ごくごく個人的なアウトプット
海外編
アップデート英語版
「ニッコロ・レオニチェノにおける形成力、霊魂、そして知性:アラブ=ラテン伝統とギリシア人注釈家の再生のはざまで」
“Formative Power, Soul and Intellect in Nicolò
Leoniceno
between the Arabo-Latin Tradition and the
Renaissance of the Greek Commentators,”
in Paul Bakker et al. (eds.), Psychology and the Other Disciplines: A Case of Cross-Disciplinary
Interaction (1250-1750),
Leiden, Brill, 2012, pp. 297-324.
1. はじめに
2. ガレノス:植物的霊魂と生特温熱
3. 星辰の熱と知性、オケーマ
4. 種子中のナトゥーラ
5. イデアと知性
6. 結論
オリジナル仏語版
「ニッコロ・レオニチェノの発生論における種子、形成力、能動知性:アラブ・ラテン伝統とギリシア注釈家の再生のはざまで」
Semence, vertu formatrice et intellect agent chez Nicolò Leoniceno
entre la tradition arabo-latine et le renaissance des
commentateurs grecs
Early
Science and Medicine, 12 (2007), pp. 134-165.
メイキング風景
2012. 9. 7 金
先日セキュリティをはずした英語版レオニチェノ論文の PDF を academia にアップしなおしたら、今度はちゃんと表示されるようになりました。やはり、これが原因だったのしょう。ちなみに、まだ大っぴらな宣伝をする前の段階で30名の方が訪問したことになります。ついでに以前にアップした他の論文を久しぶりに覗いてみたら、セネカ=リプシウス論文の訪問者はさらに増えて410名、そして英語版のゼンネルト論文も4月半ばにアップしてからひと夏を過ぎた段階なのに、なんと300名!を超えました。これはスゴイ。やはり英語で書く威力は絶大なんでしょうね。
2012. 9. 5 水
どうも、ポールからもらった英語版レオニチェノ論文の PDF ファイルには厳重なセキュリティがかかっていて、いらないページや余白を切り取ったりできません。そのせいかどうか知りませんが、Academia.edu にアップしたものもダウンロードはできますが、普段のように画面上でスクロールして読むことはできません。ちょっと不満ですね。>
ネット上にある無料サーヴィスを使ってセキュリティをはずしてみました。上手くいったでしょうか?
2012. 9. 3 月
ポールから連絡があり、2007年にナイメーヘンで行われたワークショップからの論集『霊魂論と他の学問:分野横断的な学問の例(1250-1750)』がついに5年の時空を超えて6週間後には出版されるそうです。僕の寄稿した英語版のレオニチェノ論文の PDF が送られてきました。頁打ちは 297-324 頁となります。論集にはナンシーさんやマイケル(エドワーズ)、そしてギデオン(マニング)をはじめ、10人の論文がすべて英語で入っています。あの会場にいた中世学者たちの幾人かは結局のところ寄稿しなかったみたいです。ま、論集の出版がゴタゴタと遅れたことがひとつの原因でしょう。>
レオニチェノ論文のPDF をアップしましたのでご自由に閲覧ください。
2012. 8. 1 水
ポールの論集に寄稿した英語版レオニチェノ論文の PDF を academia.edu にアップしたいのですが、一時帰国のあいだに受けとった校正用のファイルでは、ギリシア語にアクセントがないし、ポールの質問が幾つか書き込んであるので困っています。あとで書き込みのないクリーンな校正済みのヴァージョンをもらってからアップしようと思います。ポールの言によれば(これが怪しい)、彼がヴァカンスに出かける直前に原稿は印刷所に渡されたはずです。普段のブリルのペースでいけば、6週間くらいで本が印刷しあがるはずです。原稿が印刷所に入ったのが7月15日として、そこから6週間ということは、9月上旬には本が出るということなのでしょうか?でも、ブリルのカタログの近刊コーナーにはデータが出ていません。夏休みなのでもう少し時間がかかるのでしょうか?
