ごくごく個人的な「本」日記
2017年11月
2017. 11. 30 木
ブックガイド計画からのウェブ連載の第3弾は、桑木野君によるイェイツの名著『記憶術』の紹介です。今日は、その見本が届きましたのでチェックしました。問題ないようです。本人のチェックをへて、12月5日(火)にお披露目の予定です。
前から気になっていた国際論集 『初期近代ヨーロッパにおけるレトリックと医学』 Rhetoric
and Medicine in Early Modern Europe (London:
Routledge, 2011) が、ペーパーバックとなって去年9月に出ていたことを知りました。残念ながら、3月のルネサンス学会では見かけませんでしたね。どうにかして欲しいところです。
無事にロンドンでの危機を脱して、帰国したばかりのルー君と今後のことを話しあいました。
2017. 11. 29 水
今日はカズ君の原稿の第3節と第4節をチェックしました。早めに良いタイミングをみつけて、コメントしたいと思います。
2017. 11. 28 火
次号のメルマガをドロップしました。今回は、僕の第二著作の冒頭をかざる「レオニチェノにおける形成力、霊魂、知性」の後半です。なかなか込みいった議論で、困惑する人もいるかと思いますが、ルネサンス期の人文主義の影響を色濃くうけたテクストとは、どういったものなのかを肌で感じることができると思います。レオニチェノによる高度な文献学と医学が交錯する不思議な世界に、わけ入っていく試みです。配信は、12月2日となります。
エリザベトの原稿は最終節のチェックが終わったので、1時間ほどオンラインでコメントしました。これでほぼ完成です。あとはネイティヴ・スピーカーを見つけて、プルーフ・リーディングしてもらいます。
2017. 11. 27 月
土曜日からノドの調子が良くなく、イガイガしています。これはカゼかな?と疑うところで一進一退の状況です。足から体が冷えるのですよね。しっかりした対策をとらないといけません。
先日に公開した ESM 誌での占星術特集のイントロは、短いあいだに世界中から250名ほどの研究者がアクセスしたようです。告知の効果は絶大かと思います。こちらです。
2017. 11. 26 日
ワシントン向けの書類を作成しています。それほど時間はかからないでしょう。
ブックガイド計画からのウェブ連載の第3弾は、不朽の名著
『記憶術』 の桑木野君による紹介です。12月5日にお披露目の予定です。乞う、ご期待!
2017. 11. 25 土
今日はスローな動きでいきます。
2017. 11. 24 金
ペン大では初期近代の研究が盛んではないという印象をもっていたのですが、月曜日の講演でわかったことは、散り散りになっているけれども初期近代を研究している人たちは結構いるという点です。僕を呼んでくれたハルン(キュクック)は、じつはルネサンスの天文学研究の権威ウエストマンの弟子ということを知りました。また、ずっと会いたいと思っていたベッサリオン研究のエヴァ(デル・ソルダート)も、講演を聞きにきてくれました。彼らと、読書会などをオーガナイズしたら面白そうだと思っています。
2017. 11. 23 木
月曜日のペンシルヴァニア大学での講演会にきてくれた研究者たちの幾人かと、初期近代についての読書グループを立ちあげようと話しています。僕としては、ESM 誌での占星術についての特集号をたたき台したら、とても面白いだろうなと思っています。お楽しみに!
オックスフォード大学出版からガレノスについてのハンドブックを出すので、17世紀の哲学や科学におけるガレノスについての議論をめぐる一章を寄稿して欲しいと依頼されました。月曜日の講演会で、ガレノス研究がもりあがってきているという話をしたばかりなので、偶然ではありますが、どこかで呼応しているかのタイミングです。17世紀というシバリがあるので、できるか分かりませんが、締め切りは来年12月末ということで、似たような話を10月末のガレノス会議ですることになっているので、それをまとめれば可能かもしれません。
2017. 11. 22 水
月曜日の講演会でエネルギーを使い果たしたのか、カゼをひいたのか、昨日は一日なんとなく体調が良くなかったのですが、なんとか復調しました。ESM 誌での占星術特集号のためのイントロの版組がとどきましたので、アップしました。こちらから、無料でダウンロードできます。この刺激的な特集号をお楽しみに!
