿者の皆さんにたいして悪いので、今日はメガ・シンポ論集の序章を一気に下書きしてみました。基本的には以下の点をまとめています。まずは、インテレクチュアル・ヒストリーとはなにかを説明し、本邦におけるこの手法の歴史、そして論集の構成とその成立の背景、そして最後は二宮隆洋氏に捧げるオマージュで締めています。
まだまだ足りない部分も多いのですが、序章はなかなか感動的な書きっぷりであると自己満足に浸っています。冷静な小澤君にもっとクールに細部を詰めてもらう必要はあるでしょう。しかし、天下の中公からの出版物に、超有名ブログ『石版!』と入れることの心地よさは何ともいえません。
2013. 6. 20 木
一日分記述が先行していますが、ご容赦を。今日は朝8時半の電車でオランダにもどります。
じつは5月から話を進めているのですが、根占先生と一緒にフィチーノの記念碑的な主著『プラトン神学』を邦訳して、BH 叢書に入れたいと思っています。このシリーズのますますの充実を図りたいので、皆さんも良いアイデアがありましたら遠慮なくどんどんお知らせください。こういうものを訳して欲しいというリクエストも受けつけますよ。
イスキア行のための航空券を買いました。ローマまで行って、そこから電車でナポリに向かい、そのあと船に乗ってイスキア島に向かいます。ローマでは、ここのところ恒例となった感もありますが、ローマの大橋さんと会います。
2013. 6. 19 水
遅れていた発刊の辞を、とつぜんの暑さにもめげずに練りあげました。これをもって、最終版としましょう。ということで、勁草書房の担当者の方に送り出しました。
7月20日(土)の国際会議では、前回のメガ・シンポでも好評いただいたようなブック・フェアを開きたいと思っています。BH 叢書を擁する勁草書房をはじめ、工作舎、八坂書房、白水社などに声をかけたいと思っています。もちろん、他の出版社の参加も可能です。お気軽に相談ください。
もうすぐ発刊されるBH 叢書に鬼に金棒というべき一冊が加わることになりそうです。『イタリア・ルネサンスと日本』というタイトルの根占先生の新刊書です。正式な企画会議をとおさないといけませんが、重要な一冊となりそうです。夏のあいだは忙しいので秋口から構成などについて議論していきたいと思います。
2013. 6. 18 火
エミーさんの『天才カルダーノの肖像』の第2ゲラの校正指示を、予定の20日よりも大幅にくり上げして送り出しました。見本ができあがるのは7月23日(火)という予定でしたが、それを無理をいって早めてもらい7月20日(土)の国際会議でお披露目することができることになりそうです。同時に、BH 叢書のチラシもつくってもらっています。
小澤君の話では、7月26日(金)のダレルによる占星術史の公開講演会について、立教大学の教授会で告知したところ大きな反響があったようです。やはり、このように権威や名前にとらわれずに実をとって、現役で活躍している世界の第一線級の研究者をとりこむことができるオープン・マインドな姿勢をもった大学こそが、21世紀を勝ち残っていくのだと思います。
つづいて、阪大でもダレルによる占星術史の公開講演会が正式に受理されました。7月24日(水)の夕方に行います。関西地方の皆さま、ぜひお越しください!>
立教と阪大という未来戦略をもった大学ががんばっていますね!素晴らしいです。
2013. 6. 17 月
昨日はエミーさんの体調不全のために順延となった第2ゲラの校正指示のリストについて、スカイプをつかって1時間ほど議論をし、担当の関戸さんに送り出しました。昨日は声が出なくなっていたエミーさんですが、ありがたいことに今日は回復していました。明日には発刊の辞を終えて、すべての作業を終わりにしたいと思います。
朝から晩までベニーと一緒に過ごし、夜にゲントにいるチャールズ(ウォルフ)が夕食のために合流しました。非常に楽しかったです。ベニーは明朝11時のフライトでアメリカに帰るので、5時半に起きて駅まで送ります。つぎに3人で会うのは、11月にボストンで行われる科学史学会です。
2013. 6. 16 日
会議は終了です。朝9時半に駅に集まり、空港に向かう根占先生を見送って、ベニーとナイメーヘンに向かいます。お昼過ぎにエミーさんとスカイプで第2ゲラの校正について話しあいます。> 12時半にはナイメーヘンに戻ってスカイプ会議の準備をしていましたが、エミーさんの体調がすぐれず、明日の同じ時間に順延となりました。それでも、完全ではありませんが、部分的な校正済のリストをもらったので問題点をチェックしました。
仕方ないので、予定どおりにベニーとリェージュまで来ました。彼は火曜日の朝にブリュッセルの空港からアメリカに帰ります。ということで、BH 本館も久しぶりにゲストを迎えました。
2013. 6. 15 土
