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ごくごく個人的な「本」日記

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202106

 

2021. 6. 30

われわれがサインして提出した契約書にブリル側もサインしたものが、滞りなく返ってきました。偽パラケルスス本の国際図書番号(ISBN)と、それに連動したウェブサイト内の専用頁のアドレスが、すでにこの時点で決まったようです。まだ専用頁の中身はカラですが、これから2か月くらいで最初の校正刷りが届くということですので、そのころには本のデータも入っているでしょう。

 

Title: Pseudo-Paracelsus

Subtitle: Forgery and Early Modern Alchemy, Medicine and Natural Philosophy

Editors: Didier Kahn and Hiro Hirai

ISBN: 9789004503373

Estimated publication date: 16 December 2021

Approx. 428 pages

URL: https://brill.com/9789004503373

 

 

2021. 6. 29

イスラム学者の中西さんの早稲田大学での授業「聖なるものと人間」の最終回に、ゲストとして登壇することになりました。といっても、オンラインの動画なのですが。相談の結果、テーマとしてオカルトについて話すことになりました。どなたでも学びのある楽しいものにできたら良いなと思っています。収録は77の予定です。

 

 

2021. 6. 28

ブリルの担当者ロザンナとディディエを交えてのメールのやりとりの末、偽パラケルスス本は今週水曜の630までに必要な契約書QAシートを提出し、今年の126を発行日として作業することになりました。今朝は忙しかったです。以下は本の背表紙に入る100の売り文句で、日本のオビ文に相当します。僕のアートをつぎ込みました。

 

「スイス人医学者パラケルスス(1493/94-1541)の名前での偽書づくりは、初期近代ヨーロッパでパラケルスス主義が伝搬するプロセスの一翼を担っていた。これらの偽書の多くは幅ひろく読まれ、強い影響力を放っていた。出版物の洪水のなかで当時のほとんどの読者が正真作と偽作を区別できなかったことは、錬金術とオカルト哲学の守護神としての伝説的なパラケルスス像の誕生に大きく貢献したのだ。大幅に看過されてきたパラケルスス主義の諸側面を考察する革新的な論考群と膨大なパラケルスス偽書のカタログによって、本書は今後の研究のための必携書となるだろう。」

The production of forgeries under the name of the Swiss physician Paracelsus (1493/94-1541) was an integral part of the diffusion of the Paracelsian movement in early modern Europe. Many of these texts were widely read and extremely influential. The inability of most readers of the time to distinguish the genuine from the fake amid the flood of publications contributed much to the emergence of Paracelsus’ legendary image as the patron of alchemy and occult philosophy. Innovative studies on largely overlooked aspects of Paracelsianism and an extensive catalogue of Paracelsian forgeries make this volume an essential resource for future studies.

 

 

2021. 6. 27

昨日の翻訳校を推敲しなおして、次号のメルマガをドロップしました。201911月にドイツで発表した原稿(20202月に邦訳を配信)とも重なる部分が大きいのですが、今回はやはり先日でたばかりのゼンネルト論文を邦訳しました。双方を比較することで、最初の発表原稿がどのように最終的な論文になるのか分かるかと思います。配信は73になります。

 

 

2021. 6. 26

いろいろ遅れている作業があるのですが、次号のメルマガの原稿を準備しています。明日もう一度だけ推敲してドロップします。

 

偽パラケルスス論集のためのブリル出版社の書類を埋めています。編者についてのデータ、本のタイトル、40語と100語による売り文句、そして書評を頼みたい雑誌リストなどです。とくに売り文句を練りこんでいます。

 

 

2021. 6. 25

ブリルから連絡があって、偽パラケルスス特集号を大幅に増補した国際論集を出版する計画を進めることになりました。昨秋に担当者がコロナにかかったりして、足踏みしていたのです。そのあいだにディディエは、ユリアンが作成した長尺のカタログを編集する作業にあたっていました。これから寄稿者との契約書、および寄稿者一覧図版一覧などを準備することになります。

 

ここ数年いろいろなことが忙しくて、BH内に偽パラケルススについての専用頁を開設していなかったことに気がつきました。とりあえず計画を開始した2015から現在まで日記の記述をあつめてみました。こちらです。

 

 

2021. 6. 24

昨日、コロナ自粛明けの最初の夜会がありましたが、僕はまだ多人数が集まるところで飲食する気分にはなれません。ということで、大人しくしていました。しかし最近の博論生ポスドクは、みんなタトゥーを入れていますね。数年前まで眼にするのはごく稀だったのですが、時代は変わってきています。

 

思いついたアイデアとして、昨日の打診をいただいた方に対談をお誘いしました。7月中は忙しいようで、8月前半に収録する方向です。

 

 

2021. 6. 23

歴史学者がインターネットで配信することについて話して欲しいという打診をウチウチにいただいていたのですが、今日は企画主から正式な連絡がありました。イヴェントの開催は、今年9に予定しているようです。デジタル時代の話なのでワクワクしています。詳しいことが決まったら、お知らせします。乞う、ご期待!

