ごくごく個人的な「本」日記
2015年6月
2015. 6. 30 火
今日は、まず締め切りのせまっているメルマガの準備をします。そのあとに時間があれば索引拾いをしたいと思います。> なんとか、メルマガをドロップしました。今回は、2010年の米国ルネサンス学会で発表したけれど、論文化はしていないフェルネルの弟子ミゾーについての原稿です。題して、「ミゾーの『ウラニアとアスクレピオスの対話』にみる医学と占星術」です。
許可がおりましたので、BH ファンの皆さまに、『テクストの擁護者たち』 の扉頁のデザインを一足先にお披露目します。こちらです。もう、盛夏の出版が待ちきれませんね!> 久保田さんの校正リストが送られてきました。やはり、目が良いのでよく見えてます。素晴らしい。
2015. 6. 29 月
まずは午後にあるオンライン版のアリストテレス読書会のためにテクストを読み、担当部の簡単なレジメをつくりました。今日が最終回で、『生成消滅論』第2巻の第4章から第11章を読みます。終わってみると、なんとも感動的な気分にひたりました。僕だけではなかったと思います。普段は回線をすぐ止めてしまうのですが、今日はその後もすこし参加者の皆さんと歓談しました。
昨日からの作業のつづきとして、『テクストの擁護者たち』の第6章から第8章にあたる390頁までの索引拾いをしました。のこりは第9章の60頁ほどです。明日には、なんとかなるでしょう。
そろそろ次号のメルマガも準備しないといけません。今回は何にしましょうか?まだ内容を決めていません。
2015. 6. 28 日
『テクストの擁護者たち』 の最終作業として、人名の索引拾いをはじめました。がんばって序章から第5章の300頁までできました。文献一覧を抜かすと全体で470頁ほどあるので、これで半分は超えたことになります。あと丸1日ほど作業できれば、残りは消化できるかなと思っています。タイミングをあわせたかのように、不完全ですがアマゾンのカタログにもデータが入りはじめました。こちらです。ここまで来ると、だいぶ出版が近づいた感じがしますね。
2015. 6. 27 土
今日は、スカリゲル国際会議の2日目です。会場は小さめの部屋で、14人が座っていっぱいとなりました。最初の発表はレーン(スプルイト)によるもので、カルダーノとスカリゲルの著作がどのようにヴァティカンによって検閲されたのかを探るものでした。どちらかというと羅列という感じがありました。
つづいて、ウェルカム時代の旧友シモーネ(デ・アンゲリス)による発表で、ゴクレニウスにおけるスカリゲルの受容についてです。とくに霊魂論に焦点をあてるものでした。あまり過去に英語で出版や発表をしてないようで、ちょっと僕には聞きとりにくかったです。最後の発表は、アンドレアス(ブランク)によるもので、スペインのサンタクルスによるスカリゲルの発生論の批判です。サンタクルスによると、精液だけからすべての生体の高次の機能が生まれるようです。彼の問題意識は、唯物論的な霊魂の理解がすでにそこにあることのようです。
ランチのあとに、全体討論ということでクリストフが司会となって、まとめをしようとしましたが、話は出版物の形態(本にするか、雑誌の特集号にするか)に流れ、なかなかクリアカットな答えは出なかった感じです。3月におこなったユトレヒトの占星術の会議では、ESM の特集号でというふうにクリストフがもっていったので、議論の余地はあまりなかったのですが、今回は彼自身に迷いを感じました。
総評としては、クニ君のイントロと発表、最後のまとめが他の発表者より光っていました。とくに僕は、イントロやまとめが苦手なので感心しました。立派、立派。本来なら、こういう感じであと3〜4年ほど海外サーキットの荒波でもまれてこそ、世界の第一線級の研究者となるのでしょう。これからというところで帰ってしまうのは、個人的には残念なのですが、そこは彼の選択です。僕の口出しする幕ではありません。がんばってください。
2015. 6. 26 金
今日は、クニ君が主催する国際会議 『スカリゲルと16世紀の自然哲学』 Julius