2012. 7. 11 水
英語版レオニチェノ論文の校正指示を早く出してくれと、おそらく自分がヴァカンスに出発する前に作業を終えたいと思っている編者のポールがせっついてきたので、仕方なく急ぎで仕事をしました。2時間で全体をチェックしましたが、ギリシア語のアクセントの問題だけでした。>
ポールから返事が来て、OK だそうです。これで一件落着です。
2012. 7. 3 火
夜半にポールから予定どおり、英語版レオニチェノ論文の校正刷りが送られてきました。プリント・アウトしてもらって、メガ・シンポの後にチェックしたいと思います。締め切りは10日後の来週末だそうです。なお、頁打ちは297‐324ということになるようです。
2012. 6. 25 月
ポールから連絡があって、英語版レオニチェノ論文を寄稿した2007年にナイメーヘンで行われた霊魂論についてのワークショップからの国際論集の校正刷りが、7月3日に送られてくるそうです。そして10日間でチェックして送りかえせということです。日本にいっているときにくるということで、ちょっと困ります。忘れていたものが出版されるのは嬉しいのですが、経験からいってポールのいうことはあまり信じずに話半分に聞いていたほうが良いというのが僕のフィーリングです。
2011. 4. 8 金
昼前にポールと会いました。約束をしてから2週間が経ちますが、いぜんアダム君が行方不明なことにシビレを切らして、今夜メールを書くといっています。それから、2007年のナイメーヘンでのワークショップからの霊魂論周辺についての国際論集に寄稿した英語版のレオニチェノ論文の校正刷りができたので送るよ、といわれました。今週は校正刷りのラッシュでございます。
それからさらに2年経過
2009. 1. 14 水
ポールの連絡では、英語版のレオニチェノ論文を送った論集は、今夏にも出版予定だそうです。何だか、早すぎる気もしますが、ギリギリで乗り遅れるところでした。
2009. 1. 13 火
ついに、英語版レオニチェノ論文をナイメーヘンのポールに提出しました。
2009. 1. 12 月
英語版レオニチェノ論文の提出に関してポールにメールを書きました。> 返事が遅いともいわれるポールですが、ほんの数分で返事が来ました。ファンドにランゲージ・チェックも含まれているので向こうで面倒を見てくれるそうです。助かりました。ということで、今日もう一回読み直して、そのあとに提出したいと思います。
2009. 1. 7 水
英語版レオニチェノ論文のタイトルを変えてみました。「ニッコロ・レオニチェノにおける形成力、霊魂、そして知性:アラビア・ラテン伝統とギリシア人注釈家の再生のはざまで」 “Formative Power, Soul and
Intellect in Niccolò Leoniceno between the Arabo-Latin Tradition and the
Renaissance of Greek Commentators” という感じですが、どうでしょうか?霊魂と知性に定冠詞 the をつけないといけないのか、迷っています。タイトルだから許されるでしょうか?
2008. 12. 19 金
英語版レオニチェノ論文も最終局面を迎えました。ここまで来て一体何をしているのかというと、100回読み返すという推敲を続けています。一語一語の単語の意味は言いたいことを正確に反映しているのか?それぞれの置かれる場所はこのままで良いのか?無用な繰り返しはないか?文章の流れのスピードとリズム、それぞれの単語の音の響きは良いか?という点を確認しています。ま、言ってみれば、これは交響曲を書いているようなものなのです。それぞれの楽器のパートを綿密に計算しつくさないといけません。>
だいぶ磨きがかかって来ました。なかなかの完成度だと思います。自分で言うのもなんですが、これはスゴイ論文だと思います。BH のアートの頂点にある作品です。
2008. 12. 18 木
英語版レオニチェノ論文の作業も大きな山を越したので、欧州への帰還の準備を絡めつつ、少し緩めに作業しています。
2008. 12. 17 水
ここのところアダム君は、第2論文のストーリーの落とし方についてアイデア切れで悩んでいたようですけれど、ついに昨日の僕との議論で突破口が見つかったかもしれません。様子をみましょう。>
アダム君に終わりかけている英語版レオニチェノ論文を読んでもらったのですが、相変わらず彼自身の問題に置き換えるだけで、僕に有益なコメントは帰ってきませんでした。それを望むのが間違いだという話もあります。彼は芸術評論家と同じなのであって、セクシーかどうか聞くのが良いのでしょう。>
同時に、クニ君からレオニチェノ論文の前半部に関してのフィードバックが帰ってきました。こちらの方が正確でプラクティカルです。彼の強みでもあります。別に比べているわけでなく、人生いろいろ、男もいろいろ、ということです。
2008. 12. 16 火
なぜか昨晩は、ほぼ一睡も出来なかったので、今日は朝早くからオフィスに来て作業をしています。ほぼ英語版レオニチェノ論文も完成の域に入っていきました。やはり、原稿を推敲するときは、最低でも100回は読まないといけません。
2008. 12. 10 水
今日は一日、英語版レオニチェノ論文に集中しました。時間の経つのも忘れたほどです。
2008. 12. 9 火
何とか朝から粘って、ついに英語版レオニチェノ論文の第1校が完成しました。ここからは、100回ほど読み直して推敲し、メッセージをシンプルかつストレートにするために余計なものを切り落とします。
2008. 12. 5 金
