自然魔術とカバラ
 
 
 
その16
 
『初期近代医学における占星術-魔術的理論と実践』
  
W.-D.Mueller-Jahncke,
Astrologisch-magische Theorie undPraxis in der Heilkunde der fruehen Neuzeit.
(Sufhoffs Archiv Beiheft, 28), F.Steiner, Stuttgart, 1985.
Soft Back  328pp.  ISBN 3-515-03928-7  Price 88 DM
 
 現在ドイツでのルネサンス魔術思想と医学・科学の関係の研究では第一人者であるミューラー=ヤーンケ氏による本書は、故W.パーゲルに捧げられています。この献呈からも分かるとおり、その内容は、パーゲルの作品世界やF.A.イェーツの著作に親しんだものにとって、マストアイテムに数えられるべきものとなっています。フィーッチーノからケプラーまでの綿々としたルネサンスプラトン主義の世界観が占星術=自然魔術と医学(科学)との絡みというメインテーマでもって描かえれている素晴らしい研究書です。キーワードは、「イアトロ・マテマティック」(医占星術)です。ちなみに、この人の出発点は、ネッテスハイムのアグリッパの自然魔術思想の研究です。もし、本書を翻訳するなら『ルネサンスの魔術と医学』のようなタイトルを推奨します。
   
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