Caesar Scaliger and Sixteenth-Century Natural Philosophy の一日目です。9時半からはじまります。さまざまな理由から発表者が最初の計画の9人から6人(1人はペーパーだけ送ってくれたようです)に減ってしまいましたが、こればかりはコントロールできないので仕方ないのでしょう。
まずはクニ君の挨拶と会議の趣旨の説明です。ユーモアを交えたインテリジェントなもので、なかなか良かったと思います。つづいて最初の発表者は、オックスフォード大学のイーン・マクリーンです。話はこれまでのスカリゲル研究の再考からはじまりました。そして、カルダーノとスカリゲルの論争の話に入っていきました。エミーさんの本ですこし慣れているので、話についていけたかなという感じですね。
さて、二番目はギド(ジリオー二)の発表です。アヴェロエスの知性論の影響をカルダーノとスカルゲルに見ていこうという発表です。基本的には、ギドなりに深いところに入っていきますが、まだまだ伝統的な知性論の議論に規定されている感じがしました。最後はスピノザで話が閉じられました。アレクサンダーのとり扱いについて質問しましたが、僕の真意はわからなかったようで、ちょっと議論がかみ合いませんでした。
ランチの後の最初の発表は、クニ君でした。世界霊魂と知性論の関係の話で、良くできたものだったと思います。すくなくとも、ゲストたちはお世辞ではなく、彼の力をしっかりと認識したでしょう。そこではアレクサンダーの知られざる役割がしっかり語られていて、僕のギドへの質問もすこしはメイク・センスするようになったと思います。発表の後の休憩時にクニ君と話したのは、BH の周辺で議論していることは世界の最先端のさらに先をいっているので、なかなかすぐには理解されないね、ということでした。
最後はスペインのカルダーノ研究者ヴァルヴェルデのもので、本人は欠席だったのでクリストフが代読しました。プロティノスとアヴィセンナの影響を見るもので、他の人にはそれほどアピールしなかったのかもしれませんが、個人的には興味ぶかいものでした。
2015. 6. 25 木
オランダに向かう電車のなかで、国際シンポジウムの招聘ゲストについての書類づくりをし、分らない点を各ゲストに照会しました。しかし、電車のなかに無料 WiFi があるって、やっぱり革命的なことだと思います。
今年11月に、アメリカ科学史学会がサンフランシスコでおこなわれます。そこに提案していたパネル企画 「初期近代科学における占星術のマージナル化」 が採択されました。やった!11月21日(土)の16‐18時という枠です。すでに3日目でグランド・フィナーレ直前ということで、疲れている人も多い時間帯ですが、テーマ的にも話題となるでしょう。
2015. 6. 24 水
ついに、『テクストの擁護者たち』 の第2ゲラの第9章を読み終わりました。ふう。本当に、校正というのは胆力を試される作業です。あとは、福西さんと久保田さんのリストを待ちます。統一リストを7月初めに出版社にもどして校正は終了し、そのあと10日くらいで索引をつくります。人名索引用に頁数をひろう作業に参加したい人は、ぜひともご連絡ください。ネコの借りたいと思っています。
8月下旬におこなわれる方向で調整している
『テクストの擁護者たち』 の出版記念会の口上も、ほぼきまりました。
2015. 6. 23 火
今日は、『テクストの擁護者たち』 のゲラの第4章を読みました。これは長くて、難解な章なのですが、それなりにスラスラと読めるようになったと思います。
今夏のイヴェントの仕上げとして、8月28日(土)か29日に、北海道の吟遊 K さんと、じわ@古楽かふぇさんを交えてトーク・イヴェントをおこなう方向で調整中です。今日になって急に話が進んだものですが、昇天するほど楽しい会にしますので、ご期待を!
2015. 6. 22 月
朝から、『テクストの擁護者たち』 のゲラの第7章を読みました。つぎに、お昼過ぎからアリストテレス読書会、そして夕方にきた急ぎのテクストのチェックをして、クレアにプルーフ・リーディングしてもらうために送りだしました。難しかった!今日は息つく暇がなかった感じです。
国際シンポジウムの準備も進んでいます。自分たちのメモ用に、チェック項目をあげておきます。
宿舎
昼食(土曜) 青山の弁当 19名
昼食(日曜) 青山の弁当 19名
ディナー(土曜) 『?』 20名?