今日はフェローの日ということで、フィラデルフィア郊外のバーンズ美術館に行くので、英語版レオニチェノ論文の作業は何も出来ません。ノッてきているところなので残念です。
2008. 12. 4 木
今日は一日中、英語版レオニチェノ論文の作業をしていました。ラフな訳は終わり、冒頭に戻って一文一文チェックをしています。
2008. 12. 2 火
昨日は、午後の終わりになってようやくエンジンがかかり、英語版レオニチェノ論文の製作に手をつけることが出来ました。ここからは、リズムを崩さないで行こうと思います。結局、プロとアマの違いは、いかにリズムを崩さないで仕事を完結させることが出来るか、という点にかかっています。セルフ・コントロールの出来ない者は、プロではありません。
2008. 11. 30 日
月曜からはポールの論集のための英語版レオニチェノ論文の作成に本格的に没入する宣言をします。
2008. 9. 21 日
ナイメーヘン論集のためのレオニチェノ論文の英語化を進めています。
2008. 9. 20 土
夜半から、ナイメーヘンのポールから頼まれている去年のワークショップから出る論集ための原稿の製作に取り掛かりました。レオニチェノ論文の英語版です。
ここで2年が経過
2007. 9. 29 土
10年に1冊の重みあるスマッシュ・ヒットをものにしているフロイデンタール氏から、やっとレオニチェノ論文の受領の連絡を受けました。パリに帰って来たのは最近だそうで、返事が遅れたのも、そのせいだということです。ま、今回はご挨拶というとこで、そのうちに何かの機会があれば実際に会ってみたいと思っています。
2007. 8. 2 木
ルーヴァンのカルロス・スティール氏から、レオニチェノ論文のコピーを受け取った旨の連絡メールを貰いました。シンプリキオスのルネサンス期での受容について触れているので、シンプリキオスの専門家にも見てもらいたいというところからです。ま、いつか何かの機会に声がかかれば幸いです。その程度のものです。しかし、本命のフロイデンタール氏からは、まだリアクションがありません。夏休みですから仕方ありません。気長に待ちます。
2007. 7. 31 火
レオニチェノ論文の執筆作業で垣間見ることになった古代末期ギリシアのシンプリキオスによるアリストテレス『自然学』注解は、自然の概念について非常に面白い議論を展開しています。これは、アリストテレスが説明できなかったことに対して、どのように新プラトン主義者が回答を出すのかを知るための良い見本だと考えられます。中世やルネサンスのプラトン主義者によるアリストテレス解釈にも、パラレル(似たような議論)が見られるはずだという強い予感がします。さて、ラテン世界で新プラトン主義の強いドライヴのかかったアリストテレス『自然学』注解を書いた人物には誰がいるでしょうか?残念ながら、ルネサンス期ではメジャーな人物は見当たりません。しかし、中世にはいます。それが、アルベルトゥスなのです。
2007. 7. 17 火
そもそも、このような腑抜けの状態が続くのは、入魂のレオニチェノ論文が出てしまったからかも知れません。何かを達成した後というのは、こういう感じではないでしょうか?
2007. 7. 11 水
今日は、トゥール会議の旅費返還の申請書を書いて封をし、Gad Freudenthal 氏にレオニチェノ論文を送りつけるために添付する数行の手紙を書いただけで終わりました。> それから、本当に久しぶりにウェルカムのヴィヴィアンにもメールを書いて、レオニチェノ論文を添付しました。おそらくは、彼が覆面査読員の一人だったとは思うのですが、まあ、良いでしょう。あとは、ルーヴァンの
Carlos Steel とパリの Danielle
Jacquart 両氏に送るために簡単な手紙を書けばOKです。
2007. 7. 10 火
トゥール会議の会場に設けられた本屋スタンドに展示されていた僕の本を買ってくれた Marie-Laure にも、レオニチェノ論文を送ったのですが、返事が来ました。ちょっと引用します:
J'ai lu l'article que tu m'as donné à
Tours et j'ai commencé ton livre. Ton travail est vraiment magnifique. Je
regrette que nous n'ayons pas eu le temps de discuter après nos communications.
2007. 7. 8 日
おお!ついに、入魂のレオニチェノ論文が収録された ESM 誌の最新号が出されたようです。> とりあえず、ナンシーさんを始めメールで渡せる人10名ほどには、PDFヴァージョンを送り出しました。週明けにはコピー屋に行って、紙ヴァージョンで送るべき人の分を準備して来たいと思います。しかし、最後の校正刷りで貰った時よりも、版組みがカッコ良くなっていると思います。また、これで
Gad Freudenthal 氏にコンタクトしやすくなりました。
2007. 6. 22 金
しかし、やっぱりレオニチェノ論文の載る ESM 誌の最新号は、トゥール会議の前には出されないのでしょうか?会場で、抜き刷りを配りたかったのですが… 投稿してから早1年半、この件は本当に足の運びが遅いので困っています。入魂の作であるだけに、イライラします。とほほ。> 今年度の 1号がウチに着いたのが4月13日ですから、3か月を足して単純計算では7月13日に到着予定ということでしょうか?オンライン版は、それよりも早くアップされるはずです。それでも、数日の差しかないでしょうね。ということは、トゥール会議の直後とか、そういう感じでしょうか?
