ごくごく個人的な「本」日記
2025年03月
2025. 3. 31 月
うっかりと忘れていたようで、急いで次号のメルマガを準備しました。パリでの発表原稿を邦訳した前半です。
2025. 3. 30 日
今日はコージ君の家で、年に一度の食事会がありました。そのあと新大久保で玉田さんと合流して、鈍器の話をして、そのあとに夫妻と夕食会となりました。
2025. 3. 29 土
今日は、来日しているライアナを交えて、新宿は思い出横丁の寿司辰さんで、恒例のBH寿司会をおこないました。鏡リュウジさんを特別ゲストに迎え、女将さんも大感激でした。僕はライアナにアグリッパが活躍するマンガ作品『魔女をまもる』を見せて満足でした。
2025. 3. 28 金
今日は、事務局の臨時ミーティングでした。思いのほか、スムーズにいって良かったです。
2025. 3. 27 木
真夜中に目が覚めて、一日がスタートする完全な時差ボケです。すみやかに時差ボケを解消するために、なるべく陽光を浴びるようにしています。
2025. 3. 26 水
普段の16時半よりも2時間ほど早い14時半に羽田に着きました。これだと電車もそれほど混雑していないので、大きな荷物をもっていても移動できそうです。カワゴエに着いたのは17時でした。夕飯をたべて、18時には眠りにつきました。
2025. 3. 25 火
空港に5時半に着いて、荷物を預けて搭乗ゲートへ。まずはシアトルまで5時間半ほど飛びます。つづいて2時間後に羽田に向けて9時間半のフライトです。太平洋の横断では、羽田・シアトル間の飛行時間がもっとも短いはずなので、はじめての体験です。
シアトルの空港で食べたフィッシュ・バーガーはイマイチでした。フライトは映画を3本ほど見ているうちに、羽田に着きました。たしかに14時間かかるアトランタよりは短く感じます。眠れるのなら、本当はどこでも良いのですけれどね。ロスと比べても、シアトルと東海岸をむすぶ便数が少ないことの方が、むしろ問題かも知れません。
2025. 3. 24 月
16時半の電車で空港近くの宿舎まで移動します。19時半にチェックインして、そのまま近場に見つけた素晴らしいペルー料理の店に。明日は朝4時半起きです。
2025. 3. 23 日
明日から移動がはじまるので、今日は最後の荷物チェックなどをしつつ、スローな動きでいきます。
2025. 3. 22 土
数日前に、『ヴェサリウス以前の解剖学の研究』
Levi Robert Lind, Studies in
Pre-Vesalian Anatomy (Philadelphia: American Philosophical Society, 1975) を注文しました。配達予定がギリギリだったので、出発に間合わないかとも思いましたが、意外と早いタイミングで到着しました。すぐに全体をスキャンして、共通感覚への言及について調べています。
もうひとつは、これまでのレオナルドと解剖学についての展覧会を集大成するような展覧会の図録『霊魂の神殿:モンディーノとベレンガリオのはざまのレオナルドの解剖学』 Carlo
Pedretti (ed.), The Temple of the Soul:
The Anatomy of Leonardo between Mondinus and Berengarius (Urbino: Cartei
& Bianchi, 2008) です。こちらも全体をスキャンして、共通感覚への言及をチェックしました。
2025. 3. 21 金
昨日から中世の医学者モンディーノの解剖学書『アナトミア』について、とくにルネサンス期の俗語訳などを調べていたら、つい最近になって新しい仏訳ができていることを知りました。しかもリェージュ大学出版会からということで、早速のところ注文しました。
レオナルドとならんで、1500年ごろの動きとして言及されることがあるのが、ライシュの『哲学の真珠』(1503年)です。この著作にも共通感覚の議論があり、解剖学の伝統と交錯するようです。はたして、そこから外科学の伝統と絡むのか、どうかという問題は微妙なところです。いまの段階では、モンディーノから語りおこして、レオナルドとライシュの例に触れてから、フェルネルの議論につなげれば論文としては十分な気はしています。
2025. 3. 20 木
つづいて今日は平岡君と話しました。26日に日本に帰る前に相談したいと考えていた方々と、ひと通りお話しすることができました。だいぶ布陣も固まってきました。
2025. 3. 19 水
久しぶりに桑木野君と話をしました。元気そうで何よりです。
今日も今日とて、ふかく潜行しています。レオナルドやヴェサリウス以前の解剖学について、今回の滞在中には到着が間にあわないのでしょうが、あと2冊ほど注文しています。これまで未開拓だった領域なので、いつにもまして電子版を入手できない紙本を注文しています。
2025. 3. 18 火
ヨーロッパから送られてきた本が、税関で何日も足どめされていたのですが、今日ついに配達されました。すぐに全体をスキャンして必要な議論をさがします。不思議なことに、僕が気になっている共通感覚に触れているものは、ほとんどありません。それでも幾つか気がつかなかった文献を知りました。早速にも入手したいと思います。
長いこと医学史にたずさわっていますが、解剖については敬遠していました。今回の探究では、これまで何気なく避けていた領域に踏みこみつつあります。
フェルネルは、大半の古代の医学者たちが記憶喪失にたいして脳の特定部位ではなく全体を対象にして治療していたと言及します。おそらくガレノスが源泉だと思いますが、どこなのでしょう。
2025. 3. 17 月
ローマの大橋さんが新刊『アグリッパ 儀礼魔術』を出版されます。これを記念して、僕がローマまで出かけていって、ご自宅から一緒に生配信することにしました。20年来の付き合いですが、ご自宅にお邪魔するのは初めてです。こちらが生配信のリンクです。チャンネル登録してお待ちください。