ディナー(日曜) 『チャオ・ハノイ』 20名 予約済み
2015. 6. 21 日
曇天、夏なのに寒いです!ヒーターを入れるか迷ってます。今日も、『テクストの擁護者たち』 のゲラを読みつづけることを予定しています。午後になったら、天候はだいぶ回復しました。やり易いところからと思い、第3章、第5章、第6章、第8章を読みました。まだまだ、あっと驚くような凡ミスがあるのですよね。残りは第4章、第7章、第9章です。
明日は20時から、オンライン版のアリストテレス読書会があります。『生成消滅論』の第1巻第8章から第2巻第3章までを読みます。
2015. 6. 20 土
7月1日まで残りの10日間で、もう一度 『テクストの擁護者たち』 の第2ゲラを読みとおすことにして、水曜日に序章が読めたので、今日は第1章と第2章を読みました。
新宿のゴールデン街にあるオシャレ・スポット 『クレマスター』 で、トーク・イヴェントを8月1日(土)の19時からおこないます。ついに今日は専用のイヴェント頁をつくりました。アーティストでモデルの斉藤ハンナさんをはじめとするゲストを迎え、BHファンに感謝をこめてアット・ホームな会にします。参加費は2000円で1ドリンク付き。12名限定ですので、お早めに僕に連絡して予約してください!
7月18・19日の国際シンポジウム 『ルネサンス人文主義とキリシタンの世紀』 のためのポスター案があがってきましたので、お披露目いたします。どうですか?
2015. 6. 19 金
昨日の作業のつづきをおこなっています。昨晩ネットにつなげなくて、チェックできなかったデータを調べています。>
午後にはコメントをつけて著者に返しました。2週間くらいで戻してくれると嬉しいです。
2015. 6. 18 木
今日は朝10時から夜3時くらいまで断続的にずっと、Y 計画から一つの章の編集をしていました。第10章までの8章分あります。最初の3分の2は大きな問題はありません。ただ末尾の議論が僕にはわかりませんでした。全体的には、脚注の書式がもう少しシリーズで採用しているものにしたがっていると、もっと作業は容易なのだとは思います。明日の午前中に、細かい部分をもう一度チェックして著者に返そうと思います。
2015. 6. 17 水
オランダに移動する日です。オフィスに着たら、ミゲル(グラナダ)がきていました。そうでした今週は1週間ほどゲストとしてナイメーヘンに滞在するようで、僕のオフィスの空いてる机をつかっています。今日はそのあと、セミナー『人間とコスモス』に参加してくれた学生君たちの最終ペーパーを読みました。アイデアがピカイチなもの、混迷としているもの、いろいろです。これから成績をつけて学生課に提出します。
新宿のゴールデン街にある 『クレマスター』 というオシャレ・スポットで、トーク・イヴェントを、8月1日(土)の19時から21時までおこなう方向で調整中です。参加費は2000円で1ドリンク付き。BHファンに感謝をこめて、オフ会的にアット・ホームなものを予定しています。
2015. 6. 16 火
話題の【アウラ・ロコ】@京都を主宰するアクセサリー作家の富永大士さんに、BH のために特製アクセサリーをデザインしてもらうことになりました。昔からの BH の大ファンだということで、2013年夏のダレル・ラトキン博士の大阪大学での講演会にも駆けつけてくれました。まずデザインのもとになるアイデアやソース画像を募集します。最終デザインは、今秋にはお披露目できるのではないでしょうか?皆さん、よろしく!
