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ごくごく個人的な「本」日記

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20199

 

2019. 9. 30

 今月はニューヨークへの引っ越しなどがあり、いろいろ気忙しい日々を過ごしましたが、やっとのことでメルマガを大急ぎで準備しました。僕の第2著作からリチェティについての5の前半を邦訳しました。ちょっと推敲が足りなくて、ぎこちないところも多いのですが、ご容赦ください。

 

 

2019. 9. 29

  そろそろ次号のメルマガを準備しないといけません。論考の邦訳にするか、それともコロンビア大学の研究環境についてのリポートにするか、とても迷うところです。

 

 

2019. 9. 28

  BH本館の本を整理し、あらたに電子版を入手できたものと、そうでないものを分別しています。並行して、書棚をみながら電子版がないか探索も進めています。やはり、1980年代1990年代の本が難しいですね。それ以前もので良書といわれるものは、あんがい再版が電子化されていたりします。もちろん、伊語仏語の書物は、英語独語にくらべて電子化がそれほど進んでいません。

 

 

2019. 9. 27

 11のニューヨーク発の電車でフィリーに向かいます。現地には13に到着予定です。電車のなかで、ルー君による訳稿のチェックをはじめました。アン・ブレアの自伝のようになっています。興味ぶかいですね。

 

 

2019. 9. 26

  週末は久しぶりにフィリーに戻るので、ニューヨークでしないといけないことは、今日中に済ませてしまわないとなりません。

 

 

2019. 9. 25

  今日は恒例のランチ・セミナーのあとに図書館に行き、夕方からは急いで医学アカデミーで開催される講演「ガリレオの時代に医学書を検閲する」を聞きに行きました。講演者は、ポーラ・フィンドレンの弟子の Hannah Marcus というハーヴァ―ド大学の人。いろいろ検閲の仕方の事例を図像で見せてくれ、ラテン語での呪詛の書きこみなども解説してくれました。

 

読み原稿もないマシンガン・トーク的な講演は、パワポ中心で分かりやすいものでした。僕は、例としてプロテスタント以外では魔術占星術を理由にあげたと思いますが、検閲された著者リストにはむしろ錬金術に関連するものが幾つもあるのでは、と質問しました。医学アカデミーだからでしょうか?講演後に歓談の機会やレセプションもなく終了したのは、ちょっと残念でした。

 

 

2019. 9. 24

  今日はイヴェントもなく、平常運転です。中世における夢解釈についての仏語の本を借りだしてきて、文献表を見ています。とくに、取りこぼしていたものがないかをチェック。

 

 

2019. 9. 23

  今日は図書館からいろいろ借りだしたり、スキャンしたりということで、あっというまに一日が終わりました。夕方に、図書館の手稿・貴重書室のレセプションがありました。それは適当にすごして、お暇しました。

 

 

2019. 9. 22

  今日もスローな動きでいきます。

 

 

2019. 9. 21

  今日はスローな動きでいきます。

 

 

2019. 9. 20

  今日は11時から健康保険福祉厚生の説明会があり、その後すぐに健康保険をオンラインで申し込みました。記入した事項が正しいことが確認され次第、有効になるでしょう。

 

 

2019. 9. 19

  お昼から定例セミナーがあり、17時からフェローの集合写真の撮影会がありました。そのあと、僕は道向かいの建物の科学史科に向かい、講演会の会場に到着しました。世話をしてくれた方々と歓談したあとに、パワポと機材の調整をおこない、18時から講演会の開始です。僕を紹介してくれた司会者は初期近代の哲学・科学を専門にしているようですが、僕の本をしっかりと読んでいたようで身にあまる紹介をしていただきました。

 

  講演後の議論は時間がたっぷりあり、座長のパメラ・スミスを筆頭に参加者からたくさんの質問をいただきました。皆さん、とてもフレンドリーでリラックしつつも、議論が大いに盛り上がりました。とても嬉しい、なんとも素晴らしい機会でした。そのあとに、パメラをまじえた参加者の幾人かと近場で夕食会となりました。

 

  じつは、まったくの同じ時間帯に研究所の新フェローの歓迎パーティがあったのですが、残念ながら講演会の参加者との夕食会のあとに会場に到着したら、すでにパーティは終了していて、もぬけの空でした。まあ、これは仕方ありませんね。

 

 

2019. 9. 18

  新プラトン主義者のシュネジオスは、夢解釈の歴史において有名ですが、彼について書かれた邦語文献は多くないようです。そんななか、B・ニール「シュネシオスと5世紀アレクサンドリアにおける夢解釈」『パトリスティカ』第18号(2014年)、103-120頁は有益な文献です。著者は、古代期の夢解釈についての研究で精力的に論集などを出している人だと分かり、最近の研究動向を知るうえでとても役に立ちました。PDFの入手を手伝ってくれた坂田さんに深く感謝します。

 

 

2019. 9. 17

  14時から図書館の利用ガイダンスがありましたが、コーチされたことは、今日までにほぼすべて自分で使っていました。この2週間のスタート・ダッシュは、われながら速かったと思います。研究所と図書館のすぐ近くに住んでいるわけですが、まるで図書館のなかに住んでいるような錯覚を覚えます。