今日が会議の最終日です。午前中のセッションの最初をつとめるのはハンキンスからと思ったら、ハンド・アウトの印刷の関係で入れ替えがありました。ルカ・ビアンキという人によるアリストテレス解釈のさまざまな仕方についての発表からです。そのあとは、ハンキンスによる政治思想の再考でした。コーヒー・ブレイクの後は、マイケル(アレン)によるルネサンスにおけるプラトンの輪廻転生説とピタゴラス主義の解釈についての発表でした。やはりマイケルは素晴らしい。
午後はアリストテレス主義のセッションを選び、まずはロディ(ナウタ)によるヴィヴェスについての発表です。そのあとは、あまりオリジナルでないザバレッラについての発表。そして、ベニーによるハーヴィについての発表でした。いきなり、僕の本の話からはじまってびっくりしました。
最後のセッションは、自然哲学についてのものに出ました。最初は、ガリレオとパドヴァの宿舎で同室だったパオロ・ベニという人物についての発表で、この人はプラトンの『ティマイオス』について歴史上もっとも長い注釈を書いたようです。そこからガリレオへの影響を探っています。その次のブルーノについての発表はそれほど面白くありませんでした。最後は、ルーヴァンで博論を書いているアメリカ学生によるフランドルのドミニク(15世紀)についての発表でした。クリステラーなどにとり扱われている人物のようです。
ディナーは4つの大きなテーブルに分かれ、アメリカ系の大物たちが座るテーブルなど人間模様が出ていました。僕はベニーと最後に仲良くなったリチャードおよび数人の若手とテーブルを囲みました。
2013. 6. 14 金
さあ、今日は会議の2日目です。僕の発表のあるセッションは、午後の最初です。まずは、クリス(チェレンザ)の基調講演を聞き、ヤン(パピ)によるリプシウスの受容についての発表と続きました。そのあとは、ちょっと宿舎の部屋に戻って発表の練習をしました。今回は時間がなくて、できていなかったのです。
昼食のために会場に戻り、そのあとはいよいよ本番です。今日も平行セッションで3つのものがありますが、なんと僕のセッションの会場にはハンキンスにコーペンヘイヴァーが来ています。厳しいことで知られるこの二人の前で発表するということで、非常に緊張しました。発表は上手くいって、質疑では待っていたかのようにコーペンヘイヴァーが質問してきましたが、厳しいものではなく好意的なものでした。それを引きついだハンキンスも、僕の発表内容に文句をつけるものではありませんでした。こうして、これまで僕にとっては開かずの扉だった二人の巨人に少しは認めてもらえたかと思います。もう、そのあとのコーヒー・ブレイクでは虚脱状態となっていたので、なにも覚えていません。ふう。
夕方からはマイケル(アレン)のための記念論集 Festshrift である『プラトン神学の復活』
The
Rebirth of Platonic Theology のお披露目がありました。今月に Olschki から出たようです。つづいてレセプションがあり、そのあとは根占先生と二人で食事に出かけ、零時近くまでいろいろな話をしました。
6月に出たばかりのパラケルススの新訳『アルキドクセン』を、訳者の澤元さんから献本いただきました。ふかく感謝いたします。BH 叢書の第2弾である菊地原君の『パラケルススと魔術的ルネサンス』も、年内の出版を目指しています。出たときはブック・フェアをやりますよ!
2013. 6. 13 木
朝にクニ君から連絡があって、5月に応募していた学習院大学の招聘賞を受けたようです。今回の一時帰国の旅費と滞在費がでます。根占先生とクニ君には書類作成のためにいろいろお世話になりました。ふかく感謝いたします。
第1日目は、9時半から会議がはじまります。9時過ぎに到着し、登録をすませてバッジをもらったところで、フィチーノ研究の権威であるマイケル(アレン)に会いました。でも、本番前になにかお腹に入れておこうと外に出て、お店がまだ開いてないことを見極めたところで、クリス(チェレンサ)に出会いました。一緒に会場にもどり、そうこうしているうちに、最初の基調講演であるジル(クレイ)の発表がはじまりました。
コーヒー・ブレイクでは根占先生をマイケルに紹介し、科研費プロジェクト『キリシタンの世紀』の説明をしました。午前中の後半のセッションは、デイヴィッド(ライン)にアルドロヴァンディの図書館の分析でした。そして、2本目はコーペンハーヴァの発表は、形而上学の歴史についてのパスナウの本のルネサンス哲学をバカにした扱いを徹底的に打ち砕くものでした。
ランチのあとは平行する3つのセッションに分かれるのですが、僕たちはフィチーノについてのものに参加しました。30人くらい入っているでしょうか?そのあと最後のセッションはクザーヌスについてのものを選びましたが、さすがに時差ボケのある人が多いのか、聴講者はぐっと少なくなりました。
2013. 6. 12 水