今年末に、初期近代における植物についてのワークショップをやるので、「アイデアをくれ」といわれました。あまりにあっけらかんとしているので見事です。普通だったら、あなたを招待したいとか、アドヴァイザーになってくれとか、いろいろアプローチの仕方はあるじゃないですか!?別に偉そうに振る舞うつもりはないですが、モノには表現の仕方というものもありましょうに。
2015. 6. 15 月
ベルリンのテレジオ会議からの論集 『ルネサンスにおけるテレジオ、科学、医学』 Telesio, the Sciences and Medicine in the Renaissance (仮題)がオブスキュアな出版社から多言語で出るなら、今回は寄稿しないつもりでいましたが、どうやら全体を英語にしてブリル書店から出すことを選んだようです。これは良い選択。ただ、ブリルからは僕の第2著作や論文を4本すでに出しているので、どうしましょうか?締め切りは12月15日だそうです。ちょっと仮題が良くない気もしますが、そこはまだ変わるでしょう。
13時(日本時間の20時)から、アリストテレス読書会(オンライン版)の第2回目をおこないました。第1巻の第4章から第7章まで、なかなか難しい章がつづく難所でしたが、このあとは楽になることを期待します。しかし、女性陣の活躍が素晴らしいですね。来週6月22日(月)の第3回は、第1巻の第8章から第2巻の第3章までを読みます。いよいよ話の核心へと入っていきます。
つづいて15時半に、エリザベスが BH 本館にきました。2週間前にもらった博論のセヴェリヌスについての章について、18時まで2時間のあいだ1点ずつ気がついたことをコメントしました。これは第2部の第1章となるのですが、第1部の3章分よりも、ずいぶんナラティヴが良くなっています。前回の僕のコメントをうけて、気をつけたとは本人の弁。この向上心が良いですね。ただ、自信のなさからか、核心の部分で自分の議論の新しい&独創的な部分を説明するのが弱すぎます。いわれなければ、僕でさえ話の肝を見逃してしまうところでした。次回のリバヴィウスについての章では、この弱点の克服とイントロで課題と目標をしっかりと提示することを課題としました。彼女ならやってくれるでしょう。期待しています。
2015. 6. 14 日
午前中に、まやと計画のための書類の調整をおこない、そのままの会話の流れから魅力的な本のアイデアが生まれました。200頁前後の小著でしょうが、入手しやすくキラリと光る一冊となります。あとはご本人次第です。本腰をいれれば1年で原稿はカタチになると思います。そのあとの出版の流れで余裕をとって、もう1年と。
7月末か8月初めに、新宿のゴールデン街のアート系のオシャレ・スポットで、知的興奮にみちたトークショーができないか探りを入れています。10名限定の秘密会です。まずは会場の料金と空いているかを確認したいと思っています。
2015. 6. 13 土
今日は午前中に、 『テクストの擁護者たち』 の第2ゲラのための校正指示リストをつくりました。あとは、落ちついて読みとおす必要があります。午後はまやと計画のための書類作成に専念します。> 思ったよりも書類に苦戦しつつ、それなりのカタチになりました。
JARS がお送りする国際シンポジウム 『ルネサンス人文主義とキリシタンの世紀』 も、プログラムとポスターの製作がすすんでいます。もうすぐお披露目できると思います。
2015. 6. 12 金
8月末に開催する方向で調整中の『テクストの擁護者たち』の出版記念会では、トニーの作品を愛する女性ゲストも迎えて、訳者の福西さんとトークをおこなう予定です。トニー流のテクストの読み方、選び方、読書や研究の進め方、翻訳の裏話など、まったく新しい歴史の世界が見えてくる、ためになる&楽しい会にできたら良いなと思っています。乞うご期待!