2007. 6. 11 月
ポスト・フェステム状態はまだ続いています。というか、客人がいる間は日常ではないので、日常に戻るまでは、この状態で良いのだと思います。ところで、気分的に2冊目の著作の細かい手直しになかなか入れないでいます。それぞれ別個の論文として書いて来た作品たちですから、全体の統一性と流れを整えないといけないのですが、出版社が決まっていないうちはどうも力が入りません。レオニチェノ論文が出たところで、Belles Lettres 書店の編集主幹に正式にアプローチしたいと思っているのですが、なかなか出てくれないので足踏み状態です。
2007. 6. 3 日
今回のワークショップは自分のプレゼンスを示すことは二の次で、とにかくナンシーさんと朝から晩までずっと一緒でした。朝・昼・晩の3回の食事も隣、会議場で座る席も隣という感じでした。別に僕が無理矢理にそうしている訳ではなく、ナンシーさんも僕が来るのを待っている感じでした。最後の日にはアダム君の論文だけでなく、僕のレオニチェノ論文にも目を通してくれたようで、とても良かったと感想をもらいました。感激です。またニューヨークに戻ってから、ゆっくりコメントしてくれるそうです。これをもとにした発表をワークショップですべきだった、と言われました。確かにそうです。医学サイドから見た霊魂の問題ということで、主催者側から頼まれた寄稿はレオニチェノ論文の英語版のショート・ヴァージョンでのぞみたいと思います。
2007. 5. 29 火
明日からナイメーヘンに向けて出発するので今日中にカバンの準備をしなければなりません。ワークショップでは入魂のレオニチェノ論文の抜き刷りを配りたかったのですが、残念ながらタッチの差でまだ発行されていません。
2007. 5. 22 火
クリストフから返事が来て、レオニチェノ論文の頁打ちが分かりました。pp. 134-165 ということです。
2007. 5. 11 金
おお、クリストフの話では、レオニチェノ論文の掲載される ESM 誌の最新号は2〜3週間後に出るそうです。今回は長かったですね、投稿してから1年半です。本来なら2006年の第4号に出るタイミングで出したのですが、投稿時からほとんど何も変えていませんから、待ち時間だけが異様に長かったことになります。
2007. 4. 28 土
う〜ん、次のナイメーヘンでのワークショップはテーマが霊魂論の伝統なので、入魂のレオニチェノ論文の抜き刷りを持って行って配布したかったのですが、それまでに出ない可能性が高くなって来ました。グスン。本当にタイミングに恵まれていない論文です。原稿を提出したのは去年の1月ですよ。最初から文句なしの内容なのに、出版まで順番待ちで1年半もかかっています。ボイルの時は半年と非常に早かったのですが。しかし、本当に投稿のタイミング次第ということです、こればかりは。とにかく、キルヒャー論文はキミア史関係に配布しましたが、このレオニチェノ論文を一刻も早く医学史と特に哲学史の各方面に配りたいのです、僕は。
2007. 1. 16 火
昨夜、やっとクリストフと連絡が取れました。珠玉とささやかれる僕のレオニチェノ論文の校正は出来たようです。あとは2月の出版を待つだけとなりました。もう一人のガレノス論文に続いて入魂作の第2弾となり、僕の2冊目の巻頭を飾る一本です。僕の本以降の研究の新しい方向性を示すものとなっています。僕自身にとって新しいだけではなく、これまでの医学史やルネサンス思想史、科学史になかった画期的なスタイルを確立する一本です。要チェック!