 

哲学者ポンポナツィはルネサンス期イタリアのアリストテレス主義を代表する人物ですが、ふと見かけた記述によれば、弟子のツィマラMarcantonio Zimara, c. 1460-1532)に帰せられる『魔術医学の洞窟Antrum magico-medicum という書物があるようです。調べてみると、1625-1626年に出版されたもので、16世紀半ばのカルダーノミゾー17世紀初頭のデュシェーヌを引用しています。つまり17世紀前半の著作だと思われます。ポンポナツィの弟子と偶然にも同名なのか、まったくの偽書なのかも知れません。

 

 

2021. 6. 22

全容が見えてくると、特集号「錬金術と初期近代の大学」は、なかなか重要なものになっているなと感心しています。電子版をダウンロードすれば良いのでしょうが、Ambix 誌はあとから分冊を単体で買えないので、単行本にしなかったのはもったいないですね。

           

「錬金術と初期近代の大学:イントロダクション」

Alchemy and the Early Modern University: An Introduction” (Ute Frietsch)

 

「宮廷の権威と大学:ネットワーク、レシピ、ものづくり対つくられたものの抽象化」

“Court Authority and the University: Networks, Recipes, and Things-in-the-Making vs. the Abstractions of Made Things” (Bruce T. Moran)

 

「キミア的な妥協を学ぶ:キミアトリアについてのマールブルク討論におけるパラケルスス派とガレノス派の医学」

“Learning the Chymical Compromise: Paracelsian and Galenic Medicine in Marburg Disputations on Chymiatria” (Elisabeth Moreau)

 

17世紀イエナ大学におけるキミア観の変化」

“The Changing Visions of Chymistry at Seventeenth-Century Jena: The Two Brendels, Rolfinck, Wedel, and Others” (Lawrence M. Principe)

 

「ゼンネルト、キミア、そして神学論争」

“Daniel Sennert, Chymistry and Theological Debates” (Hiro Hirai)

 

「大学から宮廷へ:造金術についてのシュタールの翻意」

“From University to Court: The Reversal of Stahl’s Positions on Gold-Making” (Kevin Chang)

 

「ファン・ヘルモントのパラケルスス主義と錬金術の受容にたいするルーヴァン大学教育の影響」

“The Influence of Louvain Teaching on Jan Baptist Van Helmont’s Adoption of Paracelsianism and Alchemy” (Georgiana D. Hedesan)

 

「パリとイタリアにおけるキミアの最初の講義」

“The First Private and Public Courses of Chymistry in Paris (and Italy) from Jean Beguin to William Davisson” (Didier Kahn)

 

「キミアのために大学環境を整える:ヘルムシュテット大学の場合」

“Making University Fields for Chymistry: A Case Study of Helmstedt University” (Ute Frietsch)

 

全体としてドイツの事例が多いのは、もとになった国際会議の開催地がドイツだったという点もありますが、キミアが大学教育に浸透したのは、17世紀のドイツでより顕著だったからなのだと思います。この特集号を契機として、イギリスイベリア半島北欧東欧、さらには新世界での状況など解明されていくと良いのだろうと想像します。世界中の大学でのキミア導入が分かるようになるとスゴイことでしょう。

 

 

2021. 6. 21

土曜日の晩にプレミア公開した藤村さんとの対談「美術館員学芸員が語るボディとは!?」は、なかなか順調な視聴数の伸びを示しています。ハプニングで登場する黒猫のロハン君も人気です。

 

Ambix 誌の特集号「錬金術と初期近代の大学」が、ついに出版されました!編者ウテによるイントロのほかに、ラリー(プリンチーペ)やケヴィン(チャン)を含めた総勢8による論考が収められています。僕のゼンネルト論文も、正式な頁打ちが198-213と確定しました。こちらから期間限定でダウンロードできます。

 

 