今日から明日にかけて、まやと計画の書類づくりをします。たたき台はできているので、あとは型にはめるだけです。スピリットのある国際ゲストを3人ほど加えます。> ちょっとできませんでした。すいません。新規まき直しで明日がんばります。
来月7月の各種イヴェントの日程をわかる範囲で書いておきます。どれもBHファンは必見です。
7月17日(金) 錬金術史の世界的な研究者ディディエ・カーン博士(パリ大学)の講演会@立教大学 18:30-20:00
7月18日(土) 国際シンポ 『ルネサンス人文主義とキリシタンの世紀』 (西欧編)4セッション、8本の発表があります。占星術・キミア
7月19日(日) 国際シンポ 『ルネサンス人文主義とキリシタンの世紀』 (日本篇)4セッション、8本の発表があります。
2015. 6. 11 木
今日は、『テクストの擁護者たち』の第2ゲラの校正をおこないました。基本的には、最初の校正指示がしっかりと反映されているかチェックしたのですが、数か所をのぞいて大丈夫なようです。520頁の本で、これは少ない方ではないでしょうか?明日の朝は別の書類づくりをし、午後はリェージュに帰りますので、リストづくりは週末におこなおうと思います。
2015. 6. 10 水
あっという間に、『テクストの擁護者たち』の第2ゲラがきました。7月3日までに校正をしないといけませんが、今回はそれほど大変ではないだろうと祈ります。早速のところプリント・アウトしました。それから値段の案もきました。ここは思案のしどころです。>
幾人かに相談しましたが、僕と考えは同じです。これが正しい選択なのでしょう。
2015. 6. 9 火
7月2日から3日にアムステルダムの学術アカデミーで、うちの研究所の主催による霊魂論についての国際会議が開かれます。あまり先進性が感じられる企画ではなく、それほど気分が乗らないのですが、2泊のホテル代を出してくれることになってしまったので、仕方なく参加します。2日には学科の年度末パーティが予定されていて、そちらに参加する方が良かったのですが。
2011年のケンブリッジでの国際会議をもとにした、新しいキミアについての論集がシカゴ大学出版から出されることになっています。僕も寄稿しているのですが、その論考のために要旨を書かないといけないことになっています。2月に依頼されたのですが、すっかり忘れていました。会議のときのものを取りだし、論考で加えた分析を考慮して急いで加筆しました。クレアにプルーフ・リーディングをしてもらって、なんとか明日には提出できるかと思います。フランス語を読めない人々には、僕はキミアの歴史研究におけるメイン・ストリームの作品がないようにも誤解されていますので、この作品ですこしは状況が良くなるかもしれません。
最後に、ついに明日に締め切りが迫っていたので、ルネサンス学会に最後のダブル・パネル「パラケルススをめぐる錬金術と偽書」を応募しました。ディディエやアマデオ君をふくむ6本の発表からなる、蜜の滴るような半日のゴージャスなパネルです。
2015. 6. 8 月
今日は昼すぎ(日本時間の20時)から、第1回目のアリストテレス読書会(オンライン版)がありました。初心者セミナー 『科学革命を読む』で、いかにアリストテレスが重要であるかを学んだからだと思いますが、とっつきにくい『生成消滅論』におけるアリストテレスの哲学的な議論に、皆さん果敢にアタックしていたと思います。本枠には女性4人をふくむ8名が入り、オブザーヴァ枠にも多くの人が入ったと思います。終了後に、とても楽しかったという声をたくさんいただきました。楽しく学ぶって大事なことですよね!
以前から世話になっている地質学史懇話会のために、アカデミアにアカウントを開設しました。英文ニューズレーターの第1号(1999年)から最新17号(2015年)、そして邦文の『懇話会会報』の第40号(2013-1)から第43号(2014-2)までが、無料でダウンロードできます。日本にはたくさんの研究会や学会があると思うのですが、アカデミアにアカウントをもっているところは、まだほとんどないのではないでしょうか?
