国際セミナー「クインテッセンス」
2024年5月から、BH@本郷キャンパスで開催している国際セミナー「クインテッセンス」は、いろいろな分野の若手研究者や大学院生から毎回一人をゲストに招いて、英語で30分の発表をしてもらい、つづいて最大で1時間程度の質疑応答をおこなうことで、英語での発表や質疑のレヴェル・アップを狙っています。ハイブリッド形式なので、自宅などから Zoom でも参加できます。最低限のマナーを守っていただける方なら、どなたでも参加費は無料で歓迎します。専用ページはこちらです。
クインテッセンスの一歩先には、海外の大物研究者を招聘ゲストとして迎えた School of Excellence を企画しています。約2日間にわたって朝から晩まで、少人数形式で発表と議論を繰りひろげるもので、日本にいながらにして国際専門者会議の様子を体験できるものです。「クンテッセンス」での発表をさらに磨いて披露いただけたら、素晴らしいことでしょう。
日々の動き
2025. 2. 16 日
国際セミナー「クインテッセンス」の頁を、BH内にも開設しました。こちらです。外部の専用頁はプログラムを掲載していますので、それ以外の話題をあつめます。2024年度は17回ほど開催して、のべ人数の参加者は200人を超えるものとなりました。各回についての記述をあつめましたが、感慨ぶかいものがあります。
2025. 2. 15 土
最終的な微調整もできたので、来季の国際セミナー「クインテッセンス」のポスターができました。
10月に開催を予定している
School of Excellence (良い訳名を募集中)に参加して欲しい方々に発表を打診し、いまのところ8名がオーケーしてくれました。もう少し人数は増えると思いますが、すでに現段階でも素晴らしいものとなっています。
2025. 2. 13 木
今年4月に生まれる新センターのための目玉企画として、10月にすごいゲストを招聘して、2日間にわたる少人数によるシンポジウム的なイヴェント School
of Excellence を開催する予定です。今日は、過去の国際セミナー「クインテッセンス」での発表者を中心に、参加して欲しい人々にコンタクトをとりはじめました。想定される論題をならべただけで、素晴らしいプログラムとなりそうです。
2025. 2. 5 水
国際セミナー「クインテッセンス」について、今年の春夏プログラムを仮公開しました。今回はさらに国際色が高まっています。こちらです。
2025. 1. 24 金
14時から国際セミナー「クインテッセンス」で秋冬期に参加いただいた稲垣さんに「ウェルナーとイスラム文学」という発表をしていただきました。そのあとは池袋に移動し、17時からロケットカフェさんで僕の講演「本当のパラケルススと偽パラケルスス」の講演をおこないました。
2025. 1. 17 金
今日は14時から国際セミナー「クインテッセンス」で澤裕章さんの発表「『アレクサンドリア集成』ベルリン写本の再構築:落丁フォリオの考察」 “Restoring the Body
of Text: Uncovering Corruptions in the Berlin manuscript of Jawāmi‘
al-Iskandarānīyīn” を聴きました。最古と考えられる写本における、後代に崩れてしまった紙葉の順番を再構成するという内容でした。べつの写本は順番が崩れておらず、それと比較しながら議論が進みます。つまり紙葉の順番については、最古ではないですが、より完全な写本が存在します。
もちろん最古の写本をベースにするのは、テクスト校訂における基本中の基本です。すべての写本で紙葉の順番が崩れているなら、なおさら議論する価値は分かります。そうでない場合、それだけで論文に値するストーリーとなるのか、素朴な疑問がのこりました。単純に論証なしでも、正しい順番はこうなのだとリストを出せば、それで終わりだからです。もうちょっと何かあるべきな気がします。
『アレクサンドリア集成』は、医学者ガレノスの16著作を要約してできた医学の教科書です。澤君は、なかでも病理学をあつかう部分に着目しています。理論と実践が交錯する部分だからと、ご本人は興味のキッカケを説明していました。ガレノスの病理学書(全集版の第7巻に所収)を Johnston が2006年に英訳していますが、それを手にしたからではないでしょうか?
