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その12
 
ジャン・ジャック・ルソー 著
『化学教程』
Jean-Jacques Rousseau
Institutions chimiques.
Fayard, Paris, 1999.
363pp. Index なし ISBN 2-213-60311-1 Price:210FF
 
  
    フランスの啓蒙期の大哲学者ジャン・ジャック・ルソー(1712-1778)が残した化学の授業聴講ノートが、新たに「売れっ子」化学史家 Bruno Bernardi と Bernadette Bensaude-Vincent コンビによって再編集されて『フランス語による哲学書の大系』 (Corpus des oeuvres de philosophie francaise)シリーズに収録されました。元ネタとなったのは、Maurice Gautier によって1918-1919年に『ルソー紀要』 (Annales Jean-Jacques Rousseau, 12 & 13)上で出版された版です。それの単なる機械的な打ち直しと言って良いでしょう。一見してルソーは、ベッヒャー=シュタールのフロギストン化学の申し子であると言えます。
 
    ただ、本書に付随するように出された Corpus: Revue de philosophie という雑誌の第36巻(1999年)は、ルソーと18世紀化学の特集号で、これは価値大です。ラヴォワジェ以前の化学に興味がある人全てにお薦めです。ちょっと販路が狭いのが難点です。
 
 
    『ジャン・ジャック・ルソーと化学』
Jean-Jacques Rousseau et la chimie
Corpus: Revue de philosophie, 36, (2000).
ISSN  0296-8916
 
この論集 (定価100FF) の入手先は:
Professeur Francine Markovits
Centre de Recherche d'Histoire de la Philosophie
Universite Paris-X Nanterre
Association pour la Revue Corpus,
99 avenue Ledre-Rollin, 75011 Paris
France
Fax +33-1-43-55-40-71
  
 
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