2007. 1. 14 日
しかしですね、雑誌の格付けと、そこに出ている論文の内容のレヴェルは全く比例しませんよ。入魂の革命的なレオニチェノ論文は 、なぜかA2ランクに格付けされている最先端を行く
ESM 誌に掲載されますが、余裕でのぞんだキルヒャー論文はA1格の老舗に出るのですから。読者数という意味では、確かにA1の方が広いかも知れません。しかし、誰でも分かる幅広い名ばかりのポピュラーと身を削る思いで生み出す先鋭的なアヴァンギャルドのどちらかを選べと言われたら、間違いなく後者の道を取ってしまうのが、僕の性質なのです。
2007. 1. 9 火
そうそう、昨日ついにレオニチェノ論文の校正を提出しました。まだ、クリストフからは受け取りの連絡は来ていません。
2006. 12. 21 木
ついに、入魂のレオニチェノ論文の校正刷りが送られて来ました。クリスマス休暇前の微妙なタイミングで送られてきたオシゴトです。この論文は、僕の2冊目の著作の巻頭を飾る&今後の僕の研究の方向性を示す記念すべき一本です。ちなみに、書誌データは Early
Science and Medicine, 12 (2007), pp. 91-122 となります。去年2月に投稿してからほぼ1年が経ってしまいました。別に問題があった訳ではないのですが、最近は ESM 誌は原稿の順番待ちが長くなっています。ところで、この雑誌は今号よりヴォリューム・アップして装いも新たになります。
2006. 11. 20 月
朝イチでレオニチェノ論文の仏語の直し(ESM
誌はなぜかチェッカーを雇っています)が返ってきました。急いで1時間でチェックして送り返しました。我ながらに作業が速いと思いますが、チェッカーの意見は的確なものだったので納得して作業できました。とにかく、これで大丈夫ではないかと期待します。1号(3月)ではなく、シェキウス論文が出た後の3号(9月)に回されてしまうと、僕の2冊目の著作の第1章の前に第3章が出てしまうという話の展開的にも、この入魂の論文の抜き刷りを各方面に送ろうとしていた予定的にも、僕の考えが大幅に狂ってしまいます。
2006. 10. 29 日
伊語会話の先生に依頼していた伊語版レオニチェノ論文のチェックが返ってきました。今の段階としては、言い回しよりも、とにかく文法的な間違いを重点的に見てもらいました。ちょっとファイルの形態が変なので、変更履歴の比較機能で変更箇所を見つけ出すことが出来ず、一語一語手で追いながら拾っていくしかありません。ま、しかし、直しとしては満足できるものです。感謝です。この後、ゲマ会議にも出席するネイティヴの医学史家のコンチェッタに見てもらうことにします。
2006. 9. 28 木
ジュネーヴにいる僕の学術的妹分のコンチェッタに、伊語版レオニチェノ論文のプルーフ・リーディングをしてくれるような学生は周りにいないか聞いたら、僕の作品が読めるのが嬉しいので彼女自身がやるといってくれました。おお、それは有難い。伊語会話の先生による添削の後に見てもらおうと思います。これで年内に、Rinascimento 誌に投稿できる見込みが立ちました。
2006. 9. 7 木
伊語版のレオニチェノ論文の見直しも、ほぼ終わりました。なるべく時制の問題を避けるため、過去の表現を減らして現在形に多くの動詞を直しました。だいたいどの欧語にも存在するナラティヴの現在形というやつです。伊語会話の先生に添削をお願いしたいと思いますが、まずは今でもOKか聞かないといけません。
2006. 9. 2 土
またまた日記が一日分先行していますが、お許しを。今日は、伊語化の終わったレオニチェノ論文を一文一文細かくチェックです。なれない作業なので疲れました。まだまだ僕には上手く伊訳できない表現もあります。時制も難しいです。はたして、遠過去で良いのか?とか。通して伊語で書いた論文はこれが初めてなので、分からないことも多いですね。ついでに、アリストテレスの伊語版の全集が欲しい気もします。
2006. 9. 1 金
夜半まで頑張って夏休みの課題としていたレオニチェノ論文の伊語化を一通り完了しました。3日かかりましたね。明日から、一行一行見直して行きたいと思います。これで、少し眠っていた僕の伊語のカンも徐々に復活してきました。
2006. 8. 30 水
その他には、午後にコピー屋に行っただけで、何か集中して作業することなく終わりました。大きな作業がどれも終わった後なので、気持ちが緩んでいるのでしょう。明日からは、レオニチェノ論文の伊語版の作成に戻りたいと思います。
2006. 8. 27 日
さて、シェキウス論文は仏語版と英語版ともにほぼ完成するに至りましたので、あとは1〜2週間寝かせつつ何回か読み通して磨きをかければ良いでしょう。次は、もう一つの今夏の課題だった伊語力のブラッシュ・アップを兼ねたレオニチェノ論文の伊語化の作業に向かいたいと思います。これは、イタリアのルネサンス文化研究についての最高峰の雑誌でヴァゾーリ師主幹のRinascimento への投稿を狙います。> とりあえず細かいことは気にせず、大まかに一通り訳してしまおうとしています。夜半までかかって半分を終わりました。夏前の伊語会話の授業の特別テストで鍛えられたせいか思ったよりも、スラスラ行きます。ある程度のレヴェルまでなら、イタリア語の作文なんて簡単ですね。
2006. 8. 21 月
最後に、もう一度だけ通して入魂のレオニチェノ論文を読み通しました。うん、流れるような美しい出来です。と勝手に自己満足しながら、手直しの済んだ原稿をクリストフに送り返しました。早く出版されて欲しい&世界のいろんな人に送りつけたい気分です。今回は中世や初期近代だけではなく、古典学&アラビア学の人にもアピールする内容となっています。もちろん、Sorabji 氏や Freudenthal 氏にも送りますよ!