2024. 12. 13 金
14時から国際セミナー「クインテッセンス」で、柳下壱晴さんに発表をしていただきました。17世紀イングランドの王立協会に近い国教派が、どのような説教と言語、感情についての議論を展開していたのか。この問題について、ふたりの著作家の作品を例として分析するものでした。議論も盛りあがって、至福のときを過ごしました。ここのところ素晴らしい発表がつづいていて、本当に嬉しいかぎりです。
2024. 12. 6 金
13時から名古屋の方と面談、そのまま国際セミナー「クインテッセンス」で王さんの発表へ。なんとも素晴らしい回で至福のときを過ごしました。
2024. 11. 29 金
11時にオフィスに着き、細かい作業を幾つかこなして、14時からの錬金術テクストの講読会を待ちました。講読会のあとにアダム君が到着して、セミナーのための準備。そのあと彼の発表でした。週末の発表のために25分にまとめたいようでしたが、早口で読んで32分くらいかかりました。なにかを思いきってそぎ落とし、ゆっくり読んだ方が聴衆には優しいでしょう。慣れていない人には難しい議論かも知れませんが、質疑は充実していたと思います。そのあとは近場のスペイン・バルで、アダム君を囲んで7人での夜会となりました。
2024. 11. 15 金
12時にオフィスに行き、年末調整のための書類を提出しました。つづいてセミナー生のムスカさんと食事をしながら、勉強法について話しました。14時からは国際セミナー「クインテッセンス」で、古代ローマの呪詛板についての発表を聴きました。質疑も充実したものとなり、なかなか盛りあがりました。さらに錬金術テクストの講読会を行ない、スカイバーで楽しい時間を過ごしました。
2024. 10. 25 金
14時から国際セミナー「クインテッセンス」、つづいて浅草橋のタロット美術館を訪問。館長さんをともなって、18時半から小岩のヴンダーバーで「エリクシルの会」を開催しました。なかなかハードな一週間を乗りきった気持ちです。
2024. 10. 22 火
今日は国際セミナー「クインテッセンス」の枠組みで、チャールズ・バーネットさんを本郷のオフィスに招く日です。13時に本郷三丁目駅で待合わせ、ルカと須田さんも合流して、昼ご飯をオフィスで食べることに。14時からは、若手のアラビストたちのためにウォーバーグ研究所でのセミナーを再現してもらいました。つづいて仕込であったわらび餅でお茶会に。どこで買えるのかと餅好きのチャールズさんも、とても気に入った様子。有意義な時空間となったと思います。明日のフライトでロンドンにもどるということで、17時でお別れして、数人で近場のバルで夕食会となりました。
2024. 10. 11 金
今日から国際セミナー「クインテッセンス」が第2期を迎えます。トップバッターはダンテの『神曲』を邦訳された原基晶さん。10月末にローマで開催される国際会議で発表する内容をご披露いただきました。そのあとセミナー参加者の皆さんと、小岩のヴンダーバーに向かい、「エリクシルの会」を開催しました。楽しい夜会となりました。FB版BHに、ご満悦の原さんとの写真をあげておきます。
2024. 7. 12 金
今日は、岐阜から駆けつけたカズ君がテクスト講読会に参加し、つづいて Quintessence セミナーの枠組みでフランシス・ベイコンにおける長命論について発表してくれました。特別ゲストとしてダンテの原さんも研究室を訪問し、テクスト講読会とセミナーの双方に参加してくださいました。そのあとスカイバーとしてイタリア産の薬草酒サンブーカを試飲したあと、6人で近場のスペイン酒場で夜会をもちしました。とても楽しい一日でした。僕の研究室は、サロンになっている感じもします。
2024. 6. 28 金
金曜日の Quintessence セミナーが心の拠り所となっています。今回は例外的に先に錬金術のテクスト講読会をおこない、そのあとに Quintessence セミナーを行いました。今回のゲストは渡邉真代さんによるジャービル文書における第五元素の話でした。なかなかはっきりしとした発声で、引用をみていくスタイルで、参加者の皆さんは話を追いやすかったと言っていました。
2024. 6. 21 金
13時にムスカさんがきて、院試のための作戦会議をおこない、14時から
Quintessence セミナー、そして16時から錬金術テクストの講読会をおこないました。そのあとに、そのまま皆さんとヴンダーバーに移動しました。
2024. 6. 14 金
13時にムスカさんが研究室にきたので、院試のための作戦会議をおこないました。14時からは、ハキ君に「詩的エッダにおける魔術と非男性性」という発表をしてもらいましたが、これが英語でする最初の発表だそうです。
2024. 6. 7 金
今日は英語による国際セミナーで名古屋の大林侑平さんが、「ヴォルフにおける数学と自然神学」という発表をおこないました。発表自体は、まずは英語に慣れるという段階なのですが、つづいて今回の話を論文化するコツをアドヴァイスしました。彼にも響いたようです。
2024. 5. 24 金
つづいて16時からアラビア・イスラム学者の中西さんの発表があり、ニューヨークからの聴講者ちとせさんなどから鋭い質問をいただき、とても良い会となったと思います。すこしだけスカイバーを開いたあとに、近場のスペイン風バルで食事をしました。20時前に終わったので、カワゴエに帰り、22時からの円香さんと坂巻しとねさんと楽しい生配信をおこないました。とても忙しい一日はこうして終わりました。
2024. 5. 17 金
芸術家の富永タイシさんがマティス展のために上京したので、ランチを一緒にいただきました。つづいて14時からの第1回の金曜セミナー「クィンテッセンス」を開催したあと、錬金術の原典テクストの講読会をおこないました。そのままスカイバーがオープンし、20時半まで楽しい時間を過ごしました。今回のエリクシルはアントワープのもの。