2025. 3. 16 日
今日はスローな動きでいきます。それでもレオナルド関係を読みつづけています。
日本は月曜になったからでしょうか、夕方からたくさんの業務メールがきています。
2025. 3. 15 土
今日も今日とて、鈍器づくりの打ちあせをおこないました。だいぶ陣容が固まってきました。
パリでの国際会議のテーマである『自然学小論集』やそれに関連する話題については、予備知識もなく、自分で調べたこともなかったので、かなりアウェー感をもっていたのですが、やってみると楽しいものだと感じています。
2025. 3. 14 金
昨日はパリ国際会議での発表の関連で、レオナルド・ダ・ヴィンチの解剖学的な探求に接することになりました。もちろん今回の発表では触れられないのですが、彼の霊魂論は僕が調べているフェルネルの考えと似ている部分があり、どうしてそうなるのかを知りたいと思っています。
すぐに手に入るところから幾つか読み解いていくと、レオナルドは霊魂が共通感覚のなかに宿っていると考えていたようです。その一方でフェルネルは、共通感覚こそが動物的な霊魂だとまでいっています。霊魂の座と考えるか、霊魂そのものと考える違いはありますが、どちらにしても共通感覚をそこまで重視するのは、それまでの哲学や医学の伝統にはなかったことのように思われます。
パリでの発表と人々の反応、そして論文化までの追加研究が非常に楽しみです。
2025. 3. 13 木
新しい冷蔵庫がきました。これで日常にもどれます。
今日も朝に1件ほど、鈍器づくりの話しあいをおこないました。ワクワク感を大事にしたいですね。皆さんに喜んでもらっていると思います。
2025. 3. 12 水
今日も鈍器づくりについて、さらに話しあいを2件ほど。どちらも、また順調でした。感謝しかないですね。
2025. 3. 11 火
4月上旬のパリでの国際会議まで、まだ1か月ほどあるのですが、もう発表原稿がほぼ完成してしまいました。こんなに早いペースなのは、いままでに滅多にないことでしょう。
今日は鈍器づくりについて、話しあいを2件ほどおこないました。どちらも順調でした。
2025. 3. 10 月
どうも2009年ごろから家のなかにある冷蔵庫が壊れたようで、冷凍庫の中身がグダグダになっていました。すぐに新しいものを注文しましたが、木曜日に配達・設置してもらえそうです。
ルネサンスの霊魂論にからめて、感覚や記憶をめぐる自然学小論集についての研究を探しているのですが、どうも霊魂不滅性やルネサンス・プラトン主義に議論がひっぱられてしまうので、これだというアイテムに出会えないでいます。>
いろいろ探しているうちに、ルネサンス期の著作家からの抜粋集を見つけました。といっても、これだけということなのだと思います。
21時から某社の方と鈍器づくりについて相談しました。ゴールデンウィークの前後には、もう少し詳しいことが分かるでしょう。
2025. 3. 9 日
アリストテレスの『自然学小論集』 Parva
naturalia について、ここのところパリの国際会議のために学んだことをまとめる頁を開設したいと思います。こちらです。
発表タイトルの方は、「フェルネルとアリストテレスの『自然学小論集』:内的感覚と共通感覚」 “Jean
Fernel and Aristotle’s Parva naturalia: Internal Senses and sensus communis” でいきます。
2025. 3. 8 土
昨日のヴィヴェスから、キケロに帰されていた『ヘレンニウス宛の論理学』に向かうことになりました。もっとも古いラテン語による修辞学書でキケロに帰されていたもので、中世・ルネサンスをとおしてキケロの『構想について』ととともに修辞学の入門書として使用されたようです。ただし僕の調べている用語は、チラッとだけ出てくるだけで、一般にひろく知られていたものではないと思います。この点を発表原稿の結論部に盛りこみます。
2025. 3. 7 金
パリの国際会議での発表原稿も、ついにほぼ完成したかと思っていたら、ずっと謎に思っていた特殊な用語のソースを見つけた気がします。人文主義者ヴィヴェスの『諸学の伝搬について』(アントワープ、1531年)にある模倣についての議論で、まさにこの用語が使われていました。ほかの用例はいまのところ見つけていません。
2025. 3. 6 木
いろいろ補足しつつ削ったので、文字数は3400語とそれほど変化がありませんが、議論をだいぶ整理することができたいと思います。
2025. 3. 5 水
個人的には不慣れなテーマなために、なかなか難しい議論で苦労しています。まだまだラフな原稿ですが、それでも3600語まできました。3000語くらいに絞りつつ論述を整理して、イントロと結論をつけます。
2025. 3. 4 火
今日はスローな動きでいきます。
2025. 3. 3 月
今朝は各方面と幾つかメールのやりとりをしました。新センター、ディディエをはじめとするパリの友人たち、八坂書房、魔術研、それから鈍器製作所です。
2025. 3. 2 日
やっと4月のパリ・フィレンツェ遠征の日程が決まりました。8日と9日はパリの国立図書館近くで国際会議です。
4月06日 00:05 羽田 ー 08:00 パリ
4月10日 12:30 パリ ー 14:30 フィレンツェ
4月12日 11:00 フィレンツェ ー 13:00 パリ
4月13日 22:00 パリ ー 18:30 羽田
2025. 3. 1 土
4時半に起きてチェックアウトし、空港を目指しました。7時のフライトでニューヨークを目指します。10時すぎに到着し、ペン駅に向かいました。そこから電車を乗りかえて、ハミルトンで車を回収し、そのままアロー君を迎えにいきました。家に戻ったのは17時前だったと思います。なかなかの長旅でした。