パリの Chrysopoeia の活動
クリソペア、第5巻
vol.5. 1992-1996年 848pp. + index, Price 295FF.
「大巻」主義がきわまった感じの850ページ。4年分の内容となりました。良いものが全く無い年があったり、良いものが集まりすぎる年があったり、と毎年の刊行は難しいのかもしれません。
Sylvain Matton,
”Alchimie et stoïcisme : a propos de récentes recherches.” pp. 5-144.
錬金術とストア哲学の関係について
Antoine Calvet, ”Le Tractatus parabolicus
du pseudo-Arnaud de Villeneuve." pp. 145-171.
上記紹介の偽アルノー研究の現在の第一人者。
Pierre-Yve Badel, "Lectures alchimiques du Roman de la
Rose." pp.173-190.
『ロマン・ドゥ・ラ・ローズ』錬金術的な読み方の伝統の歴史について
Letitia Pierozzi & Jean-Marc Mandosio, "L'interprétation
alchimique de deux travaux d'Hercule dans le De magia naturali de Lefèvre
d'Etaples." pp. 191-264.
ル・フェーブル・デタープルの『自然魔術について』におけるヘラクレスの2つの所業の錬金術的解釈について
Joachim Telle, "Remarques sur le Rosarium philosophorum."
pp. 265-320.
中世末期の錬金術の古典中の古典『哲学者の薔薇園』について。「超」重要基本文献。
Didier Kahn, "Recherches sur
l'alchimie française des XVe, XVe et XVIIe siècles." pp. 321-452.
15、16、17世紀のフランスの錬金術文献に関するいくつかの新論文を集合させています。
Eugène Olivier, "Bernard G. Penot (Du Port), médecin
et alchimiste (1519-1617)." pp. 571-667.
16世紀末に錬金術文献の編者として活躍した謎の人物のペノの正体に迫る大作にして埋もれていた遺作(著者は1955年没)。
Claude Gagnon, "Isaac Newton lecteur de Nicolas Flamel."
pp. 733-738.
いかにニュートンがフランスは中世期の伝説的錬金術師ニコラ・フラメルの文書を読んでいたかについて。この人は、フラメル研究の第一人者。いつか特集しましょう。