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ごくごく個人的な「本」日記

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20196

 

2019. 6. 30

  今日はスローな動きでいきます。

 

 

2019. 6. 29

  次号のメルマガの原稿を推敲して、ドロップしました。今回は、前回にひきつづき新作論文「ルネサンスにおける世界霊魂(アニマ・ムンディ)」の後半を翻訳しました。このテーマは僕にとって非常に大事なもので、長年にわたって温めてきたものですが、なかなか思いきって歩を踏みだせないでいました。今回の寄稿依頼によって、背中をポンとおされたかたちです。配信は72になります。どうぞお楽しみに!

 

 

2019. 6. 28

  そろそろメルマガの準備をしないといけません。今回は、アニマ・ムンディ論文の後半(ブルーノ、カンパネッラ、リプシウス)となります。それからBH内にも世界霊魂についての専用頁を開設しないといけないでしょうね。

 

 

2019. 6. 27

  ジェイムスのコメントについて簡単に対応できる部分は、昨日の作業で論文にとりこみました。そのままでは対応できない幾つかの部分は、彼の勘違いなどによるものなので、それらについての応答をコメントに書き込みました。要旨やキーワードといった残りのアイテムと一緒に送りだします。

 

 

2019. 6. 26

  今日は、昨日届いたジェイムスのコメントを見ながら、いろいろ原稿を微調整しています。ルネサンス研究者には自明なことも、多くの人がすぐに分からない場合もあるので、役に立ちます。彼はプロティノス学者で、アリストテレスストア派にも詳しいようですが、イアンブリコスなどの後期の新プラトン主義者や『カルデア人の神託』などに見られる奇妙なアイデア群には疎いのかも知れません。

 

フィチーノはその流れにあり、異なるものを類比でつないでいく傾向があるので、議論にある A=B というものを、そのまま字義どおりに理解しない方が良い場合も多いのです。たとえば、彼が「精気は天界的な火」と主張したとして、天界のものが地上にもあるのが分からないと言われても、困ってしまいます。天界は字義どおりではなく、詩的な表現だと理解した方が良いでしょう。

 

 

2019. 6. 25

  1月に『機関精神史』から受けたインタヴューの文字起こし原稿に、先々週から断続的に手を入れていたのですが、こちらも切りがないので、この辺りでお返したいと思います。

 

  先週に提出した新作論文「ルネサンスにおける世界霊魂」の原稿にたいするコメントが、世界的なプロティノス学者でもある、編者のジェイムスから帰ってきました。もう読んだのですね!? 細かい部分はゆっくりと吟味するとしましょう。とりあえず、多分にお世辞でしょうが、彼の嬉しい言葉をがんばった自分へのご褒美として、ここに引用しておきます:

 

“I really enjoyed reading your chapter and I think it will be a great addition to the volume! Thanks again for all the hard work. I’m really happy to have this in the volume!”

 

 

2019. 6. 24

  今日はスローな動きでいきます。

 

 

2019. 6. 23

  ファイルを移動した関係で、BHのファイル群にも不具合が起きていないか、気になっています。いまのところ基本的に、この頁のみの更新なので、ここでリンク切れを見つけた方は、お知らせください。すぐに直します。

 

 

2019. 6. 22

  すこし夏らしい気候のところにきました。オックスフォード原稿のための要旨キーワード文献表を準備しています。週明けに提出する予定です。

 

 

2019. 6. 21

  あまりにPA(ペンシルヴァニア)の天気が悪いので、23日のあいだ海辺に脱出します。スローな動きになります。

 

 

2019. 6. 20

  マシンのバッテリー交換をしたのを良い機会に、データの整理をはじめました。基本的には、容量がかぎられているウィンドーズ側に入れていたドロップボックスを余裕があるマック側に移して、いろいろファイルを移動しています。

 

 

2019. 6. 19

  とりえず、原稿の本体を論集編者の James Wilberding に提出しました。今回の論文では、プロティノスがカギとなりますので、世界的なプロティノス学者に、まず原稿を読んでもらえることは嬉しいですね。あと数日で、要旨とキーワード、文献表のためのマテリアル、そして著者紹介を提出しないといけません。ふう。

