[rudolf2:53] Harantの文献 皆様こんばんは。またハラントです。ハラントを扱った文献に関し、手元に昔作ったメモがありますので列挙してみます。 まず、ハラントのフルネームは Krystof Harant z
Polzic a Bezdruzic です。 先に触れた巡礼記の正式な題名は、Cesta z Kralovstvi
Ceskeho do Benatek, odtud do zeme Svete, zeme Judske a dale do Egypta, a
potom na horu Oreb, Sinai a Sv. Kateriny v Puste Arabii (ボヘミア王国からヴェネツィアへ、そこから聖地、ユダヤの地、さらにエジプトへ、続いてオリーブ山、シナイ半島、荒野のアラビアにある聖カテリーナ教会への道程)原本は1608年にVeleslavin
一族の出版所から出版されていますが、1854年にチェコ民族文化協会から出版された版が定本のようです。 音楽作品では古いLPがあって、"Missa quinis
vocibus super Dolorosi martyr"(「悲しき苦しみ」による5声のミサ) Josef Veselka指揮、Czech Singers' Chorus演奏、Supraphon,
1963 Jiri Berkovecによる、図版(Egidius Sadelerによるハラントの銅版画肖像、「巡礼記」の1ページなど)入りの充実した解説がついています。 同じ曲のCDもあります。Jan Rozehnal指揮、Camerata
Bratislava演奏、Slovart Music, 1996 論文では、Rudolph Quoika,
"Christoph Harant von Polschitz und seine Zeit, ein Kapitel aus der boehmischen
Musikgeschichte der Rennaissance", Die Musikforschung, 1954/4 その他、R. Quoika, Ceskoslovensky
hudebni slovnik, Praha, 1963 (チェコスロヴァキア音楽事典) J. Racek, "Krystof Harant z Polzic a jeho
doba", Brno, 1972 (クリシュトフ・ハラントと彼の時代) Z. Nejedly, "Krystof Harant z Polzic",
Praha, 1921 この著者は1905年に上記のミサ曲の楽譜を発掘し、訳譜・出版した音楽学者です。 J. B. Capek, "Osobnost a dilo Krystofa
Haranta", Zpravy Bertramky, 1964/1-8 (クリシュトフ・ハラントの人物と業績) があります。 木村達郎 |
[rudolf2:54] 移行状況&Tシャツ計画のその後 ヘルメス通信参加の皆様 新ヘルメス通信への登録替えを行っていた方々、ありがとうございます。おかげさまで、移行作業は、順調に進んでいます。 まだの方は、あと3週間しかありませんので、お急ぎ下さい。 http://www.freeml.com/ctrl/html/JoinForm/bibliohermes@freeml.com ゲスト・ユーザー登録にメアドを入れて、送られてくる確認メールにある認証番号を指定のマスメに入れるだけでOKです(完了サインの出る頁の下方のアンケートは無視してください)。 また、旧ヘルメス通信の方がまだ登録数が多いので、こちらに流しますが、以前に御紹介したBHの特製Tシャツ案の頁が設置されました。 http://members.tripod.co.jp/rosaeglanteria/T-shirts.html 既に申し込んでいる人以外のさらなる参加をお待ちします。直接、係りの南さんまでメールしてください。 ひらい@BH |
[rudolf2:55] ルドルフ研究専門誌 ルドルフ通信参加の皆さま ルドルフ研究専門誌 Studia Rudolphina というものが、最近出されたようです。専用ウェブ頁もありますが、今はチェコ語だけの説明です。http://www.udu.cas.cz/rudolphina/index.htmlということで、木村さん、出番です。かいつまんで、簡単な説明していただくと嬉しいです。 ひらい@ロンドン |
ルドルフ通信参加の皆様 > ルドルフ研究専門誌 Studia Rudolphina というものが、最近出されたようです。 > 専用ウェブ頁もありますが、今はチェコ語だけの説明です。 というわけで、かいつまんで説明します。 Studia Rudolphiana は、チェコアカデミーの美術史研究所が開いたルドルフ時代の芸術・文化研究のための学術文献センターで、その研究専門誌も
Studia Rudolphiana ということです。アカデミーの美術史研究所は、1960年代からルドルフ研究の環境を整える作業を進めていて、5回ほど国際会議を開いたり、おなじみの「1600年頃のプラハ」展、「ルドルフ二世とプラハ」展に参加したりしていました。 そして「ルドルフ二世とプラハ」展の時の国際会議が閉幕する時に、ルドルフについての伝統的な研究から、最新の研究にいたるまで、世界に広く情報を発信していくためにこのセンターを開設することが宣言されました。また、この会議での寄稿は 以前に紹介した Konecny (ed.) RudolfII,
Prague and the world. にまとめられています。 センターでは、図書館(美術史研究所のかセンター独自のがあるのか分かりません)で体系的にテーマに沿って文献が探せるほか、コンピュータのデータベースも作っているそうで、作品や人名で文献や美術作品自体についても調べられるようになるそう です。これは、ありがたいシステムだと思います。さらに将来的には、講義やゼミという形でルドルフの研究者が発表できる機会が与えられるだろうと書かれてます。もちろん発表者も聴講者もチェコ人外国人問わず、です。 学術誌については、センターの活動及び新しい研究動向について、とのみ書かれていて、Bulletin のところも表紙しか見れません。手に入るか調べてみたいと思います。 木村 さやか |