 

  しかしコロンビアの図書館はすごいです。英語の文献にかぎれば、4分の3くらいは電子版が利用できます。公式の電子版がない文献まで、電子化されています。例外は、ハーヴァード大学出版からの文献です。

 

  コメニウス世界霊魂ブルーノに関連する入手できなかった文献は揃えることができ、昨日から夢解釈についての調査を進めています。もっとも分量が多い古代についても、早くもほぼ満足できるところまで電子書籍や自分でスキャンしたもので網羅することができました。基本的な史料がそろえば、つぎはカルダーノ自身のテクストの読解に入っていきます。

 

 

2019. 9. 16

  水曜日の講演会の準備もほとんどできてしまったので、先週からの作業にもどりました。ニューヨークでの研究テーマは、カルダーノ夢解釈なのですが、古代からルネサンスにかけての夢についての基本的な研究書を掘りおこしています。つくづく思うのですが、この分野では最近になるまで古代を研究するイタリア勢が本当に強いです。

 

 

2019. 9. 15

  昨日のうちに水曜日の講演会のための発表原稿パワポができあがったので、今日はすこしリラックスして、いつもよりさらにスローな動きでいきます。

 

 

2019. 9. 14

  今日はスローな動きでいきます。> 水曜日のコロンビア大学での講演会の原稿は、37500になりました。これを40くらいいけば、良いでしょう。つぎはパワポの調整です。

 

 

2019. 9. 13

  明日から水曜日の講演会の準備をするので、とりあえず研究タイムは今日までです。ブルーノ関係の本が、2冊ほど郊外の書庫から届いたという連絡をうけたので、図書館にとりにいってきました。まずは、必要な部分を洗いだします。ふたつとも、なかなか重要な文献だとわかりました。

 

  そのあとは、夢解釈についての文献探しをはじめました。まずは古代ギリシア・ローマの医学について探りをいれます。新しい本は、図書館経由で電子版が比較的に簡単に入手できるので助かります。ある程度の目処がついたところで、BHにも夢解釈についての専用頁を開設したいと思います。以前につくったようで、つくっていなかったようです。

 

 

2019. 9. 12

  今日はお昼から、フェロー全員が勢ぞろいするセミナーがあります。今回は初回ということで、各自の自己紹介とガイダンス的な所長 David Freebberg 教授の話でした。

 

研究所では、毎水曜のお昼にビュッフェ形式のランチが振るまわれ、セミナーに突入するという形式となります。所長は、ガリレオとリンチェイ・アカデミーの関係をあつかった科学史・美術史で大ヒット作『山猫の眼:ガリレオと友人たち、そして近代自然誌の起源  David Freedberg, The Eye of the Lynx: Galileo, His Friends and the Beginnings of Early Modern Natural History (Chicago UP, 2003) という著作で有名です。2年前までロンドンのウォーバーグ研究所の所長も兼任していたようです。南アフリカ出身ですが、流暢なイタリア語で冗談をいい続ける才気あふれる天才肌の人ですね。

 

  まだ正体は不明なのですが、アメリカの学術書店がいくつも参加しているEBSCO という電子書籍プラットフォームを見つけました。僕も寄稿したピッツバーグ大学出版からの論集『初期近代の医学と人間学における人間と動物の認識』があったので、簡単にダウンロードできました。この論集は電子版がなく、自分でスキャンしたものをアカデミアにアップしていたので、これで電子版に置きかえることができました。こちらです。

 

 

2019. 9. 11

  記述が一日ほど先行していますが、ご容赦を。

 

今日は、神学部の図書館を探索してみました。コメニウスについてと、教父キュリロスについての入手できていなかった文献をチェックするためです。他の図書館と違って、やはり薄暗い感じの歴史を感じさせる神学部の図書館を利用している人は少ない印象です。しかし、文献の圧倒的な分量などは、やはり納得ですね。

 

  ニュージャージー州にある書庫にある文献も注文してみました。到着までに2かかるようですが、少量ならスキャンしてくれるようです。40頁の論文を注文したら、半日かからないうちにPDFが届きました。素晴らしいですね!

 

 

2019. 9. 10

  図書館の使い方に慣れるために、アニマ・ムンディ論文など一連の最近作を作成するときに、うまく閲覧できなかった文献を順繰りにチェックしています。アメリカでも有数の図書館のすぐ近くに住んでいるというのは、非常に効果的です。

 

  少し遅れていた『ルネサンス哲学の百科事典』の寄稿の審査をおこないました。僕の担当分の残りは、問題くみで悩みがつきない2です。それから、パラケルススのエントリーが抜けていますが、これは落としても良いかなと思っています。

 

 

2019. 9. 9

  無料のウィルス対策ソフトが表示してくる「あなたのIPアドレスは丸見えです」という脅し文句に恐れをなして、ついにVPNセキュリティを導入してしまいました。しかしこれで、日本のラジオなどをネットで聞くことができるようになりました。

 

  昨日のDRMつきのPDFは、やはり簡単にはプリントできないのかなと思われます。解像度は落ちるのですが、スクリーン・ショットの画像からPDFつくるしかないようですね。

 

 

2019. 9. 8

  ボンピアーニ書店 Bompiani の有名な「西洋思想叢書」は、お世話になっているルネサンス学徒も多いことでしょう。アマゾンなどでも在庫切れで、中古市場にも出回っていないものも、ボンピアーニ書店のウェブサイトから直接に電子版がPDFで入手できることがわかりました。しかも値段が安い。これはお得です!