2006. 8. 19 土
バイトが再開してしまいました。今日はこれだけという感じです。>
それでも帰ってきてから、レオニチェノ論文の最終点検をしました。この期に及んで、まだタイプ・ミスが見つかったりします。2ヵ所ほど発見してくれたSKMT君には、感謝です。
2006. 8. 18 金
今日は一日、脚注を少し削ってくれというクリストフの要請に従って、レオニチェノ論文をスリム化する作業に徹しました。なお、テクスト自体はかなり凝縮してあるので、これ以上削るのは無理だと思います。>
英文の要約も考えないといけません。こんな感じでどうでしょうか?どう思います?
The treatise On the Formative Power (
2006. 8. 16 水
やっとのことで3月に投稿したレオニチェノ論文の審査評が帰ってきました。大した修正の要請箇所はありません。問題ナシです。審査評の内容から想像すると、今回のレフェリーはナンシーさんではなかったようですね。一人は仏語圏の人ですので、もしかしたら、あの
Danielle Jacquart 氏だったのかも知れません。そうなら、単なる自己紹介から作品を読んでもらう段階までのギャップは大きいですので、手間が省けたことになり嬉しいのですけれど。ということで、入魂のレオニチェノ論文は、ESM誌の2007年の1号か2号に掲載されます。僕は完全にESM誌のハウス・ライターとなりつつあります。
ここで半年経過
2006. 2. 7 火
おお!レオニチェノ論文を投稿した雑誌から返事が来ました。英語に翻訳しては、どうか?とも言っていますが、とりあえず感想の部分を少し引用します。少々大げさかとも思われるお世辞ですが、僕としても2年かけたものなので、評価されること自体は非常に嬉しく思います。
Your
article on Leoniceno is excellent! This is wonderfully research and explained
with highest precision and learnedness.
[…]
At any rate, congratulations again for your extraordinary piece of scholarship!
2006. 2. 1 水
ついに丸々2年かけたレオニチェノ論文を投稿しました。先方のリアクション待ちです。
2006. 1. 23 月
しかし、どうも集中力がないので、ゲントの行き帰りの電車の中で何度も読み直しては、最終タッチを入れ続けている(いったい何ヶ月やっているのでしょう?)レオニチェノ論文を狙っている雑誌のフォーマットに変換しました。基本的には、仏語の学術文献の標準的な書式で書いているので、主に書誌データの書き方と2重カッコの種類を微調整しないといけません。もう一回読んでみて、数日中に投稿したいと思います。しかし、この論文はロンドン滞在の最後に材料を仕込み始めたものですが、熟成するまで丸々3年かかりましたね。
2005. 10. 12 水
今日は趣向をかえて、レオニチェノ論文を読み返しました。う〜ん、もう一人のガレノス論文の時もそうでしたが、入魂の一本のモノになると、なかなかフンギリがつかずに推敲をダラダラと続けてしまいます。ま、そうしつつ解決できずに残しておいた疑問点を解決することが出来たりもするのですが、あまり世の流れには向いていないやり方ですね。
2005. 10. 10 月
ゲントに行く電車に乗るたびに読み返しては、微調整を入れていたレオニチェノ論文ですが、修正部をファイルに登録しました。もうこれで、さすがに十分ではないでしょうか?そろそろ引用の訳のチェックをしてもらって、しかるべき雑誌に投稿する時が来たようです。といっても、いつものところ以外に目ぼしい雑誌がなかなかないのですが。
2005. 5. 27 金
ゲルハルト論文の2つの版とも片付き、レオニチェノ論文もプルーフ・リーディングを残すのみとなり、当座のすることがなくなってしまいました。ここですべきなのは、長いこと放置してあるキルヒャー論文を完成させることです。6月の前半は、それをしようと思います。しかし、一昨日&昨日でかなり集中力を使ったようで、今日は気温のせいもあり、気が抜けてしまったようです。
2005. 5. 13 金
推敲中のレオニチェノ論文ですが、まだまだ議論が難しすぎる気がします。テクストを全訳して、読み込んで、理解しているはずの僕でさえ、そこから生まれる議論を追うと難しいと思うということは、読者には数倍も難しいと感じられるはずです。余計な枝葉を切り落として、要点をストレートに伝えることを念頭において、もっとシェイプアップをしないといけないようです。
2005. 5. 12 木
