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その3
 
ヨスト・ウェイアー著
『ホーヘンローヘのウォルフガング2世公爵と錬金術 : 
ヴァイカースハイム城における錬金術的研究 1587-1610』
Jost Weyer,
Graf Wolfgang II. von Hohenlohe und die Alchemie :
Alchemistische Studien in Schloss Weikersheim 1587-1610.
Thorbecke Verlag, Sigmaringen, 1992. 18cm*25 cm, 516pp. 50 illust,
ISBN 3-7995-7639-8   Price 88 DM  @Amazon.de
  
これは1992年の出版なのですが、遅ればせながらやっとのことで入手しました。とにかく分厚いです。でも良く見ると紙質が厚い紙に印刷されているし、補遺にあたる部分が長い。実際の本体は、400ページ余りと、平均的な「普通の力作」とほぼ同程度の量となります。しかし、印刷されている文字は比較的小さいので、やはり大作の部類に入ると思います。大半は手稿の状態で残っていた大量の一次文献に支えられた研究で、その点を強調する余り、残念ながら著者が使用した出版された一次文献と参考二次文献に関する文献表はありません。内容はとにかく地を這うような詳細なモノで、以下のような13章仕立てになっています。ほぼ同時期に書かれたヘッセン=カッセルのモリッツの宮廷における錬金術活動を扱った B.T.Moran 氏の著作(1991年刊)とイタリアはピサのコジモ1世のそれを扱った A.Perifano 氏の著作(1997年刊)を比較するのも興味深いですね。この著作では、特に実際にヴァイカースハイム城内で錬金作業に使われた器具と化学物質に関する考察が含まれているところが特に目を引きます。でも、似たような課題に取り組む歴史家にとって特に有用なのは、やはり7、8、9章でしょう。
   

詳細な内容は以下の通りです。

 
 
 
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