 

  今日の夕方に、バッテリーを交換するためにアップル・ストアにマシンを預けます。明日の昼まで動けません。

 

 

2019. 6. 18

  昨日の書式指定をみていて気がついたことに、オックスフォード大学出版では、中世、ルネサンス、宗教改革、啓蒙などの時代区分を大文字化しないということです。つまり middle agesrenaissancereformationenlightenment になるということです。これは、けっこう驚きました。この点については、哲学よりも歴史学で議論が進んでいるということです。

 

 

2019. 6. 17

  いまごろになって、論集の書式指定が届きました。もらったかどうか、ずっと不確かでした。内容をチェックしてますが、最初からシカゴ方式にしてありますので、おそらく問題ないでしょう。図版やアルファベット以外の文字も使ってないですし、それほど気にする部分はないような気がします。

 

 

2019. 6. 16

  今日は、スローな動きでいきます。

 

 

2019. 6. 15

  マシンに電源ケーブルをつけないで庭にでて作業していると、バッテリーの低下を知らせる警告がないまま、いきなりシャットダウンすることが何回かつづけて起こりました。変だなと思って、ツイッターで疑問を投げかけたら、それを見たルー君が僕のマシンの調子を診断してくれました。どうやら、緊急でバッテリーを入れかえないといけないようです。

 

 アップル・ストアに1時間半後で予約を入れて、専門家に診断してもらいました。バッテリーの状態をあらわすチャートは真っ赤となり、危険な領域に入っているようです。すぐに交換することになりました。しかし週末で混んでいるので、週明けに連絡をもらえることになりました。約130ドルかかるようです。

 

 

2019. 6. 14

  なかなか連絡がこないので焦りはじめていましたが、ニューヨークからアパートのオファーがきました。来季に世話になるコロンビア大学の研究所イタリアン・アカデミーの近所です。内装の写真はありませんが、迷っていても仕方ないということで即決。月2000ドルですが、マンハッタンでの立地も良くて、大きめですので、皆さんも遊びに来てくださいね!BHファンは大歓迎ですよ。

 

 

2019. 6. 13

  『機関精神史』から1月に受けたインタヴューの文字起こしがきました。しっかりと会話をひろってくれてますが、これだけ読んでも、じつは意味が分からないところが多いので、手を入れています。それから言葉の丁寧さをくわえています。

 

 

2019. 6. 12

  昨日ちょっとプライヴェート版のブログにさらっと書いた「いんぴりよ」という記事が、自分なりに気に入っているので、もうちょっと中世・ルネサンスのヨーロッパの伝統を掘りさげた一般向けの記事にできたら良いなと思っています。

 

 

2019. 6. 11

  21時から『ルネサンス・バロックのブックガイド』についてのオンライン読書会を開催しました。皆さん、楽しんでいただけたかと思います。そのなかで、このブックガイドの作業をとおして「僕は澁澤龍彦と仲直りをした」という衝撃の告白をしました。

 

  古代から初期近代の植物にかんする国際会議がフランスのブザンソンで開催されるそうで、発表のために招待されました。ただし10月ということで、11月にはドイツのHABでの錬金術についての国際会議に参加するので、短期間に2つは無理なので断ることにしました。

 

 

2019. 6. 10

  まだプルーフ・リーディングがつづいています。

 

 

2019. 6. 9

  ほぼできあがった原稿をプルーフ・リーディングしてもらっています。

 

 

2019. 6. 8

  なんとか火事場の作業で、ピンチを脱しました。ラテン語とイタリア語の原文はありませんが、もとの議論を大幅に改編することなく、要らない枝葉末節を削りとることで、なんとかギリギリの8000におさめました。ふう。

 

 

2019. 6. 7

  これでほとんど完璧だというところまで到達し、8000の上限にたいしても大丈夫だと思っていたのですが、あれれ!?文字数カウントのチェックボックスに注がふくまれていません。こればマズイと思いつつ、おそるおそる調べてみると、案の定の11000となっています。ああ、これはショックです!急いで注内のラテン語とイタリア語を切ったのですが、それでも10000を切ったところです。