毎日アップ&ダウンを繰り返していますが、今日は申し訳ないですが電話で親友を呼びだし、日向のテラスでお茶を飲んで気分転換を図ります。そのお陰で何とか夕方のイタリア語会話まで、レオニチェノ論文の推敲を続行できました。今日のイタ語会話の授業はダベリングという感じで何も習わず、つまらなかったです。授業の後も皆すぐに帰ってしまい、仕方なく一人でトボトボと帰宅。昨晩は眠りが浅かったので、何だか眠いです。
2005. 5. 2 月
ちょっとづつですが、レオニチェノ論文の推敲を進めています。
2005. 4. 28 木
午後からは、ついにレオニチェノ論文の最終推敲に取り掛かりました。年末ミーティング用に去年の秋から取り掛かり、90パーセント完成のところで、ボルドー会議の準備が入ってしまい、その後は放置状態になっていたのでした。まだまだ執筆中の熱い感触はそれほどリアルに伝わってこないのですが、それでも粛々と進めています。基本的には、表現を平易にしたり、余計なディテールは削いだりという、シェイプアップの作業です。
2005. 4. 20 水
昨晩ちょっと、ルネサンスと名のつく雑誌のうち、世の中で何がどのくらい普及しているのか、日本の図書館網をサンプルにして調べてみました。美術や音楽の専門誌ではなく、あくまで文化研究一般です。多い順にいうと、Renaissance Quarterly、Renaissance Studies、Journal of Medieval and
Renaissance Studies がダントツで、ついで Viator と英語しか掲載しないところが続き、Bibliothèque d’Humanisme et Renaissance がやっと仏語を載せる雑誌として登場します。ルネサンスと付かないけれど、中世・ルネサンスものが中心の Journal of the Warburg and Courtauld Institutes もありますが、やはりここも英語以外は載せなかったと思います。
2005. 4. 19 火
年末のミーティングで発表したレノニチェノ論文を投稿する先を漠然と探しています。中世や古代哲学に関心あり、ちょっと医学史っぽい仏語でのルネサンス研究を受け入れる場所って、これだ!というのを見つけるのが難しいなと。毎回ESM 誌でも良くないでしょうし、この際ですから思い切って中世哲学の Bulletin
de philosophie médiévale か、何かにしようかな?とも思っています。他に良いアイデアがある人は、お助け下さい。>
ん?どうやら、An International Journal for the Philosophy and
Intellectual Life of the Middle Ages and Renaissance を謳う Vivarium
も、仏語を受け付けるようです。
2004. 11. 25 木
秋に行ったレオニチェノ研究の完成に必要な論文のコピーが5点ほど入手できていません。かなりレアなアイテムばかりですので、腕に自信のあるハンティングの達人がいましたら、どうぞお助け下さい。しっかりとお礼はいたします。> 早速、パリの吉川君が手を挙げてくれました。心より感謝です。5つのうち3つをお願いしました。>
もう一つを小澤君が取ってくれることになりました。サンキュです。>>
最後の一つも、小澤君が取れるということで、見事終了。ご両人、ありがとうございました。
2004. 11. 18 木
一応のイントロもアウトロも出来、そもそも推敲にはキリが無いので、この辺で一旦区切りを付けたいと思います。後は、ときどき時間を見つけては戻りつつ、細部に磨きをかけるので十分でしょう。今週からは、本格的にボルドー会議に向けて、ボイル研究に入りたいと思います。いきなり中世・ルネサンスの世界から17世紀に飛ぶのは、頭の切り替えが結構大変なのですが、ま、時間的に苦しくなってきたので仕方なしです。>
さて、どうやって勘を取り戻そうかと思案しています。去年の春に書いた自分のボイル研究を通して読んでみるのが、一番良いかも知れません。> ぐずぐずゴタクを並べずに、一気にテクストに当たるのが一番と覚悟して、午後から読みに突入しました。これから、1〜2週間はこればっかりになります。
2004. 11. 15 月
今日は、レオニチェノ論文の第3部と第4部をつなげた後、特に第3部の推敲を中心に行いました。年末ミーティングの発表に備えて、夕方からは仮のイントロをつけました。これで、A4紙23枚で脚注あわせて9万字です。あとは、第4部の推敲をして、結論を付ければ良いところまで来ました。そろそろボルドー会議に向けたボイル研究を本格的に始めないといけないのですが、その前に一応のカタチだけは付けておこうと思っています。
2004. 11. 05 金
今日はひたすら昨日の続きです。第1部と第2部をつなげて11枚。>
さらに絞って10枚。次は第3部をつなげます。
2004. 11. 04 木