午後は、エリザベトの原稿から最終節をチェックしました。もう一回とおして見直してから、話しあいます。
2017. 11. 21 火
昨日の講演会は、近現代の社会学的なアプローチを得意としている人たちの前での講演ということで、数日前からかなりのプレッシャーを感じていたのですが、僕の本や論文を読んだことある人たちが幾人も会場にきていて、とても良い感じでできたと思います。とても良い経験をしました。短すぎることを気にしていたのですが、15分くらいオーヴァーしてしまいました。
朝起きて、カズ君の原稿の最初の2セクションと今後の作業について、30分ほど話しあいました。この調子でつづけます。
インスブルックの件は、ヴェネツィアの国際会議が25日(木)・26日(金)なので、その前の23日(火)を提案しました。水曜日に電車で4時間かけてイタリアに移動する予定です。
2017. 11. 20 月
昨日まとめた講演のあら筋を、なんとかパワポに落しこみました。あいかわらず茶目っ気のないドライなパワポですが、本質だけ伝われば良いかなと思っているので、お許しを。明日は15時に主催者と待ちあわせして、15時半から本番です。明日の午前中(日本時間の21時など)にでも、リハーサルをしようかなと思っています。オンラインで聞くのにつきあってくれる方は、いませんか?45分の講演です。
来年10月末にヴェネツィアで予定されている国際会議
『初期近代におけるガレノス主義』 のコールが出されました。基調講演をするために招待されていますが、僕の名前を見つけた人たちから早速のリアクションをいただきました。なかでも森口さんは、主催者マッテオのお友達のようです。世界は本当に狭いですね!
もうひとつのリアクションは、オーストリアのインスブルックからで、国際会議の前か後にインスブルックで講演してくれという招待でした。これは、ありがたくお受けしようと思います。忙しくないときに旅費をカヴァしてもらえるお仕事は、歓迎です。
2017. 11. 19 日
日記の記述が一日分先行しています。今日こそは、本腰を入れて講演を準備したいと思います。ペーパーを読まない英語での講演は初めてなので、かなりのプレッシャーを感じています。
カズ君の原稿についてのフィードバックを火曜日の朝(日本の夜)におこなうことにしました。今回は、セクション1と2です。
2017. 11. 18 土
なぜか、今年6月に出版されたナンシーさんを記念する国際論集が、もう一冊送られてきました。医学史についての論考群とともにトニー(グラフトン)やアン(ブレア)も参加しているので、インテレクチュアル・ヒストリー研究の最前線をみることができると思います。欲しい人はいますか?
ベルリン会議からの国際論集は、『初期近代プロテスタント大学における自然の知識とアリストテレス主義』 Natural Knowledge and Aristotelianism at Early Modern
Protestant Universities という題名で Harrassowitz 書店から出されるようです。基本はすべての論考が英語で、来年の4月が寄稿の締めきりだそうです。普段から英語で書いてない方々もいるので、最終的にはドイツ語の論考も何本か入るような気がします。僕としては、いま忙しすぎますし、急いで論文を出す必要はないので、今回は寄稿をスキップしようかなと思っています。
2017. 11. 17 金
今年はとても忙しくて、キンドル版の新作を出せていないことに気がつきました。最新作は、タロットについてのクリストフのインタヴュでしたから、2016年8月の発表です。ずいぶん前のことになります。今年はまた、読書会も開けなかったなとしきりに反省しています。
年頭はベルギーのBH本館をたたみ、渡米のためのヴィザ申請とワシントンでの研究滞在、そして夏のあいだは充電のために深く潜行していました。秋口から各種の作業にとりかかっているのですが、まだまだ遅れをとり戻せていません。
ピュアに気持ちの問題なのですが、どうも月曜の講演会の作業に入れません。
2017. 11. 16 木
来週月曜日の午後に、近くのペンシルヴァニア大学で講演会をするのですが、どういう方向で話をしようか迷っています。僕の話を45分、その後に45分の質疑があるようです。提出してある論題は、「科学革命の医学てきなコンテクスト」 “The
Medical Context of the Scientific Revolution” です。要旨もないのですが、告知はこちらです。
2017. 11. 15 水
ギリギリまでかかりましたが、なんとかカリフォルニア関係の書類を提出できました。ふう。
ルネサンス学会の会員費とニューオリオンズ大会の参加費を払いこみました。大会は来年の3月です。旅程などを考えています。帰りは飛行機ではなく、30時間くらいかかるようですが、夜行列車に乗ろうかなんて考えています。
2017. 11. 14 火
さあ、ついにブックガイド計画からのウェブ連載、その第2弾として久保田静香さんによる『本の都市リヨン』の紹介が工作舎のサイトに公開されました。こちらです。どうぞ、お楽しみください!