2021. 6. 20

ここに書いてなかったかも知れませんが、数日前に面識のないイタリアの修士課程を終えたばかりの学生さんから、僕の第2著作がとても参考になったというメールをもらいました。お世辞でしょうが、嬉しいものです。17世紀の哲学者たちの生命観を探求しているようです。このまま博士論文のための研究へと向かって欲しいと思います。

 

そして今朝には、面識のないフランスの博士課程の若手研究者から、僕の第1著作が非常に役立っているという熱いメッセージをいただきました。ニュートンの物質理論を研究しているようです。嬉しいですし、応援したいですね。

 

 

2021. 6. 19

6時半に起きて、日本時間で21時(米東海岸は朝8時)からの藤村さんとの対談「美術館員学芸員が語るボディとは!?」のプレミア公開にそなえました。併設される同時チャットではリンクを貼れないことを伝えておくのを忘れていたので、残念ながら発言がいくつか削除されてしまったのですが、視聴者からの質問などもいただき、上手くいったと思います。

 

 

2021. 6. 18

秋口からずっと気分の重石だったゼンネルト論文から解放されたのに、もうひとつの重石がまだ残っています。こちらも早いところで片づけたいのですが、なかなか作業をはじめられないでいます。

 

 

2021. 6. 17

正確には覚えていませんが、ベルギー時代の終盤(おそらく2016ごろ)から持ちこしていた課題を、やっと解決できた気分になりました。まだ水星逆行期にいるので安心できませんが、ひとまず前進でしょう。いままでの苦労はなんだったのか?とも思われますが、おそらくは先方がシステムを改良したのでしょう。驚くほどスムーズにいきました。ふう。

 

Ambix 誌の特集号「錬金術と初期近代の大学」が正式な頁打ちで出版されるのは6月下旬なのですが、一日もはやく出ないかなと待っています。

 

 

2021. 6. 16

昨日入手した論文「イブン・ワフシーヤと魔術 Jaako Hämeen-Anttila, “Ibn Waḥshiya and Magic,” Anaquel de estudios árabes 10 (1999), 39-48 によれば、アラビア語圏でも白魔術(自然魔術)と黒魔術(妖術)の区別はしっかりと存在しており、とくにイブン・ワフシーヤは白魔術を語るけれども、黒魔術から周到に距離をとっていたようです。なるほど。

 

つづいて、「イブン・ワフシーヤの『ナバテア人の農業』における人造人間と自然発生 Jaako Hämeen-Anttila, “Artificial Man and Spontaneous Generation in Ibn Waḥshiya’s al-Filāha an-Nabatiyya,” Zeitschrift der Deutschen Morgenländischen Gesellschaft 135 (2003), 37-49 という論文では、ホムンクルスの話はカバラの伝統におけるゴーレムの話と結びつけられていました。

 

この「ゴーレム」と呼ばれる人造人間については、ショーレムの『カバラとその象徴的表現』の5がくわしいです。

 

 

2021. 6. 15

アラビア魔術インド的な要素については、『ピカトリクス』でも「インドの賢者たち」に言及されていたので、以前から気になっていました。この文脈では、イブン・ワフシーヤ?-c. 930)という人物が重要な役割をはたしたようです。彼の主著『ナバテア人の農業』は、中西さんとの対談のキンドル版『魔術的マトリクスの誘惑』でも言及されているもので、個人的に関心をもっているものでした。良い機会ですので、基本文献を幾つか集めてみました。

 

Martin Levey, “Medieval Arabic Toxicology: The Book on Poisons of Ibn Waḥshīya and Its Relation to Early Indian and Greek Texts,” Transactions of American Philosophical Society 56-7 (1966), 1-130.

「中世アラビアの毒物学:イブン・ワフシーヤの『毒について』と初期のインド・ギリシア文献との関係」

1-20頁までが研究で、残りはテクストの翻訳になっています。

 

Jaako Hämeen-Anttila, “Ibn Waḥshiya and Magic,” Anaquel de estudios árabes 10 (1999), 39-48.

「イブン・ワフシーヤと魔術」

 

Jaako Hämeen-Anttila, “Artificial Man and Spontaneous Generation in Ibn Waḥshiya’s al-Filāha an-Nabatiyya,” Zeitschrift der Deutschen Morgenländischen Gesellschaft 135 (2003), 37-49.

「イブン・ワフシーヤの『ナバテア人の農業』における人造人間と自然発生」

 

Jaako Hämeen-Anttila, The Last Pagans of Iraq: Ibn Waḥshiyya and His Nabatean Agriculture (Leiden: Brill, 2006).

