自然魔術とカバラ
 
 
 
その12
 
『ルネサンスにおけるカバラのキリスト教的解釈』
 
Joseph Leon Blau,
The Christian Interpretation of the Cabala in the Renissance,
Columbia Univ. Press, N.Y., 1944.
167pp.
 
    ルネサンス期のキリスト教徒によるカバラ解釈の歴史を研究した原点と言える一書です。現代のキリスト教カバラ史の研究は、全てはここから始まったと言って良いと思います。小型の167ページしかない小品で、その後に出されたフランソワ・スクレの大著 『ルネサンスのキリスト教的カバラ主義者』 (Francois Secret, Les kabbalistes chretiens de la Renaissance. Dunod, Paris, 1964. 第2増補版 Arche, Milano, 1985) に完全に取って代わられ、その歴史的役割を終えますが、やはり原点への敬意も忘れないようにしたいですね。最近手に入ったばかりなので、詳しいことは、後ほどに追加します。以下は、取り敢えずの内容です。第1章で、まずカバラの起源やユダヤ伝統におけるその意味などの概略をし、第2章は、ピコ・デラ・ミランドーラに割かれています。第3章は、ピコの影響を直接的に受けた世代の主な人物の発掘。第4章はロイヒリンを扱い、第5章ではパウル・リッキ Paul Ricci についてを中心に、第6章はアグリッパにあてられています。第7章では、フランスのフランソワ1世に仕えたカバラ主義者ジャン・テノー Jean Thenaud をメインにその著作『神聖なる非常にキリスト教的なカバラ』を分析します。第8章では、その後のキリスト教カバラに関心を持った群像を描き、第9章で「まとめ」となります。
 
 
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