2017. 11. 13 月
カズ君の原稿の第1節と第2節をチェックしました。お互いのタイミングの良い時間をみつけてコメントしつつ、第3節以降の作業をすすめたいと思います。
2017. 11. 12 日
ESM 誌での占星術特集のためにイントロを準備していたわけですが、無事に版組のプロセスに入りました。それほど長い時間はかからずに校正刷が出てくるでしょう。あとは15日が締めきりとなっている、ダレル(ラトキン)の寄稿が本当に間にあうかです。特集号の布陣としては、なんとか間にあって欲しいところです。
今日はブックガイドの寄稿を2本ほどチェックしました。どんどん集まってきています。
2017. 11. 11 土
ブックガイドへの寄稿から8本をチェックして、寄稿者に送りかえしました。なかでも菊地原君による連作6本は、他に比肩するものがない世界をつくりあげています。まさに、本のなかにあるミクロコスモスです。
工作舎のウェブ連載がはじまってから、ブックガイドへの寄稿数も伸びています。とても良い感じです。そして来週火曜日には、第2弾となる久保田静香さんによる『本の都市リヨン』の紹介がお披露目されます。もう版元には残部どころか、書影すらも残っていないようですが、これを機会に幻となった名著の文庫化などが進むと嬉しいです。
2017. 11. 10 金
ESM 誌での占星術特集号のために、イントロの原稿をチェックして編集に送りかえしました。これで作業は終わりです。あとは来年頭の出版を待つだけとなりました。ダレルの原稿が締めきりに間にあえば、特集号は5本のピースから構成されることになります。どれもが、あの感動的な国際会議で発表されたオリジナルな研究成果です。僕としても今年後半の大きな収穫となりました。BH ファンの皆さまに一足早く、イントロの原稿だけお見せします。
2017. 11. 9 木
もういちど原稿の全体を見直し、15時から1時間ほどコメントしました。あと残るは第3節の結論部となる数頁です。だいたい1週間で原稿をくれるという約束です。
2017. 11. 8 水
今日はずっと待たせているエリザベトの論考の第2節をチェックしました。これを返しつつ、コメントすれば、残りは結論部となる第3節だけとなります。最初のヴァージョンでは23頁あったものが、15頁くらいで収まるようになりそうです。まあ、それほどまでに脱線や無駄なデータを書きなぐっていたということですね。本来なら、こうした作業をアダム君やクニ君のときのように博論の初期の段階でするべきでしたが、彼女の性格もあり、なかなか機会がもてないでいました。
夕方に、占星術特集号のためのイントロの言語チェックが帰ってきました。それほど大きな直しはなく、1箇所だけ分からないところをクレアに聞けば OK だと思います。あんがい簡単でした。ふう。出版されるのは、来年2月ごろかなと思っています。
2017. 11. 7 火
午前中は、新しいテレジオ論集の編者ピエトロに分からないところを質問して、その返事にしたがって作業をし、完成した最終原稿を送りだしました。これでひと山を越しました。
どうやら、2005年に出版された第1著作が、ついに売り切れたようです。去年はどうだったのか確認してませんが、一昨年はまだ入手可能でした。だいたい足かけ12年かかりましたね。なんだか、ちょっとした感慨があります。
2017. 11. 6 月
今日は本格的な書類の準備をはじめ、そのあとにテレジオ論文の最終チェックをおこなうことができました。2つほど英語について確認し、書式についての1点は編者であるピエトロの判断にゆだねます。あらためて英語版をとおして読んでみると、簡にして要という感じで怪しい色つやはないものの、われながらキッチリとした仕事にしあげられたなと思います。この論集は来年中には出版されるのではないでしょうか?
2017. 11. 5 日
かなり疲れていたのか、時差ボケか、お昼まで眠ってしまいました。>
その後も本調子とはいえず、体勢を整えることに集中することにしました。
2017. 11. 4 土
這う這うの体で家に帰ってきました。もう寝ます!
2017. 11. 3 金
16時のフライトで帰ります。
2017. 11. 2 木
家に帰ったら、15日が締め切りの書類を仕上げ、締め切りを1週間のばしてもらったテレジオ論文を送りだします。
2017. 11. 1 水
書類に必要な3人のレフェリーも決まりました。これでゴーサインがでました。