今日は、残っていた第1部を消化しました。この部分はもっと短く出来るでしょう。4つ全てをつなげ、余計な議論を削ぎ落としてシェイプアップし、導入と結論を付ければ、大体の論文の形になります。考えている題名は、「種子、形成力、能動知性:レオニチェノの哲学的発生論、中世伝統とルネサンス人文主義の間で」
“Semence, vertu formatrice et intellect agent : l’embryologie
philosophique de Leoniceno entre la tradition médiévale et l’humanisme
renaissant” というものですが、ギリシア人注釈家という言葉を入れられないかと思っています。最後を「ギリシア人注釈家、アヴェロエス、そしてアーバノのピエトロの間で」 entre les
commentateurs grecs, Averroès et Pietro d’Abano にするという手もありますが、それだと盛り過ぎかも知れません。世の中、足し算だけではなく、引き算することも知らなければいけませんし。> もしかしたら、「アラブ・ラテン伝統とギリシア人注釈家の再生の間で」 entre la tradition arabo-latine et la
renaissance des commentateurs grecs にするかも知れません。アラブ・ラテン伝統という言葉で中世を指し、ルネサンス=再生の掛け言葉で良い感じかも知れません。どうでしょう?語呂は、うまく行っているでしょうか?
「種子、形成力、知性:レオニチェノの哲学的発生論、アラブ・ラテン伝統とギリシア人注釈家の再生の間で」
“Semence, vertu
formatrice et intellect : embryologie philosophique de Leoniceno entre la
tradition arabo-latine et la renaissance des commentateurs grecs”
2004. 10. 28 木
結局、午前中から第4部の消化へは向かわずに、第3部の議論の整理をしつつ、注をつけ始めました。そうこすうるうちに、もう3時です。あと少しすると伊語会話の予習をする時間になってしまいます(今年の先生の授業スタイルは予習しておかないと大変なので、毎回1時間ほど練習問題を片付けます)。
2004. 10. 27 水
昨日までは第2部、今日は第3部を消化して論文にする作業に徹しました。各部ともある程度の形にするのに最低2日あった方が良いので、第3部のためにはあと一日必要ですが、そのまま続けるか第4部の消化を先にするか、明日になってからの気分で決めたいと思います。
2004. 10. 22 金
第3部はこれくらいにして第4部に入りたいと思います。第3部の主役はシンプリキウスですが、第4部はアヴェロエスです。>
一日中かかり切りでしたが、最後の方はトロトロになってしまいました。
2004. 10. 21 木
昨日は図書館から帰ってきて、翻訳の見直し作業の第3部の残りを攻略し終わり、夕方になったところでメール箱を開けると、もう一人のガレノス論文の仏語をチェックされたものが返ってきました。これに、僕の最終的な見直しを入れて、印刷所行きとなるようです。
2004. 10. 18 月
週末の間に金曜までにリファインした第2部を見直しできたので、今日は第3部に取りかかっています。アリストテレスとシンプリキオスのギリシア語テクストからの引用(重訳になる訳ですね)が多いので難しいです。羅語訳の方は、ギリシア語を必ずしも現代語訳のようには訳してくれないので、特に、これ、それ、あれ、と中性単数代名詞の連発するアリストテレスの自然学関係の箇所は大変です。
2004. 10. 15 金
今日は、再び第2部に戻って、最大限に集中力を高めて見直し。いろいろな場所のリファインを重ねているのですが、特にどうもスッキリしなかった二箇所を氷解させたことに大きく満足です。
2004. 10. 13 水
今日は今週続けている作業を続行。第4部をアタックしました。第3部と第4部の見直しをもう一回くらいしないと行けないかも知れません。しかし、全訳という作業は本当に大変です。普段の研究では、言い回しが非常に難しくても、自分の議論に直接関係ない部分は平気で飛ばせるのですが、全訳ではそうは行きません。当たり前のことではありますが、実際やってみると難しい!という実感を込めて書いています。
2004. 10. 12 火
今日はひたすら昨日の続きで、第3部を攻めました。まだまだ集中力が足りないかな。>
夕方は、イタ語会話の授業。それが終わると、一日もあっという間に終わりです。早い、早すぎる。もっと時間を下さい。
2004. 10. 11 月
今日は、翻訳した羅語テクストの4つに分けたうちの第2部を、もう一度じっくり通して読みながら、表現が良くないところを修正しました。これが、またなかなか集中力の要る作業です。明日は、第3部を行い、次は第4部と、リズミカルに行きたいところです。