じつはサンディエゴでのルネサンス学会の最後をしめくくる立食ディナーの席上で、ジェルマーナの弟子でいまはアメリカにいるテオドーロと10年越しにはじめて出会いました。そのとき、そのまま彼の現ボスであるクリストファー・チェレンサ教授を紹介してもらいました。欧州に帰ってから、約束したとおりに氏に僕の第2著作を送ったのですが、ずっと音沙汰がないなと思っていたら、温かいメッセージをこめた手紙とともに氏のポリツィアーノについての著作が送られてきました。ブリルから出ている高価な本なので、ほんとうに恐縮です。
今日は午後4時前の電車でグローニンゲンに向かう予定です。現地では根占先生と合流する予定です。> 少し予定を過ぎて19時前に宿舎に着きました。19時半に根占先生と待ち合わせていたのですが、ちょうどその場にヴァレリー(リーズ)と旦那のクリスが現れ、4人で一緒に夕飯を食べることにしました。フィチーノ研究の世界へと飛び込むディナー・タイムでした。そのあとは、ソファに座って12時過ぎまで根占先生とあれやこれやと話をしました。
2013. 6. 11 火
今日は朝から夕方まで忙しい日となりました。
こんなときでも、ココロの清涼剤はあります。BH 叢書の第1弾となるエミーさんの『天才カルダーノの肖像』のためのカバー・デザインのラフな素案を見せてもらいました。ここまでくると、出版が近づいてきていることをぐっと実感します。もともとは、エミーさんの希望を細かく聞いてクレアが原案をつくったのですが、それを出版社のデザイナーさんがどう料理するかと楽しみに待っていました。
いま思えば、叢書を立ち上げるお誘いがあったのが2010年3月ですから、ここまでの準備だけで丸3年がかかっています。プロジェクトには贅沢に時間をかけて丁寧に仕上げております。
今後のことを考えて、BH 叢書では編集アシスタントを募集します。好奇心旺盛で、日本語がしっかり読める&集中力のある人を歓迎します。ちゃんと約束と時間を守れる人が良いですね。あなたの名前は出版される本にしっかりと入ります。
2013. 6. 10 月
エミーさんの『天才カルダーノの肖像』の第2ゲラが来ました。校正指示のリストと索引の作成を、6月20日までにしないといけません。そのあとの予定がすべてうまくいけば、7月23日に見本ができて、7月29日に書店に配本となるようです。あくまで予定ではあります。そして、7月末か8月上旬に都内で出版記念のトークショーを行いたいと思います。>
例えば、8月2日の金曜日の夕方なんてどうでしょうね?
BH 叢書の発刊の辞は、まだまだ調整しています。
早速のところ、届いたばかりの第2ゲラをプリント・アウトして、チェックしました。第1ゲラの校正指示のリストは、9頁におよびました。今回は、全体をとおして読み直したわけではなく、前回の指示がしっかりと反映されているかを吟味しただけですが、全部で2頁におさまりました。
2013. 6. 9 日
菊地原君の『パラケルススと魔術的ルネサンス』は文献表のチェックも終わり、残すは謝辞のみとなりました。これが済めば、全ファイルを提出して版組に入ってもらいます。先日出してもらった仮の工程表では、6月末に提出した場合でも11月末には出版ということでしたので、大きな問題がなければ年内に出版できるでしょう。エミーさんのカルダーノ本とメガ・シンポ論集の作業が一段落した3月下旬から本格的な作業をはじめたので、根をつめた二人三脚の作業で2ヶ月ほどかかったわけです。結局のところ、今年は前半に3冊ほど本をつくったことになりますが、なかなか大変でした。
BH 叢書の発刊の辞を800字で書いてみました。基本的には、『ミクロコスモス』によせた巻頭言を土台としていますが、首尾一貫したコンセプトのもとにやっているということで、ご容赦ください。問題なければ、つぎはメガ・シンポ論集のイントロです。
2013. 6. 8 土
今日・明日は、来週にグローニンゲンで行われる国際会議『哲学史における人文主義の位置』のための発表原稿の執筆に集中します。>
なかなか集中できなくて苦労しましたが、一応なんとか2000単語チョイでまとめることができました。
あと今月は
BH 叢書の発刊の辞、そしてメガ・シンポ論集のイントロの執筆をしなければなりません。やらなければいけないことが休むことなく連なっているので気が遠くなりますが、がんばります。
2013. 6. 7 金
午後に、ESM 誌の打ち合わせがありました。
科研費プロジェクトの専用チャンネル『マルシリオ・フィチーノ』がお送りする第2回目のネット対談は、題して 「加藤喜之、アメリカでの研究生活と今後の活動について語る!」 ということで、アメリカのプリンストン神学大学で近ごろ博士号をとったばかりのヨシ君に登場してもらいます。6月23日の水曜日19時半からお送りする予定です。イヴェントについての詳しいことは、フェイスブック版 BH に載せてあります。乞う、ご期待!