2015. 6. 7 日
オンラインによるアリストテレス読書会は、明日8日(月)の20時からです。『生成消滅論』の第1巻の第1章から第3章まで読みます。全体をとおしてチェックした訳ではありませんが、岩波書店の旧訳(1968年)にくらべ、京大の西洋古典叢書の新訳の(2012年)の方が日本語として格段に読みやすくなっている気がします。岩波の方の新訳(2013年)は手元にないのでわかりません。
しかし、かの有名な19世紀のベルリン・アカデミーで現代の標準となる校訂版をつくった専門的な文献学者たちよりも、文献学的にはアマチュア・レヴェルの16世紀の哲学者テレジオの読みの方が正確だったりします。これは驚きです。
2015. 6. 6 土
今日は、『テクストの擁護者たち』 にでてくる人名の欧語のつづりと生没年の再チェックを第5章から第9章までおこないました。すでに先月アメリカにいるときに序章と第1章のチェックは済んでいま。第2章からは福西さんがやっています。これらをまとめて、第2ゲラの校正のときに取りこみます。
ついに一時帰国のための航空券を入手しました。自分のメモ用に書いておきます。あとは、パリまでの新幹線を予約すればOKです。
07月13日(月) パリ 23:30 - 16:20 (翌14日) 羽田
09月03日(木) 羽田 22:55 - 04:30 (翌04日) パリ
2015. 6. 5 金
昨日から 『テクストの擁護者たち』 の索引のための人名リストを作成しはじめました。まずは、原著にある人名索引をもとに邦訳テクストで採用した表記にあわせる作業です。午前中から夜2時までの突貫工事でほぼできました。ただし、原著の索引はひろっていない人名もかなりあるので、まだまだテクストを見ながら増補しないといけないでしょう。週末におこないます。
デインとディディエの要旨もきたので、これで5本が揃いました。ビルは忙しいのかアイデアが出ないのか、彼が間にあわない場合は僕が発表します。それで6本でダブルのパネルです。ギリギリまで待って、この週末に判断します。
2015. 6. 4 木
ルネサンス学会にパネル企画「コメニウスとその影響」というパネルを提出しました。これは、コメニウスウの祖国チェコのオロムス大学にあるルネサンス研究所との共同企画で、個人の科研費をとったばかりのヨシ君も参戦します。偽パラケルススについてのダブル・パネルの方は、あと2名の要旨が届くの待っています。最終的な締め切りは6月10日ですが、今週中にはなんとかなることを期待しています。
2015. 6. 3 水
今日はオランダのオフィスに向かいます。出発直前に12月に某所でシンポジウムをする資金が出たと知らせを受けました。これは喜ばしいことです。着実に成果を出して行けばいいと思います。チームの皆さんと、細かい相談を移動中にしました。
オフィスについてからはベルリンの旅費の払い戻しの手続きの書類をつくりました。そして博論生エレナの第4章の残り半分を読みました。背景的な外堀を埋めるのは上手いのですが、テクストの分析というものがまったくできず、これまでずっとダメ出しが続いたわけですが、この半年でずいぶんと成長が見られます。細かい点をのぞいて、ほとんど問題はありませんでした。ただ、僕にいわせれば非常に興味ぶかい点が、たったの数行でサラッと流されていたのは、もったいないと思います。
エリザベトから、催促してもなかなか出てこなかった博論の1章が送られてきました。これがなんとビッシリと60頁の大作です。6月は授業も終わり、旅行もないので比較的に時間があります。じっくり見ようと思います。
移動と帰りの時間で、来週からスタートする読書会のためにアリストテレスの『生成消滅論』の第1巻の第1章から第3章まで読んでみました。なかなかどうして、つかみどころのないテクストです。プリント・アウトした方が良さそうですね。
2015. 6. 2 火
記述が一日分先行しています。
初心者セミナー 『科学革命を読む』の感動の最終回「科学の世界を組みたてる」は、驚くほどの盛り上がりでした。あまりの質問の多さに、すべてを拾いきれませんでした。終了後、参加者の方々から口々に、本当に楽しくて勉強になるセミナーだったといわれました。ありがたいことです。関連ツイートをこちらにまとめました。
『テクストの擁護者たち』の方は、オビ文および宣伝文もついに決定しました。これから僕は、索引用の人名リストをつくります。
国際シンポジウムの招聘ゲストのために航空券の手配をはじめました。この作業を2〜3月前にできれば費用を大幅に圧縮できるのですが、いかんせん日本はビジネスでの意思決定は遅いですね。
2015. 6. 1 月
記述が一日先行しますが、ご容赦を。
来年3月にボストンでおこなわれるルネサンス学会の準備をしています。今日は、ついにキリシタンの世紀のパネル企画を応募しました。これでひとつ目が完了です。あとは、偽パラケルススについてのダブル・セッション、そしてコメニウスです。
『テクストの擁護者たち』のカヴァ案があがってきました。まだ一般にはお披露目できないのですが、意見を聞いたデザインにたいするセンスの良い人たちの反応は大好評です。> 気がついた点をリスト・アップして担当の方に伝えました。