中公メガ・シンポ論集
メガ・シンポ 『人知の営みを歴史に記す:中世・初期近代インテレクチュアル・ヒストリーの挑戦』は、2012年7月に立教大学・池袋キャンパスで行われ、大成功をおさめました。この知の饗宴から生まれた前代未聞の論集が、ついに中央公論新社から近々出版されます(2014年3月10日予定)。これはメガ・シンポの直前に永眠された伝説的な編集者・二宮隆洋氏のつくりあげた偉大なる二宮ワールドへのささやかなオマージュでもあります。
版型は A5 の縦組み&後注形式で、400頁の3700円(税抜)となります。
アマゾンで発売中!
ヒロ・ヒライ + 小澤実
編集
知のミクロコスモス
中世・ルネサンスのインテレクチュアル・ヒストリー
ついに出来ました!
「学問の伝統と革新」、「神と自然、そして怪物」、「生命と物質」、「西洋と日本 キリシタンの世紀」…
人知の歴史にいどむ最先端をいく12本の論考によって、遠大な知のタピストリーが浮かび上がる!説教書、古物書、神学書、建築書、医学書、記憶術書… 西洋思想史の「正典」からこぼれ落ちてしまったテクスト群に光をあて、哲学と歴史学の方法を自在にあやつり、中世・ルネサンスに展開された知のコスモスが再現されていく。この挑戦的で、野心的な試みは、哲学・思想、歴史学が交差する新しい学問「インテレクチュアル・ヒストリー」そのものをも照らし出すものである。(アマゾン紹介文)
おかげさまで、発売後3日でアマゾンの歴史部門でベストセラー第1位にランクされました!
各方面で紹介されています!
赤江雄一インタビュ「中世説教世界への招待」|ラジオ版『知のミクロコスモス』緊急座談会
クニ君による赤江論考の紹介|ヨシ君による小澤論考の紹介|カズ君による平野論考の紹介
書評が出はじめています!
鶴岡賀雄 『史苑』 第75巻 (2015年)、242-247頁。
下野葉月 『化学史研究』 第42巻 (2015年)、31-34頁。
根占献一 『史学雑誌』 第124編 (2015年2月)、108-116頁。
目次
1. 学問の伝統と革新
語的一致と葛藤する説教理論家 中世後期の説教における聖書の引用
赤江雄一 (慶應義塾大学)
記憶術と叡智の家 ルネサンスの黄昏における伝統の変容
桑木野幸司 (大阪大学)
ゴート・ルネサンスとルーン学の誕生 デンマークの場合
小澤実 (立教大学)
2. 神と自然、そして怪物
キリストのプロフィール肖像 構築される「正真性」と「古代性」
水野千依 (京都造形芸術大学)
ルネサンスにおける架空種族と怪物 ハルトマン・シェーデルの『年代記』から
菊地原洋平 (九州工業大学・非常勤)
キリストの血と肉をめぐる表象の位相 ラブレーからド・ベーズまでの文学と神学の交錯点
平野隆文 (立教大学)
スキャンダラスな神の概念 スピノザ哲学とネーデルラントの神学者たち
加藤喜之 (東京基督教大学)
3. 生命と物質
アリストテレスを救え 16世紀のスコラ学とスカリゲルの改革
坂本邦暢 (日本学術振興会)
霊魂はどこからくるのか? 西欧ルネサンス期における医学論争
ヒロ・ヒライ (ナイメーヘン大学)
フランシス・ベイコンの初期手稿にみる生と死の概念
柴田和宏 (東京大学・大学院)
4. 西洋と日本 キリシタンの世紀
「アニマ」(霊魂)論の日本到着 キリシタン時代という触媒のなかへ
折井善果 (慶応義塾大学)
イエズス会とキリシタンにおける天国(パライソ)の場所
平岡隆二 (熊本県立大学)
図版一覧
寄稿者一覧
索引