2013. 6. 6 木
ナイメーヘンに向かう電車のなかで、菊地原君の『パラケルススと魔術的ルネサンス』の文献表をチェックしました。これでほぼ良いとは思いますが、邦訳文献の処理についてはスカイプで話しあわないといけないでしょう。それが終われば、あとは謝辞だけです。
2013. 6. 5 水
懸案だったルネサンス学会へのパネル企画の応募も、なんとか無事にすんだので、今日は7月の国際会議に向けてクニ君と、いろいろ手配をはじめました。まずは、国外と国内から招聘する人のための手続きです。それから、発表者に最大で150語の英語の要旨を出してもらうことになりました。これは正式ウェブ・サイトに追加します。
菊地原君の『パラケルススと魔術的ルネサンス』の補遺のチェックも終えました。図版も全部揃いました。残りは、文献表と謝辞です。
グローニンゲンの国際会議『哲学史における人文主義の位置』も、どんどん近づいてきました。気持ちを入れかえて、発表原稿の作成に集中しないといけません。
2013. 6. 4 火
引越しで
BH 本館のものが多くなりすぎたので、いろいろ捨てないといけません。もう、かれこれ20年も暮らしているので、古くて要らないものが沢山あります。
やっとのことで科研費プロジェクトからの二つのパネル企画「キリシタンの世紀」と「医学、占星術、夢解釈」を、来年3月にニューヨークで行われるルネサンス学会に応募しました。それぞれの陣立ては、以下のようになります。ダレルと僕、そしてエミーさんのセッションではナンシーさんに司会をたのみ、あのトニーがコメンテーターを務めてくれます。僕とダレルは慣れていますが、他の方はルネサンス学会で発表するのは今回が初めてです。ニューヨークを舞台に、大いに暴れまわってもらいたいですね!
「日本におけるキリシタンの世紀」
The
Immortality of the Soul in
「キリシタンの世紀における霊魂の不滅性」
Martyrdom,
Orientalism and Christian Imagery:
「殉教、オリエンタリスム、キリスト教的イメージ:初期近代スペイン文化における日本」
Western
Cosmology in
「キリシタンの世紀における西欧宇宙論」
Medicine, Astrology
and Dream Interpretation
「医学、占星術、夢解釈」
On Deriving
Life from the Heavens: Astrology, Medicine and Magic in Marsilio Ficino’s De vita
(H. Darrel Rutkin)
「星辰から生命を受けることについて:フィチーノの『生について』における占星術、医学、そして魔術」
Astrology,
Dream Interpretation and Demons in Cardano’s On My Life (Hiro Hirai & Emi Enomoto)
「カルダーノの『わが人生の書』における占星術、夢解釈、そしてダイモーン」
Respondent
(Anthony Grafton)
コメンテーター
2013. 6. 3 月
2年前にケンブリッジで行われた錬金術についての記念碑的な国際会議は、その後まったく連絡がなく、ディディエとも先週パリで会ったときに、あの会議からの論集は出ないようだねと話していました。せっかくの機会がもったいないという気持ちがありました。そうしたら、今日になって主催者のジェニーから連絡がきて、論集をつくる方向で作業をはじめると告げられました。これは良い動きです。
先週のうちに、菊地原君の著作『パラケルススと魔術的ルネサンス』のための図版を、クレアにキレイにしてもらいました。ナイメーヘンに移動する電車のなかでチェックしましたが、ほぼこれで良いとは思います。あとはジャケットのデザインです。テクストの方も第1章から第6章までの本体は、これで完成です。あとは、補遺と文献表、そして謝辞です。
2013. 6. 2 日
昨日に引き続き、リェージュにある
BH 本館の整備をつづけています。明日はナイメーヘンで写真撮影があるので、朝早い電車で帰らないといけません。
今月号のメルマガは無事に配信されたようです。受けとらなかった人は、スパム・フィルターをチェックしてみてください。
13日から15日にかけてグローニンゲンで行われる国際会議『哲学史における人文主義の位置』のための宿舎を予約しました。水曜の夜から日曜の朝までです。
7月の国際会議のためのポスターづくりをはじめます。まずは、ポスターに入れる言葉の確認のために、発表者のみなさんに最終版のプログラムを送り、発表題目などを確認してもらいます。だいたいの図案のイメージはすでにクレアのなかにはあるようですので、それほど大変ではないと思います。
2013. 6. 1 土
昨日の後片付けで一日が終わった感じです。アメリカに行った2008年からほぼ5年のあいだ、ほとんど放置状態だった BH の本館を整理整頓するのは、なかなか大変です。毎日こればかりしているわけにもいかないので、それなりのかたちになるのは、きっと数週間かかかるでしょうね。