『イラク最後の異教徒たち:イブン・ワフシーヤと彼の『ナバテア人の農業』』

所収されているテクスト384142が人造人間についての断片のようです。

 

 

2021. 6. 14

先日に収録した国際版画美術館の学芸員・藤村拓也さんとの対談「美術館学芸員が語るボディとは!?」を、619日(土)21時からプレミア公開します。学芸員の仕事や展覧会「ボディ(身体の宇宙)」の企画・運営や裏話、そしてルネサンス期の身体観について、たっぷりと語っていただいています。併設される同時チャットで、藤村さんも皆さんの声に応えます。楽しい内容ですので、ワイン片手にお気軽にご参加ください!

 

参考までに、この展覧会のために僕が特別寄稿したエッセイ「獣帯人間」もご覧ください。

 

 

2021. 6. 13

おかげさまで、ミソジニーについてのパネルディスカッションの2となる昨日の生配信は非常に上手くいきました。たいへん好評で、視聴数もどんどん伸びています。僕の凡ミスのせいで前回のライヴチャットは再生不能になってしまったのですが、今回は大丈夫だと思いますので、そちらもお楽しみください。

 

 

2021. 6. 12

6時過ぎに起きて、8からの生配信にそなえました。ミソジニーの問題についての緊急対談の第2弾です。あらたに山本コージ君が参加してくれ、今回も非常にリッチな議論になったと思います。僕もたくさんのことを学びました。皆さん、こちらからどうぞよろしくお願いします。

 

 

2021. 6. 11

今日は「クスタ・ベン・ルカの『身体の縛りについて』とプラセーボ効果の認識 Judith Wilcox & John M. Riddle, “Qustā ibn Lūqā’s Physical Ligatures and the Recognition of the Placebo Effect,” Medieval Encounters 1 (1995), 1-50 という、あまり知られていない論文を読みました。プラセーボの部分はどうでも良いのですが、この謎の多いテクストに関心があったからです。

 

精気と霊魂の違いについて』で知られる医学者クスタ・ベン・ルカQustā ibn Lūqā, c. 830-910)はシリア出身のキリスト教徒で、9世紀のバグダードで活動しました。彼の『身体の縛りについて』は『呪文や呪詛、護符について』とも呼ばれ、書簡の体裁をもつ短論考です。12世紀のヨーロッパでアラビア語からラテン語に翻訳された最初の魔術文献のひとつとされています。

 

この論文では、『諸特性について De proprietatibus とラテン語訳された著作を書いたイブン・アル・ジャザルIbn al-Jazzar, ?-c. 979)という人物が気になりました。僕にとっては、初めて聞く名前です。またアラビア魔術は、インドに由来する要素がかなりあるというところも新鮮でした。

 

 

2021. 6. 10

今日は「1314世紀における占星術、星辰の影響、そして隠れた性質Nicolas Weill-Parot, “Astrology, Astral Influences and Occult Properties in the Thirteenth and Fourteenth Centuries,” Traditio 65 (2010), 201-230 という論文を読みました。見逃していましたが、なかなか重要な論文です。アルベトゥスやトマス、ヴィラノヴァのアルノー、アーバノのピエトロにおける特殊形相隠れた性質のアイデア、そして占星術との関係について分析しています。著者は仏語の大著2冊やたくさんの論文を出していますが、その成果を凝縮したかたちになっています。中世ヨーロッパの自然学の一部としての魔術占星術にたいするアヴィセンナやアヴェロエスといったアラビア哲学のインパクトに関心ある人は、ここから入ると良いでしょう。

 

 

2021. 6. 9

編者ウテの説明によれば、特集号「錬金術と初期近代の諸大学」は、おそらく6月末に正式な頁打ちの入った一式がオンラインで出版されるようです。紙版の方は7月中に印刷されて、おそらく7月末には届くでしょう。8になるのだろうとエリザベトから聞いていたので、それよりは早そうです。

 

出たばかりのエリザベトの論文「初期近代医学における植物アナロジー:ゼンネルトの初期作品における接木としての発生“Vegetable Analogy in Early Modern Medicine: Generation as Plant Cutting in Sennert’s Early Treatises (1611-1619),” in: Vegetative Powers, ed. Fabrizio Baldassarri et al. (Cham: Spiringer, 2020), 221-240 を読みました。教えてくれたら、僕のゼンネルト論文に書誌データを挿入できたのですが、ギリギリで間にあいませんでした。英語の文献ではじめて菊地原君の名前も見かけました。

