『ミクロコスモス:初期近代精神史研究』
MICROCOSMOS
Early
Modern Intellectual History
Colligare, laborare
et collaborare...
初期近代(15-18世紀)のインテレクチュアル・ヒストリーは、多様な要素が複雑に絡みあっている学問領域であり、そこには自ずと分野横断的な視点が必要とされる。分野ごと、さらには対象言語文化圏ごとに縦割されがちな従来の本邦の学問伝統においては、そのような方向性をもつ研究を発表する特別な場所の確立が望まれている。
インテレクチュアル・ヒストリーを専門にあつかうインターネット・サイト bibliotheca hermetica (http://www.geocities.jp/bhermes001/) に集う研究者達の手によってここに発刊される 『ミクロコスモス:初期近代精神史研究』 Microcosmos: Early Modern
Intellectual History は、そのような要請に真摯に応えようとするものである。
従来なら、思想史、美術史、芸術史、建築史、科学史、宗教史、文学史、教育史、政治史等といった各分野の枠に括られていた初期近代文化における多様な研究課題が、ここでは追求・分析されるだろう。また、それらの研究課題はたがいに交錯しあい、密接に関連していることが理解されるであろう。
若手研究者達に発表の機会を提供するだけでなく、インテレクチュアル・ヒストリーのオーディエンスそのものを開拓していくことも目的としている本誌には、研究ノートを主体としたオリジナル論考とともに、本邦ではなかなか紹介されにくいドイツ語、フランス語、イタリア語で発表された海外の優れた研究論文の翻訳やラテン語などによる重要な原典テクストの翻訳、最新の研究動向や文献紹介等が収められることになるだろう。
レオナルド・ダ・ヴィンチに代表されるような一人の人間があらゆる領域に手をそめ、優れた業績を残した初期近代という時代は分野横断的なインテレクチュアル・ヒストリーの独壇場である。本誌が、この手法の豊かさと深さ、とくに多様さをもってして、大いなる時空間を再現・表象する「小宇宙」 − ミクロコスモス − となれれば幸いである。
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ついに第1集が、2010年の2月24日に全国発売!
本体価格はリーズナブルな3000円です。
出版記念イヴェントのトークショーが、3月13日土曜日17時から新宿の紀伊国屋本店9階催事場で行われます。
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