 

いろいろ思案した挙句、議論は大幅に短くできないので、2次文献を大幅に切り込む羽目になりました。その後もいろいろ工夫して、なんとか8000まで落としました。しかし、なんという初歩的なミスでしょう。これで議論のバランスが崩れていないかチェックするために、もう一日ほど必要となりました。

 

 

2019. 6. 6

  総仕上げのために、紙にプリントアウトして全体のバランスや、引用のためのラテン語イタリア語をチェックしました。問題に思っていた点はほとんど潰せたので、あともう一回とおして読みなおしてからプルーフ・リーディングしてもらいます。

 

 

2019. 9. 5

  『ブックガイド』にも寄稿していただいた中西さんのお薦めをうけて、527に注文していた本が発送の知らせのないまま、昨日パリから届きました。ちょうど1週間です。本体36ユーロに送料20ユーロがかかりましたが、オシゴトで必要ですので仕方ありません。とうとう僕自身も、Cerf 書店の Sources Chrétiennes シリーズの一冊を入手することになりました。以前にも書きましたが、ルーヴァン大学の神学部図書館には全巻が揃っているので、ベルギーにいるときはそこで閲覧すれば良かったのです。

 

  味気のない質素な表紙の本で、1985に出版された教父キュリロスの『ユリアノス反駁』の第1巻です。ギリシア語と仏語の見開き対訳で、第1書と第2書が収録されています。ミーニュ版にない章立ての区別は、この版から始まったのですかね?どこにも説明がありません。

 

 

2019. 9. 4

  教父キュリロスの不思議なところは、他では入手できないポルピュリオスヘルメスの断片を記録しているところです。ルネサンス期のステウコは、そういうことからキュリロスの証言を利用します。そして気がついたのですが、キュリロスに注目するモレスキーニをはじめとする文献学者たちもステウコに言及するという、ナイスな往還がなりたっています。それだけでも興味ぶかいのですが、もっとスゴイことも発見してしまったので、ますますステウコ熱が僕のなかで高まっています。

 

  ただ残念なのは、夏から冬にかけてまったくの別件であるコロンビア計画に集中しないといけないので、この件はいったん放置しないといけないことです。せっかくの素晴らしいアイデアも、機会を逃して放置しておくと、自分のなかで熱気が冷めてしまうのですよね。以前にもライプニッツで論文が書けそうだったのに、お蔵入りとなってしまいました。

 

 

2019. 6. 3

  なんと!すごい本を見つけてしまいました。題して、『キリスト者ヘルメスClaude Moreschini, Hermes Christianus (Brepols, 2011) という、『ヘルメス文書』研究の現在の最高峰モレスキーニによる研究の集大成です。それに先行するイタリア語の著作(2000年)をかなりアップデートしつつ、英訳しています。『ヘルメス文書』が生まれたギリシア文化圏にあった古代末期エジプトからヨーロッパ中世、そしてルネサンス期のフィチーノや、それにつづく解釈、そしてカゾボンによって『ヘルメス文書』の正体が暴かれるまでの歴史を追っている優れものの決定版的な一冊です。

 

  ジェルマーナによるカンパネッラについての本もそうですが、本当の良いものは研究書であっても英語や仏語に翻訳されます。残念ながら、そういう良書はなかなか邦訳されません。邦訳されるのは、一般向けに売れそうな注の少ない、お手頃な分量の本ばかりです。研究書の邦訳というものが研究者の業績にカウントされなくなってから、この傾向は強まっているのではないかと思います。

 

 

2019. 6. 2

  ずっと探していたポルピュリオスの断片221は、1525年のフランチェスコ・ゾルツィの前に、じつはベッサリオンが引いていることを見つけました。彼の著作は1469年となります。しかし、同時に探しているアスクレピオスの断片24は引いていないので、ベッサリオンの著作を見ただけでは、ステウコの議論にはなりえません。おそらく彼は、まずベッサリオンかゾルツィの議論に出会い、そこから実際に教父キュリロスのギリシア語の手稿を参照したのではないでしょうか?

 

 

2019. 6. 1

  今日もたんたんと同じ作業をつづけます。

 

 

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