 

 

2021. 6. 8

ついにゼンネルト論文のオンライン版が出版されたようです。こうして紙版に先行して公開してくれるのは良いことです。しかしなぜか紙版とは異なる頁打ちとなるので、混乱が生まれそうで複雑な心境です。紙版が出されて決定される正式な頁打ちの入った電子版を1か月ほど待ってから告知した方が、その後の混乱がなくて良いような気がします。ということで、PDF版をアップするのは少々お待ちください。

 

なぜこの出版社は、こうした方針をとるでしょうかね?アカデミアに決定版をアップされないようにする苦肉の策なのではないでしょうか?しかしどのくらい効果的なのかは想像できません。

 

なんと! 上記オンライン出版の知らせから、ほとんど1時間もしないうちに、まったく別の知らない団体から僕の論文が最優秀研究賞の「仮選考」に入ったので、指定したリンク先から正式登録しろという旨のメールがきました。う〜む、これは新手の詐欺ですね。危ない、危ない。好奇心からうっかりリンクを触れば、ウィルスなどに感染してしまうのでしょう。

 

 

2021. 6. 7

久しぶりにルー君から連絡があり、指導教官から博論の最終原稿にオーケーが出たということなので、しばしのあいだオンラインで話しました。ここのところずっと深く潜行していたわけですが、これで抜けだせたのではないでしょうか?とても元気そうでした。

 

金曜日にあった難しい案件をうけて、お昼に会議がありました。僕には直接に関係ない話なのですが、微妙なものです。

 

 

2021. 6. 6

  朝9時から1時間半ほどオンラインで相談をうけましたが、これは大変でした。そのあとは初期近代文芸についての著作計画の概要をいただいたので、3時間ほどかけてロジックと論述の流れを見直しました。一回の添削のあとは自力でスラスラと進む場合と、なんど添削しても良くならない場合がありますので、どうなるか様子をみようと思います。

 

 

2021. 6. 5

21時から、国際版画美術館の学芸員・藤村さんをゲストに迎えて、学芸員の仕事や藤村さんが企画した「ボディ(身体の宇宙)」展について語っていただく動画を収録しました。これは楽しいものでした。619日(土)21にプレミア公開しますので、ご期待を!

 

 

2021. 6. 4

アニマ・ムンディ(世界霊魂)論集はオックスフォード大学出版から出版されたわけですが、ハードカバーとソフトカバー、キンドル版が同時に出たのは、ひろい読者層にリーチするうえで素晴らしいことでしょう。しかし残念なことに、ブリルスプリンガーラウトレッジとは異なり、各論文を別個にダウンロードできるポータルが存在しません。デジタル時代にしては、すこし遅れているかなと思われます。

 

 

2021. 6. 3

ゼンネルト論文の準備で息つく余裕もないマラソンが終わったと思ったら、想像していたとおり、なにも手につかないエアポケットに入ったような状態になりました。はやめに出てこられることを願いましょう。

 

先日に告知を出したアニマ・ムンディ(世界霊魂)論文のトラフィック(閲覧315、ダウンロード29)にもとづけば、僕の作品のなかでは人気があったフィチーノ論文を超えて、世界中でもっとも読まれる一本になるのではないかという予感がします。この論文の主人公もフィチーノですが、皆さん本当にフィチーノが好きなのですね!

 

 

2021. 6. 2

ゼンネルト論文の校正指示を送りだしました。これで僕ができることは終わりました。3からつづく出口の見えなかった長いトンネルからも、これで出てくることができました。息をつける寸暇がなかったので、今回は本当につらかったです。ちょっと息ができる時間的な余裕は、大事だなと身に染みて感じました。

 

 

2021. 6. 1

ゼンネルト論文の校正刷りには、論文の末尾に Disclosure Statement というものが追加されていました。しかし517日にここで記述した、オープン・アクセスになったばかりのジョーの論文には、それは追加されていません。どういうことなのか出版社にメールで質問すると、入れなければいけない方針だといいます。仕方ないですが、途中で方針が変わったということなのでしょうかね?

 

午前中にゼンネルト論文の校正刷りをもう一度だけチェックしました。これで良いかなと思います。特集号のほかの論文も、ここのところオンラインで先行出版されてきています。全部がそろったところで紙版の印刷に入り、8月ごろにできあがるのだと思います。もう一冊注文しようかと思ったのですが、送料だけで20ドルもとるようですので諦めました。

 

 

 

 

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