 

今日は、3000頁を超える2010年刊のフランチェスコ・ゾルツィ『世界の調和についてDe harmonia mundi (1525年) の羅伊見開き対訳を、10ユーロで入手しました。他にもたくさん買ってしまいそうな、危険な価格設定ですね。

 

  ただし、このPDFは特別な複製防止DRM)つきなので、Adobe Digital Edition というソフトなどを導入しないと閲覧することはできません。僕も初めてなので慣れていませんが、とりあえず文字検索マーカーの機能はあることがわかります。必要なところを印刷できる機能はないようです。

 

 

2019. 9. 7

  昨春の『身体の宇宙』展によせた一般向けエッセイ「獣帯人間」で触れたライシュの『哲学の真珠』(1503年)は、すべての学知を手ごろな一冊の書物に凝縮するという百科全書的な目標のもとに編纂されたもので、16世紀をとおして何度も再版され、ドイツを中心にヨーロッパ全体でベストセラーとなりました。内容としては、先生と生徒による対話篇となっています。どうやら、1599年にはイタリア語訳 Margarita filosofica も出されていたようですので、当時のヨーロッパにおける学問観自然観にアプロートしたいイタリア学徒は、ぜひチェックしてみてください。

 

  ちなみに、8から11までの英訳がクスカワさんらによって出されています。『縮約された自然哲学:ライシュの『哲学の真珠』の翻訳Andrew Cunningham & Sachiko Kusukawa, Natural Philosophy Epitomised: A Translation of Books 8-11 of Gregor Reisch’s Philosophical Pearl (1503) (Ashgate, 2010) です。いま手元にあるので、興味ある方はご連絡ください。

 

 

2019. 9. 6

  今日は遅めの始動だったのですが、コロンビア大学の図書館をはじめて利用してみることにしました。調べてあった2冊の本を探して借りだすことが目標です。図書館は10数階建てですが、ひとつの建物が内部で内核外核に分かれていて、内核が開架式の書庫になっており、各人が自分で本を探すのですが、書庫には入り口からだけ入れるようになっています。

 

まずはデスクで、今日が初めての利用なのだけれど、こういう本を探したいと司書のお兄さんに配架記号をみせて尋ねると、親切に書庫のなかに入って4階に行くように指示されました。内部エレヴェーターで4階まで上昇し、目的の棚をさがします。あっというまに目的の本を見つけだせました。

 

つづいて書庫の6階にいき、もうひとつの本も見つけだせました。エレヴェーターでデスクのあるところまで下りてきて、これら2冊の本を借りたいと依頼すると、IDカードをスキャンして本のバーコードもスキャンして終わりです。なんとも、あっけない終わり方に安心するとともに、ヨーロッパの各所の図書館で怖い目にあってきたことは、なんだったのか!?という気持ちになりました。

 

つぎの目標は、研究所にあるスキャナーで、借りだしてきた本をスキャンすることです。マシンになれるまで、なかなか大変でしたが、それでもなんとかスキャンすることができました。日本製のマシンなので、B4サイズがあり、見開きがA4をこえる大型本をスキャンするにはとれも便利です。最新式なのでしょうが、カメラが汚れているようで、薄い色の帯が出てしまうのが玉にキズです。

 

 

2019. 9. 5

  5時半起きのため、それほど良く眠れなかったのですが、今日最初の直通電車でニューヨークに向かっています。けっこう混んでいます。片道2時間かけて通勤している人もいるのでしょうね。ご苦労さまです。8時半に到着したあと、僕はいったん宿舎にもどり、身支度して10時半のアポにそなえる予定です。

 

  10時半に建物に入り、最上階のオフィスへ。そこで事務スタッフ陣の紹介をうけ、担当の方と書類の作成。そのあと、割りあてられたオフィスに入りました。11時半に、僕をふくむ今日着任した3人のフェローが学術スタッフ長と面談しました。15時半から、建物のなかの案内をうけました。もう今日は、これでお腹いっぱいという感じで17時前に宿舎にもどりました。

 

 

2019. 9. 4

  明日の準備をしています。

 

 

2019. 9. 3

  ゆるくスローな動きでいきます。

 

 

2019. 9. 2

  いったんBH本館にもどります。5日は、朝イチの直行電車でニューヨークに向かいます。

 

 

2019. 9. 1

  とりあえず、5日の仕事始めをまえに日常生活の基礎を整えています。

 

 

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